KSC SIG P232①

先月、ある銃をゲットしました。
長期在庫切れ状態でオクにもあまり出てこない銃ですが、先月上旬に良さそうな個体がオクに出品されたので落札しました。

KSC SIG P232 ブラックABSモデルです。





継続販売中のP230JP(HW)と昨年登場したアーリーモデル(HW)に加えて先月末にP230(HW)が再販されました。にも拘らずP232は長期在庫切れのまま再販の気配すらありません。今は「P232以外」はいつでも入手可能な状態です。

何だろう、このピンポイントな嫌がらせは…

今回ゲットした個体は外装がキズだらけです。おまけに前オーナーが各種レバー類をシルバーモデルのパーツに交換してツートーン仕様にしています。
全体的に「お疲れ感」が漂っています…







しかし今回は外観の程度の悪さは全く気になりません。パーツ組み換えのツートーンカスタムも大歓迎です! それどころか自分でKSCに各種シルバーパーツを注文する手間が省けて超ラッキーです!

なぜかといえば…

このブログを始めて間もない頃に映画『コラテラル』に登場する銃を取り上げました。「劇中でトム・クルーズが使用する三種類の銃をコンプリートする」という内容でしたが、劇中で銃を使うのはトム・クルーズだけではありません。沢山の登場人物が様々な銃を使用します。

その中でも有名な "Briefcase scene" に登場するSIG P232ステンレスモデルはこの作品のファンにとってはコレクションに欠かせない存在です。






こういうお兄さん達が自分の銃を大事に丁寧に宝物の様に扱う筈がありません。こんな荒っぽい悪さばかりしていると銃がキズだらけになるのは目に見えています。

現在休止中のKSCマカロフPMカスタムでは「リューターでエッジ等をキズだらけにする」荒業を行いましたが、あの荒っぽいダメージカスタムはエレガントなSIGの銃には似合いません。
今回ゲットした個体からは前オーナーが使い倒してキズだらけにした「自然な使用感」が感じられます。コレがこの個体を選んだ最大の理由です。



残念ながらこの個体は本体のみ出品でした。古いモデルに取説は欠かせませんが仕方ありません。webで調べて大体の構造や分解/組立方法を確認します。
今回は子連れ狼さんのブログを参考にさせて頂きました。
コチラです

今回はKSC P232の塗装カスタムです!
トム・クルーズに秒殺されたチンピラのP232ステンレスモデルを再現します!



メッキモデルを落札すれば簡単にステンレスモデルが手に入りますが、古いメッキモデルはメッキの劣化や剥離が心配です。
その点、無塗装のブラックABSモデルは自分好みに仕上げる楽しさがあります。

本体を通常分解します。
テイクダウンレバーを90度回転させると…有名な『隠し刻印』が登場します!



この状態でスライドを引いて後端を上に持ち上げるとスライドが外れます。
通常分解は非常に簡単です。



まずスライドを分解します。
スライド後端にブリーチとピストンを固定しているネジがあります。コレを3mmの六角レンチで外します。



KSCのP230/232シリーズはエキストラクターが金属製の別パーツで、シリンダーの前進位置を規定する役割を果たしています。
上部の固定ネジを1.5mmのマイナスドライバーで外して前方に引き抜くと外れるのですが、この個体は前オーナーが瞬間接着剤?で裏側から接着していたので外すのに苦労しました。





Fサイトは一体成型なので外れません。
Rサイトは前オーナーが紛失したのか固定用のネジ穴にネジがありません。横から押すだけで簡単に外れる状態です。

コレでスライドの分解は完了です。
非常に部品点数が少ないシンプルで合理的な構造です。



次にフレームを分解します。
まずスライドストップとスプリングを外します。



左右のグリップを外します。
SIGはグリップ内に色々な機能パーツが収められているので気を遣います。
ベレッタやH&K P7M13もグリップが内部の機能パーツを固定しています。ヨーロッパの銃はグリップを機能パーツとして利用する事が多い気がします。

左側にはデコッキングレバーとスプリングが収められています。
それともうひとつ…





実は左側グリップを外した瞬間に上の写真の黄色い丸の位置に組み込まれていたパーツが脱落しました。なのでこのパーツの正しい組込状態を確認できませんでした。
黄色い丸で囲んだプレートです。



