Randall 1911 Model B111⑨

今回はフレーム加工です。

まず現状でカタカタ動くプランジャーをガッチリ固定するために、フレームにプランジャーを固定して、隙間が空いている部分にプラリペアを流し込みます。

硬化後に棒ヤスリとペーパーで仕上げます。

刻印を埋めてから二ヵ月以上経過しているので、プラリペアがヒケて刻印が浮き出できました。プラリペアで刻印を埋めた場合、大体一ヵ月程で刻印が浮き出てくる事が多いです。マッドさんがプラリペアを極力使用しないのも納得です。

再度プラリペアで刻印を埋めます。

これでフレーム加工は終了…と思いきや、大事な加工を忘れていました!

ランドール製1911はシリーズ'70に準じた形状になっています。そのためフロントストラップはチェッカリングのないスムース形状ですが、今回はMEUピストルのフレームを使用しているので、不要なチェッカリングを除去する必要があります。

棒ヤスリでチェッカリングを削り落とします。

320番→400番→600番のペーパーで仕上げます。

良い感じです!

加工が終われば銃を組み立てて…の作業を繰り返していると、純正グリップのメダリオンがポロリと取れました。ウェイトを外しているので、グリップを持つ際に裏側から指でメダリオンを押していたのかも知れません。

メダリオンは、少量の接着剤で軽く固定されているだけです。これでは裏側から押せば簡単に取れてしまいます。

この穴をプラリペアで埋めて、チェッカリングを刻んでやろうと思いましたが…

 ・ プラリペアを純正チェッカリングと同じ高さに均一に盛る。
 ・ 薄い棒ヤスリで切る様にプラリペアを削ってチェッカリングを彫る。
 ・ 純正グリップとプラリペアの境界線を完璧に消す。

不器用な私には、硬いプラリペアを自由自在に加工する技術はありません。どう考えてもゴミの様な汚いグリップになりそうなので、穴をプラリペアで埋めた段階で諦めました…

そこで! 実銃用バッファローボーン(牛骨)グリップをオクで入手しました。

以前、彫刻加工専門webショップ「エングレーブ」さんにお願いして、TARGETカスタム用のカスタムグリップを製作した時に使用したのと同じグリップです。左右反転という大掛かりな加工を行うには、チェッカリングも何もないスムースグリップが一番加工が簡単です。

そのために同じ出品者様から再度落札しました。

前回はこういうカスタムグリップを製作しましたが…

今回はランドール製左利き1911用の、左右反転グリップを製作します。

まず左側グリップを装着して、マガジンキャッチが干渉するか確認します。干渉しなければ加工は不要ですが…見事に干渉しています。

グリップに切り欠きを削る目安をマーキングします。

グリップを丸棒ヤスリで削り、切り欠きを整形します。

次に右側グリップを組み込み、プランジャーと干渉する箇所をマーキングします。

リューターと棒ヤスリで削ります。

写真に撮ると真っ白になるので、どこをどう削っているのか全く判りませんが…かなりガッツリ削っています。

削り過ぎるとプランジャーの固定が甘くなり、プランジャーがカタカタ動いてしまいます。そのため少しずつ慎重に削ります。

このくらい削ればOKです。

削り加工の次は、パテ埋め加工です。

右側グリップのマガジンキャッチ用の切り欠きと左側グリップのプランジャー固定用の切り欠きは不要なので、金属パテで埋めます。

また今回のグリップは個体差なのか加工ミスなのか、メインスプリングハウジングピンの切り欠き形状が左右対称ではなかったので、金属パテで埋めて左右対称に整形し直します。

硬化後に棒ヤスリとペーパーで整形します。

左右のグリップを重ね合わせて、メインスプリングハウジングピンの切り欠き形状が左右対称になるように削ります。

左側プランジャー固定用の切り欠きは部分は、こんな感じに整形しました。まるで何もなかったかの様に、綺麗に整形できたと思います。

加工が終わると、こんな感じになります。

良い感じです!

左右反転しました!

あとは塗装するだけです。

最初はトヨタ純正色の『ターコイズブルーマイカメタリック』で塗装して、ターコイズ調のグリップにしようと思いましたが…

トヨタ自動車公式webサイトより

目指すのはこんなグリップ! 大理石風塗装を駆使すれば再現できるかも!?

しかし…

クルマの塗装というのは、下地色と何層も塗り重ねられたクリア層の相乗効果でキラキラと輝く美しい色合いを放ちます。ただ補修用スプレーを吹いただけで同じ美しさが得られるほど簡単な塗装ではありません…

物凄く安っぽいグリップになってしまったので、一旦塗膜を削り落とします。

改めて、クレオスのつや消しホワイトで下塗りして…

アサヒペンの『高耐久ラッカースプレー アイボリー』で塗装しました。

以前、MGCオフィサーズACPをダメージ塗装した時には、同じアサヒペンの『弱溶性二液ウレタンスプレー アイボリー』を使用しましたが、コレはかなり白色が強いアイボリー色なので、今回はよりベージュ色の強いアイボリー色をチョイスしました。

MGCオフィサーズACPはこんな感じです。かなり白色の強いアイボリー色です。

今日の昼頃にグリップを塗装したばかりなので、まだ銃に取り付けた状態は確認できませんが、オフィサーズACPより濃いアイボリー色に仕上がると思います。

無難で堅実なアイボリー色をチョイスしましたが、シルバー色の銃とアイボリーグリップは定番の組み合わせです。よほどヘンテコなシルバー色をチョイスしない限り、失敗する事はないと思います。

これでフレーム加工は完了です!

