TK1911T cal. 44TK⑦

3DプリントされたスライドとアウターバレルとF/Rサイトは予想を上回るザラザラ状態でした。コレをキッチリ研磨してツルツル状態にするのは大変です。
マッドさんは「240番程度のペーパーで気持ち良く削れますよ」と軽く仰いますが…

迷っていても仕方ありません!
スライドを240番のペーパーで研磨します!





確かに気持ち良く削れます。
PA12製スライドそのものがカチカチなのでチカラを加えても歪んだり曲がったりしません。普通のABS樹脂スライドとは別次元の剛性なのでガシガシ削っても安定感があります。メタルスライド並の剛性感です!
「狙った通りに削れる」という意味では削り易い素材と言えます。







曲面部分を研磨します。
硬いPA12素材も240番のペーパーにかかれば気持ち良くシャカシャカ削れます。
エッジがタレない様に注意しながら表面を研磨します。

曲面部分をすべて研磨した後に左右の平面部分を研磨します。
物凄い量の切粉が舞い上がるので防塵マスク必須です。ナイロン素材の切粉などカラダに良い筈がありません…





内側のレール部分も忘れずに研磨します。
作動確認で問題がなかったとはいえ、やはりレールがザラザラなのは頂けません。
ガシガシ削ってツルツルにしておきます。





アウターバレルも研磨します。
240番のペーパーを巻き付けてゴリゴリ削るのですが、ザラザラの表面にペーパーがガッチリ食い込んで簡単には削れません。最初は軽くショリショリ回して少しずつ削り、徐々にチカラを入れてゴリゴリ削ります。
最終的にペーパーが抵抗なく回るまで研磨すればOKです。







とりあえず最初の研磨作業は終了です。
なぜ「最初」なのかといえば…次の写真をご覧下さい。
ガッツリ研磨した筈なのに表面に白く荒れた部分が見られます。しかもこの荒れた部分はそこら中に存在しています。



前回の記事で3Dプリントが素材を積層構造で造形する原理を説明しました。この積層構造のおかげで完成した造形物の表面には必ず凸凹の積層跡が残ります。
積層跡はただ単にザラザラなのではなく「凸凹」です。



表面をペーパーで研磨すれば「凸」部分は平滑になりますが「凹」は何かで埋めない限りそのまま残ります。写真で白く荒れている部分は積層跡の「凹」部分です。
表面をアップで撮影すると一目瞭然です…



物凄い荒れ具合です。理論的には凸と同じ数の凹が存在するので当然ですが、この荒れ具合はちょっと引いてしまいます。
しかしコレを処理しなけれな表面がツルツルになってくれません。
気が遠くなります…







マッドさんは「溶きパテで凹部分を埋めて研磨すると綺麗になります」と仰います。あじゃさんも溶きパテで凹の処理をしてらっしゃいます。

という訳でクレオスのサフェーサー500を塗布します。凹部分が広範囲に広がっているので結果的に表面全体をサフェーサー500で塗装しました。
上の写真で刻印部分をケガキ棒で追い彫りしているのはそのためです。











溶きパテが乾燥すれば再び240番のペーパーで研磨します。
もっと番手のいペーパーでも構わないと思いますが、今回の研磨作業は一貫して240番のペーパーを使用しました。

二回目の研磨が終わった状態です。
凹の部分が溶きパテで埋まっているのが判ります。









表面を詳しく見てみます。
網目の様に縦横に走る積層模様が綺麗というか面白いというか「3Dプリントってこういう風に造形されるのね」というのが目視できる状態になっています。













普通はコレでツルツルになるのですが、表面を触るとまだザラザラしています。
溶きパテで綺麗に埋まらなかったのか研磨の最中に溶きパテが取れてしまったのか、処理できていない凹部分がアチコチに存在します。

スライドの写真では判別し難いですが、アウターバレルの写真では処理できていない凹部分が確認できます。





F/Rサイトの写真ではさらにハッキリ凹部分が見られます。細かいパーツなので上手に研磨できなかったのが原因です。
特にRサイトは形状が複雑なので研磨が大変でした。おかげで沢山の凹部分が残ってしまいました。





再び溶きパテを塗布して研磨しても同じ様な結果になりそうです。
そこでイサム塗料のウレタンプライマーサフェーサーでスライドとアウターバレルとF/Rサイトを塗装しました。これなら塗料の微粒子が凹部分の隅々まで入り込んで確実に埋めてくれる筈です。

ウレタン塗料といってもサフェーサーなのでカチカチにはなりません。普通のペーパーで十分研磨できる程度の硬さです。
とはいえ溶きパテよりは格段に硬いのですが…



完全硬化まで78時間放置してから三度目の研磨を行います。
今回はとにかく研磨です! 部屋と服が粉っぽくなるのは仕方ありません。とにかく研磨あるのみです!

世間では「3Dプリントで手軽に造形♪」と簡単に言われていますが、実際に3Dプリントされた造形物を観賞に堪える外観に仕上げるためには物凄い労力が必要です。
何事もやってみないと判らないモノです…

次回に続きます。




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