おかげで組立時に正しいプレートの組込方法がサッパリ判らずに七転八倒する羽目になりました。始めて分解する銃なので判らなくて当然です。
この小さなプレートが驚くほど重要な機能を果たしていました…

右側はこんな感じです。
コチラ側にはトリガーバーとスプリングが収められています。
ベレッタとほぼ同じ光景です。



この構造はマルイM92Fミリタリーで慣れています。
サクッとふたつのパーツを取り外します。



デコッキングレバーを固定しているピンを抜きます。
このピンは方向性があるので左側にしか抜けません。右側からピンポンチで押し込んで左側から引き抜きます。
ピンを抜くとデコッキングレバーが外れます。







ハンマースプリング一式はノッチ部分に引っ掛けてあるだけなので、下からスプリングを圧縮して外側にズラせば簡単に外れます。



アウターバレル一式を取り外します。
バレルホルダー下側のピンがアウターバレル一式を固定しています。マカロフPMと全く同じ方式です。
このピンは左右どちらからでも抜けます。



ピンを抜いて後方に引き抜きます。
この時に黒色のホップ調整パーツがポロッと落ちるので紛失注意です。
コレでアウターバレル一式が取り外せます。



トリガーピンには方向性があるので左側にしか抜けません。
ピンを抜くとハンマーが外れます。





ハンマーピンには方向性はありません。左右どちらからでも抜けます。
ピンを抜くとハンマーが外れますが、ハンマー内に組み込まれているカラーが抜け落ちるので紛失注意です。





ハンマーの下側にガス放出に関わるパーツ一式が組み込まれています。
細いスプリングと複数のパーツが組み合わされた複雑な構造です。







スプリングを固定しているピンを抜けば取り外せそうですが、取説もない状態でこんな複雑なパーツ一式を取り外すのはちょっと怖いです。よく判らずにこねくり回して極細のスプリングを曲げてしまっては元も子もありません。

このパーツ一式は取り外さすにマスキングテープで対処します。
今回は塗装カスタムなので無理して完全分解に拘る必要はありません。
無理をするとこういう事になりかねません…



最後にテイクダウンレバーとロッキングブロックを取り外します。
ロッキングブロック上面のイモネジを1.5mmの六角レンチで外します。イモネジを外すとテイクダウンレバーがフリーになってクルクル回りますが、引き抜こうとしても途中までしか抜けません。



どうやってテイクダウンレバーを引き抜くのかが判りません。
チカラ技で引っこ抜くのか、それとも特定の角度に合わせると簡単に抜ける構造なのか、webで検索しても全く情報が見つからなかったので途方に暮れました…



回したり引っ張ったりネジ穴に細いピンを挿し込んでコジッたり…
30分以上あれこれ弄り回しましたが一向に抜けません。いい加減イライラしてきたので思い切り引っ張ると「ポン!」と抜けました!



何とロッキングブロックの下側にスプリングとクリックボールが組み込まれて、常にロッキングブロックに圧力を加える構造になっていました。
冷静に考えれば「テイクダウンレバーを操作するとクリック感を伴って二箇所で停止する」時点でスプリングとクリックボールの存在に気付く筈です、が…

まだまだ修業が足りませんね…





コレでフレームの分解が完了しました。
部品点数の少ないシンプルな設計ながらも、エアガン用のアレンジが最小限に抑えられているトコロが古き良きKSC製品の美点だと思います。
他の製品がすべてシステム7化された現在もハードキックエンジンのまま継続販売されている点を見ても、当時の設計がいかに優れていたのかが判ります。



今回塗装するのはスライドとフレームと左右グリップの四点です。
グリップは「いかにもエアガン」な安っぽいテカテカを抑えるために、ウレタンつや消しクリアーで塗装します。

フレームはガス放出パーツ一式をマスキングして塗装します。
青いマスキングテープの部分です。
手抜きも良いトコロですが見えない部分なので気にしません。



実は塗装を行ったのはTK1911Tと同じ日です。
二液ウレタンスプレーは使い捨てなので使い切らないと勿体ありません。なので可能な限り多くの部品を同時に塗装する事にしています。





既に組み立てが終わってカスタムが完了しているのですが、記事が予想外に長くなったので一旦ココで切ります。

次回は組立作業と簡単なロケの記事になります。
お楽しみに!




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