KSC CZ75改ジェリコ941F⑧


ジェリコの作動調整ですが、とにかくスライドの動きがシブいです。




最初は明らかに「スライドレールを0.5mm低くした」弊害でブリーチとハンマーの接触抵抗が強過ぎる状態だったので、ブリーチ下面とハンマー上部を削って両者のクリアランスを広げる加工を行いました。












同時にスライドのレール部分を約0.2mm下側に削る加工を行いました、が…




レールを削る量が多過ぎたのか、シングルアクションでトリガーを引くと同時にガスが全部吹き出してしまいます。最初は「なぜガスが噴き出すのか?」原因が全く判りませんでしたが、マガジンを抜いた状態で1ステップ毎に各部分の状態を確認すると、原因が判かりました。




1. スライド操作を行い、チャンバーに初弾を装填する。この操作でハンマーが起きると共にインパクトハンマー(バルブノッカー)が後退位置まで引っ込む。




2. トリガーを引くとハンマーが落ちると同時にインパクトハンマーが前進して放出バルブを叩き、ガスが放出されて初弾が発射された後にスライドが後退する。




3. スライドに押されてハンマーが起きるもののシアーがフルコックノッチにかからず、スライド前進と共にハンマーがフルダウン位置まで倒れる。




4. コッキングが不十分なのでインパクトハンマーが前進状態のまま後退せず、放出バルブが押されたままの状態になるため、マガジンのガスが「ブシュウ!」と一発で抜けてしまう。




原因はハンマーのコッキング不良でした。




仕方なくスペアのCZから無加工の純正ブリーチを取ってきて元に戻すと共に、浅い角度でも確実にコッキングする様にフルコックノッチを限界まで浅く削りました。












この時点でのジェリコはこんな感じです。室内での作動チェックではそれなりに連射できる状態まで調整できていたので、作動確認ロケを行いました。












しかし…




いざロケで作動させると…これがまぁ、何回やっても上手く作動しません。動画では6テイク収録していますが、実際には20テイクくらい撮影した中から「なんとか観賞に堪える」テイクを6つ選んで繋ぎ合わせて編集しました。








スライド後退不良、コッキング不良、給弾不良、フルオート現象、生ガス吹き…




ありとあらゆる作動不良が発生しています。軽やかに作動するジェリコを撮影する筈が、絶望しか存在しない動画を撮影してしまいました…




とりあえずコッキング不良をなんとかするために、部品注文でハンマーを三個購入しました。








ハンマーに手を加えるためには、ハンマーハウジングを分解してハンマーを取り出さなければいけません。しかし過去にマカロフを外装カスタムした時に、生半可な技量でKSCのメカを分解して地獄の目に遭っています。








なので躊躇しましたが、KSC CZ75システム7はweb上に分解方法を開設したブログが多数存在します。今回はそれら先人達の知恵をお借りしながら作業しました。




分解する前に部品同士の位置関係を覚えておきます。




リリースカム、リリースカムスプリング、インパクトフレームスリーブ、インパクトフレームジョイントはこういう位置関係になっています。








インパクトフレームスリーブ、インパクトフレームジョイント、インパクトフレーム、インパクトフレームスプリングの位置関係はこんな感じです。








それでは分解します。




まずハンマースリーブを抜き取ります。








次にシアーピンを抜き取ります。左右どちらにも抜けますが、このピンはリリースカムの回転軸を兼ねているので、リリースカムを押し出す様に抜くと作業がし易いです。先にリリースカムスプリングを取り外しておくと飛んで行く心配がありません。








そしてインパクトフレームスリーブを抜き取ります。この部品はリリースカム側にしか抜けない形状です。








インパクトフレームスリーブ、インパクトフレームジョイント、インパクトフレーム一式、インパクトフレームスプリングが取り外せました。インパクトフレームスプリングも飛んで行き易いので要注意です。








ようやくハンマーハウジングからハンマーが取り出せます。ここではシアーを外していませんが、シアーピンを抜いた時点でシアーは取り外し可能な状態になるので、外しておいた方が紛失防止の面では良いと思います。








ハンマーからアクセル(ディスコネクター?)を取り外します。アクセルピンが非常に硬く挿し込まれているので、細いピンポンチで叩き出します。








最後にハンマーストラットを取り外しますが、コチラもピンで硬く結合されているのでピンポンチと精密ペンチでピンを抜き取ります。








ようやくハンマーが貼り外せました! ハンマーハウジングをはぼ完全分解しないとハンマーが取り出せないあたりは、さすがは実銃の構造を可能な限り忠実に再現するKSCのコダワリ炸裂! という感じですが…作業性はイマイチです。








組み立ては逆の手順でOKですが、位置と方向が決まっている部品を正しく組み込まないと元に戻りません。




インパクトフレームスリーブとジョイントはこんな感じです。








インパクトフレームスプリングはこの方向でインパクトフレームに組み込みます。直角に折り曲げられた引っ掛け部分のうち長い方をインパクトフレームに引っ掛けて、短い方をインパクトフレームスリーブを挿し込んだ時にハンマーハウジングの隔壁に引っ掛けます。
















上部を削っていない新品のハンマーを組み込みました! 上部は純正状態ですが、このハンマーもフルコックノッチを浅く削り込んでいます。








残念ながらこのハンマーではコッキング不良は解消しませんでした。




そこでハンマー上部を切断して…








ジーナスで嵩上げして…








トンカチみたいな特製ハンマーを製作しました!












このハンマーもフルコックノッチを限界まで浅く削り込む加工を施しています。これならコッキング不良が解消されるはず!












しかし…




このハンマーだと初弾が「バスン!」と見違える様に力強く発射されるものの、ブローバックしたスライドが中途半端な位置で止まってしまいます。やはりここまでハンマー上部を突出させるとブリーチ下面との接触抵抗が強過ぎて、スライドがまともに後退しません。




約一ヵ月間、あれこれハンマーを取り替えて色々と試しましたが…結局、動画の状態が一番よく動いていたという結果になりました。ここまで結果が出ないと気力が萎えてしまいます…




ハンマーを無加工の新品に戻します。フルコックノッチも削っていない完全ノーマルのハンマーです。ヤル気が回復した時に改めて作動調整できる様に、全く工していない新品のハンマーを組み込んでおきます。




次回に続きます!

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