KSCマカロフPM②

それではカスタムを始めます。

最初に部品の寸法を計測します。
①アウターバレル本体と②チャンバー部分の外径、③バレルベース内径、④アダプターのネジ切り部分と⑤ストレート部分の外径、⑥サイレンサー内径の6箇所です。

まずは①アウターバレル本体と②チャンバー部分の外径、それと③バレルベースの内径です。



各部分の寸法です。

 ・ アウターバレル外径      11.2mm
 ・   〃  チャンバー部分外径 12.5mm
 ・ バレルベース内径       12.5mm

アウターバレル本体の外径11.2mmに対してチャンバー部分の外径は12.5mmです。
これはバレルベースの内径12.5mmと全く同じ寸法です。
シンプルブローバック方式のマカロフはバレル一式の組立精度がブローバック性能と命中精度に直結します。そのためアウターバレルとバレルベースがガタなくガッチリ嵌合する様に全く同じ12.5mmで設計されています。

次は④⑤アダプターの寸法です。



寸法は次の通りです。

 ・ ネジ切り部分    12.2mm
 ・ ストレート部分   10.5mm
 ・ アウターバレル外径 11.2mm(参考)

バレルベースの内径12.5mmよりネジ切り部分の外径12.2mmの方が0.3mm細いので、ネジ切り部分をアウターバレル先端に移植して製作したカスタムバレルをそのままバレルベースに組み込めます!



わずか0.3mmの寸法差でカスタムの可否が決まるギリギリの世界です!
結果オーライですが上手く行きそうです!

ストレート部分の外径は10.5mmでアウターバレルの外径11.2mmより0.7mm細いですが、このくらいの寸法差はジーナスで接合する際に修正できます。
内径も同様に0.7mm細くなっていますが、BB弾の通過に影響はないと思います。

最後に⑥サイレンサーの寸法を計測します。



寸法は次の通りです。

 ・ サイレンサー内径  11.8mm
 ・ アウターバレル外径 11.2mm(参考)

寸法は問題ありません。
しかしネジ切り部分の最後の溝をジーナスで埋めるなりネジ切り部分の後ろにABS板でストッパーを設けるなり、何らかの方法でネジがギュッと止まる措置を施さないとサイレンサーがグラグラしたまま固定されません。

本来はサイレンサーを一杯までネジ込んでアダプター本体に密着させる事でサイレンサーをガッチリ固定させる製品です。そのためアダプター本体がストッパーの役割を担っています。
要はネジがそれ以上進まない障害物があればOKなので、ネジ切り部分をジーナスで接合する際に小さな隔壁を設けようと思います。

寸法の計測は以上で終りです。
いよいよ加工開始です!

まずアダプターのネジ切り部分を切断します。
柔らかい金属なので簡単に切断できます。恐らく亜鉛合金だと思います。



横から見ると判りますが、切断した側は1mm位しか残っていません。
これではアウターバレルと接合するのに長さが足りません。
なので本来は銃口に相当するストレート部分(左側)をアウターバレルとの接合に使用し、切断した側(右側)を銃口として使用します。



切断面を銃口らしく加工します。
棒ヤスリで断面を整えて内側にテーパーを付けます。
そして1,000番のペーパーで仕上げます。



銃口側はこれでOKです。

次に接合側のストレート部分を加工します。
切断砥石で等間隔に8本の切り込みを入れます。



8本の突起ができるので、このうち4本をペンチで除去します。
亜鉛合金なので簡単に折れます。



これでOKです。

続いてアウターバレル先端にも同じ加工を施します。
ABS樹脂は丸ノコビットで綺麗に切断できますが、ここではジーナスの食いつきを重視して切断砥石を使用します。
イイ具合に切断面が荒れてくれます。



そして両者の突起部分にドリルビットで1mmの穴を開けます。
ジーナスが穴に入り込んだ状態で硬化して、引っ張り方向に対するピンの役割を果たしてくれるのを狙った加工です。

サイレンサーを装着するとネジ部分に負荷が集中します。その負荷に負けて外れてしまわない様にガチガチに接合しなければいけません。
そのための加工です。



ではジーナスで両者を接合しま…の前に、確実に垂直水平とセンターを出した状態で結合する準備を行います。

インナーバレルをセロテープで養生します。
両者を仮組した状態で養生したインナーバレルを銃口側から挿し込みます。この状態でネジ部分の位置を確認します。
確認すれば一旦インナーバレルを抜いて、ネジ部分の位置にセロテープを厚く巻きます。
ネジ部分の内径とセロテープの外径が同じになればOKです。



マカロフのインナーバレルは先端部分に回転防止加工が施されているので、銃口側から挿し込んでもチャンバー側から挿し込んでも、どちらから挿し込んでもアウターバレル内側に施された回転防止用の隔壁に真っ直ぐ垂直に差し込まれて動きません。

ネジ部分の内径とインナーバレルに巻いたセロテープの外径を同じにしているので、垂直に挿しこまれたインナーバレルがネジ部分の垂直と水平を自動的に規定します。

特殊形状のインナーバレルを持つKSCマカロフPMならではの方法です。



これで準備は完了です。

両者の接合面にジーナスを塗り付けて合体させます。
そしてインナーバレルを差し込んでネジ部分の位置を規定します。アウターバレルの内側にハミ出たジーナスは気にしません。処理は硬化後に後回しです。

インナーバレルを挿した状態でジーナスを塗り付けます。
突起部分に開けた穴にジーナスが入り込む様にしっかり塗り付けます。
最後に余分なジーナスを拭って表面を整えれば作業は終了です。



この状態で丸一日硬化させます。

ジーナスの説明書には「硬化時間は常温で2~6時間」とありますが、そんな短時間で完全硬化した事は一度もありません。
特に室温が高温になると硬化していても表面がベタベタする事があります。
さすがのジーナスも今年の37度超えの猛暑はキツいでしょう。

様子を見ながらジックリ硬化させます。
次回に続きます。




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