それでは組み立てを始めます。
まずはスライドです。
取説に詳しい分解/組立方法が記されているので、その通りに作業します。
特に難しい部分はありません、が…
極小の部品を微妙な角度で組み込む場面が何回もあります。
まずブリーチ一式をスライドに組み込みます。
普通にハメ込むだけなので写真は撮っていません。
次にセフティレバーとハンマーブロックを組み込みます。
ハンマーブロックを所定の位置に置き、セフティレバーの軸にハンマーブロックスプリングを通した状態でブリーチに差し込みます。
そしてセフティレバーとハンマーブロックを完全に連結させるために、双方に設けられた極小の穴に極小のハンマーブロックスプリングの両端を挿し込みます。
先にハンマーブロックの穴にハンマーブロックスプリングを挿し込んで、後からセフティレバーの穴に挿し込む方が作業しやすいと思います。
部品が極小なので細かい作業になりますが、そんなに難しくはありません。
次にハンマーブロックストッパーを組み込みます。
この部品は向きと角度をキチンと合わせないとセフティレバーが組み込めません。
半円形の穴を写真の位置と角度にキッチリ合わせて真下に滑り込ませます。
ピンセットでハンマーブロックストッパーを押さえたままセフティレバーを押し込みます。セフティレバーを押し込みながら軽くグリグリ回すとスコン!と入ります。
組み込みが終わればセフティレバースクリューをネジ込みます。
これまた極小部品なので紛失注意です。
0.7mmの六角レンチをペンチで回して固定します。
ハンマーブロックストッパーにはふたつの「ストッパー」の役割があります。
どちらもセフティレバーがONの状態で機能を発揮します。
・ リアハウジングとシアーの間に入り込んでスライドを固定する
・ セフティレバーが上に回り過ぎない様に定位置で止める
セフティOFFの状態です。
この時はスライドと平行になります。何の機能も果たさない状態です。
セフティONの状態です。
セフティレバーの回転に連動して後端部分が斜めに飛び出し、フレーム側のリアハウジングとシアーの間に入り込んでスライドをガッチリ固定します。
このリアハウジングとシアーの間に入り込む機構は、セフティレバーの上方向への回転量を規定する機能も果たしています。
セフティレバーの下側は一段高い凸形状になっているのでそれ以上セフティレバーは回りませんが、上側には何もないので際限なく回ってしまいます。
しかし上方向への回転量が機械的に規定されているので回り過ぎは発生しません。
非常に良く考えられた構造です。
何の変哲もない板一枚にこれだけの機能を持たせるとは、さすがはKSCです。
そしてリアサイトを取り付けます。
右側からハンマーで慎重に叩き込みました。
左側の青組が少し剥がれましたが、この程度なら許容範囲内です。
ドット自体が大きくて深いので失敗する事はないと思います。