次回はスライド加工です。

細部の小加工を除けば、現状で残された加工はスライド後端の形状修正とエジェクター/エキストラクターの左右反転だけです。それさえ完成すれば、あとは作動調整を行い、マッドさんにスライドの刻印加工を依頼するだけです。

上手く完成するでしょうか?

お楽しみに!

Randall 1911 Model B111⑧

サムセフティはこういう感じで硬化しています。

まず切削ビットで表面の大きな凸凹を削り落とします。

ここから棒ヤスリで形状を整えていきます。

またもや本体部分がナナメになっています。ただ前回ほど大きく傾いている訳ではないので、表面が水平になる様に削ります。

ランドール製1911のサムセフティは、指かけ部分が少し延長されたセミロングタイプです。セレーションの刻まれた指かけ部分の外側が緩やかにラウンドした、独特の形状になっています。

ラウンドさせた部分にセレーションを刻み直すのは難しいので省略しますが、それ以外の形状は上手く再現できたと思います。

と、思いきや!

なんとランドール製1911のサムセフティは、ロングサムセフティの指かけ部分を途中で切り落として外側をラウンドさせた様な、非常に独特な形状でした! 指かけ部分の先端は私が加工したシリーズ'70みたいな形状ではなく、真っ直ぐ延長されています!

加工し終わった後に写真を見つけたので、どうしようもありません。指かけ部分をジーナスで延長しても強度が出ないので、諦めて加工を続けます。

本体部分に金属パテを盛ります。

硬化後に棒ヤスリで削ります。

後方部分に面取り加工を施し、全体の形状を整えます。

金属パテは硬い反面、衝撃が加わるとすぐに割れたり欠けたりします。これだけでサムセフティを仕上げるには強度に不安があるので、表面にジーナスを盛ります。

硬化後に棒ヤスリで形状を整えます。

なかなか良い感じ…と思いきや!

指かけ部分の下側に大きな穴がありました!

穴を埋めて全体の形状を整えるために、タミヤパテを盛ります。これでジーナス+金属パテ+タミヤパテの三層構造になりました。

硬化後に400番のペーパーで表面を削ります。

良い感じになってきました。

しかしまたしても穴を発見! しかも今度は二箇所あります!

タミヤパテは大きく盛ると盛大にヒケるのを忘れていました…

穴が大きいのでタミヤパテは使わず、金属パテで埋めます。

硬化後に表面を仕上げます。

これで加工は終了…ですが、ジーナスも金属パテもタミヤパテもそのままでは表面の状態が確認し難いので、インディのブライトステンレスを軽く吹きます。

案の定、ヤスリキズが目立ちます。

スライドストップにも細かいキズが見えます。

再びタミヤパテを盛ってキズを埋め、600番→800番のペーパーで仕上げます。

クレオスのMr.サフェーサー1500を吹いて表面の状態を確認します。

良い感じです!

スライドストップは指かけ部分にアラが目立ちます。要修正です…

銃を組み立てると、こんな感じです!

時系列をスッ飛ばしてお見せしているので、スライドやフレームやアウターバレルにまだご紹介していない加工箇所がありますが、外観はほぼ完成しました!

今回のカスタムの最重要ポイントが無事に完成してホッとしました…

上の二枚の写真は作動調整中に撮影したモノです。

現時点ではすべての加工が終わり、作動調整の真っ最中ですが…よくある「部品単体では問題なく作動するのに、銃を組み立てると不具合が生じる」状態に陥ってしまいました。

次回はフレーム加工です!

お楽しみに!

謹賀新年

皆様、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

四国のおすすめの初日の出スポット2020』より

昨年はYahoo!ブログから追い出されるカタチでWordPressブログに移行したかと思えば、デザートイーグルカッタウェイがカスタムガンコンテスト2019でまさかの銀賞を受賞するという、苦あり楽ありの怒涛の一年でした。

昨年カスタムしたのはデザートイーグルカッタウェイ、M1911A1 US&S、CZ75改ジェリコ941F、そして製作中のランドールB111の4挺です。どれも製作している本人でさえ「このカスタム記事に需要はあるのか?」と自問自答するマイナー銃ばかりですが…

そんなひねくれた記事をご覧頂いた皆様、ありがとうございました!
今年もブレずに(?)マイペースで頑張ります!

栄えある令和初の元日にご紹介するのは、今一番注目されている銃! マルイV10ウルトラコンパクトです! 発売後すぐに入手しました! しかもカスタム済みです!

皆様「ただグリップを替えただけ」と思われるでしょうが…そうではありません! 銃の右側をご覧下さい!

なんとスプリングフィールド刻印が入っています!

「彫りっぱなしの無塗装仕上げ」が信じられない、非常に美しい仕上がりです。おそらく下地のABS樹脂はグレー色なのでしょう。スミ入れなしで何の違和感もありません。

実はこのV10、発売日の翌日にマッドさんがヤフオクに「新品加工品カスタム刻印モデル」を出品されたのを、見つけた瞬間に速攻で落札したモノです!

マッドさんがwebサイトでV10の刻印カスタムを始めました

ショットショージャパン2019冬の会場でマルイの方に「V10はいつ発売されるのですか?」と尋ねたのですが、その時は具体的な日程は教えて頂けませんでした(当たり前)。なので「早くて来年早々くらいかな?」と思っていたら突如発売日が決まり、慌ててwebショップを探し回ったものの、どこも予約終了でした…

「初回生産分は無理だな~」と諦め半分な気持ちでwebをウロウロ捜索していたトコロ、マッドさんがまさかの新品加工品をヤフオクに出品されていました! しかも出品価格は定価(税込)と全く同じ20,680円! しかも即決出品! これは買うしかない!

諦めかけていた銃が「カスタム済み」の状態で手に入りました! なんという幸運な巡り合わせ! 夏のカスタムガンコンテストに続いて、冬にも奇跡が起きました!

10個のポートが幸運を吸い寄せます!(嘘です)

しかもこのV10、カスタム箇所は刻印だけではありません!

なんとステンレス削り出しのダミーエキストラクターが装着されています! 純正のV10もエキストラクターが別パーツで再現されていますが、ABS樹脂+塗装と無垢のステンレスでは質感が全く違います! キラリと輝くエキストラクターがカッコイイ!

マッドさんに正規でカスタムして頂くと、ステンレスのダミーエキストラクターは14,000円(税抜)なので、刻印の5,000円(税抜)と合わせて19,000円(税抜)のカスタムが施されています! なのに価格は定価! 超ウルトラバーゲンプライスです!

ちなみにもう一挺、ダミーエキストラクターのない刻印カスタムのみのV10も出品されていましたが、どう考えてもコチラの方がお得です!

この素敵なグリップはオーバーシーズグリップスさんから購入しました。

※ オーバーシーズグリップスさんからご指摘を頂きました。なんとこのグリップは元々このように鮮やかなオレンジ色の木材を使用して製作されたそうです! ラッカー塗料でオレンジ色に塗装したのではなく、オレンジ色の木材に透明のラッカー塗料で仕上げ塗装を施したオリジナルグリップが正解でした! こんな色の木材があるとは驚きです!

このグリップはLS Grips製のプレーンなグリップにサーバルのレーザー刻印を施し、透明なラッカー塗料で仕上げた、オーバーシーズグリップスさんのオリジナル商品です。奇しくもカスタム銃にカスタムグリップを装着するカタチになりました!

サーバルはサーバルキャットとも呼ばれる、アフリカのサバンナに住むネコ科の肉食獣です。ヒョウを極限まで弱々しくした様なルックスが、なんとも言えない頼りなさを感じさせます。こんな弱そうな顔立ちでホントに獲物を捕獲できるのか!? と思わず心配になります。

ま、要するに野生の猫です…

しかしグリップのサーバルは男前です!

強そうです! 目がキリッとしています! 盛ってます!

オーバーシーズグリップスさんは、マルイV10に装着する前提でこのグリップを製作されたそうです。オレンジ色をチョイスされたのも、V10のシルバーとの合わせ技でサーバルの体色を彷彿とさせる色を選んだ結果との事。おそらく背中の黄褐色とお腹の白色のコントラストをイメージされたのでしょう。

そういうサーバルな要素を抜きにしても、シルバーの銃とオレンジ色のグリップの組み合わせは抜群に似合います! カッコ良さと同時に、スカッと垢抜けたクールさを感じます。

オレンジ色のグリップは金運がアップします!(嘘です)

もちろんマルイV10のデキが良いのは言うまでもありません。

黒染めインナーバレルやチャンバーカバーの4行刻印、2色の塗料の塗り分け、ポリッシュ仕上げと梨地仕上げの使い分けなど、とても流通価格15,000円前後の銃とは思えません。

それだけに、スライド後端がヒビ割れる初期不良が発生しているのは残念です。現状ではスライドの交換対応らしいですが、同じスライドを交換してもあまり意味はありません。発売まで長い間待たされただけに、こういうトコロはしっかりして欲しかったです。

初回生産分はなにかしら不具合があるモノですが…

東京マルイ公式webサイトより

このV10はカスタム刻印が彫られている時点でメーカー保証の対象外なのですが、マッドさんのカスタム刻印とオーバーシーズグリップスさんのカスタムグリップは、そういう不具合を補って余りある満足感を与えてくれます。

そもそもカスタム銃に保証を求める事自体「?」な気がするので、私は気にしません。

今回は待望のマルイV10ウルトラコンパクトでした! カスタム済みの新品加工品というのも驚きですが、ピッカピカの新製品がいきなりカスタム済みの状態で届くのも驚きでした! もちろん嬉しい驚きです!

次回からランドールB111のカスタムを再開します。

お楽しみに!