カスタムガンコンテスト2019②

早くも9月下旬になりました。

この時期になると気温が高くても積乱雲はもう現れません。岸壁で心地良い風を感じながら眺める空には真っ白な高積雲が浮かんでいます。まだまだ日中は汗ばむ陽気ですが、季節は確実に進んでいる様です。

さて! カスタムガンコンテスト2019に応募した『デザートイーグル カッタウェイモデル』と『TK1911T cal.44TK』の二作品はどうなったのでしょうか!?

15日に結果発表が行われたので、どうなったのか皆様ご存知だとは思いますが…

なんと! デザートイーグルがまさかの銀賞を受賞しました!!

他の応募作品と全くカブっていない孤高の存在ではありましたが、それ故に「浮いている感」「場違い感」がハンパなかったのですが…ハイパー道楽さんのwebサイトにデカデカと掲載されたデザートイーグルの写真を見て驚きました!

ハイパー道楽さんの結果発表ページはコチラです。

しかし…

タニコバさんのお話では、何やら審査の際に「たとえカットモデルでもインサートを除去するのはNGじゃないの?」と異議が出て、色々と物議を醸した様です。

確かにデザートイーグルのバレルはインサートの「イ」の字もない完全な「貫通バレル」です。インサート除去を咎められれば「スミマセン」と謝るしかありません。

しかし動画内でタニコバさんが仰る様に、前から後ろまで完全に真っ二つに切断したバレルはインサート云々以前に「もはや『バレルの用件』を満たしていない」という当たり前過ぎる判断でOKとなり、その結果、銀賞受賞という快挙を成し遂げました。

これはもう「タニコバさんが審査委員長だったから受賞できた」以外には考えられません。タニコバさんのお話を聞いていると、恐縮するやらバツが悪いやら変な汗が出るやら…

最新のGM7.5を買って恩返しをしなければいけない気持ちになります。

TK1911Tは残念ながら落選でした。

個人的に思い入れの強いカスタムでしたが、客観的に見れば「ただの刻印カスタム」でしかありません。3Dプリント部品の表面仕上げが物凄く大変だっただけに、せめて銅賞は受賞したかったです。

16日に銀賞受賞のメールが来ました。住所氏名を記載して返信して、待つこと三日間…

19日の夕方にゆうパックが届きました! 伝票にそのものズバリ「トロフィー」と書かれています! まさかの46歳でのトロフィー受賞です! 小学5年生の時に絵のコンクールで小さなトロフィーを頂いて以来、実に35年ぶりにトロフィーを頂きました!

ゆうパックの梱包を開けると、こんな箱が出てきます。

箱を開けると手紙が入っています。

こんな文面です。後半はまさかの「トロフィーの取説」でした…

手紙の下にトロフィーが! いよいよご対面です!

これがカスタムガンコンテストオリジナル "1911トロフィー" です! 他では絶対に手に入らない逸品です! 銀色に輝く1911が眩しい! あ、銘板に名札が写ってる…

それではぐるりと一周!

鏡面仕上げの銘板にカメラが写り込んでいるのはご愛嬌です。

秋の空に映えるマークⅣシリーズ'70ステンレスモデルです。グリップも同じ色調で統一されています。ステンレス製メタルグリップでしょうか?

無刻印スライドにエングレーブの縁取りが施されています。よく見るとトリガーとM1911A1用サムセフティにもエングレーブが彫られています。凝ってます!

チェッカーグリップにドライバーとスパナがあしらわれています。両者がV字を描いているのは「勝利のV」か「ピースマーク」か? メッセージ性のあるグリップです。

マガジンキャッチはグルーブが施されたシリーズ'70用です。メインスプリングハウジングに施されたエングレーブが芸が細かい!

銃口は完全に閉鎖されています。無可動モデルながら法規制への対応は万全です!

Rサイトはノッチの大きなシリーズ'70用です。ハンマーも両サイドが切り落とされたシリーズ'70用のスパーハンマーです。メインスプリングハウジングもグルーブの施されたシリーズ'70用が装着されています。

サイトピクチャーは良好です!

銘板にカメラが写り込まない様に、ナナメから撮ってみました。

「ハイパー道楽 カスタムガンコンテスト2019 銀賞」の文字がお判りでしょうか? とにかくピッカピカの鏡面仕上げなので、彫ってある文字を綺麗に写すのが非常に難しいです。

角度を変えてトロフィーに正面から光を当てて、もう一度ぐるりと一周!

あまりにも受賞が嬉しかったので、平日の昼休みに職場から岸壁までクルマを走らせて「トロフィーのロケ」を行いました! 岸壁に停まっていた釣り人達のクルマからの視線は無視! 一時間で職場⇔岸壁の移動と撮影を済ませなければいけないので、余計な事は一切考えずに撮影しました!

あまりにもシュールな光景…

以上、カスタムガンコンテスト2019の結果報告でした!

KSC CZ75改ジェリコ941F⑦

スライド加工を続けます。

ニコイチ加工したスライドの後方部分はCZのカタチをしています。この部分をジェリコにするために、スライド左右側面のセレーション部分を削り落とします。

フレーム加工の際に「スライドレールを0.5mm低くした」痛恨のミスを犯しているので、スライド加工ではレール部分は一切手を加えません。

レール部分は一切削らずに純正状態を保ったまま、スライド左右側面をレールの凹部分と同じ深さまで削り落とします。

次にジェリコスライドのセレーション部分を切り出します。

ハドソンジェリコはセフティレバーがスライドに装備されている「ジェリコR」をモデルアップしています。そのためセレーション部分にセフティ軸穴が開いていたり、セフティインジケーター兼クリックパーツ組込用の平面が造り込まれていたりします。

今回製作するのはセフティレバーがフレームに装備されている「ジェリコF」です。CZをベースにジェリコを製作すると必然的にジェリコFにならざるを得ませんが、この段階ではセレーション部分に穴が開いた状態で構いません。

レール部分を切り落とし、裏側を極限まで薄く削り込みます。

CZスライドにジェリコセレーションを移植します。セレーションが傾かない様に細心の注意を払いながら、まず右側のセレーションをプラリペアで接合します。

スライド上面のRとセレーション上部のRが自然に繋がる様に、現物合わせで加工します。

特にリアサイトからスライド後端まではCZスライドのままなので、ジェリコセレーションを移植した部分とはRの形状が異なります。この部分は大胆にR形状を辻褄合わせする必要があります。プラリペアを盛っては削り、また盛っては削りを繰り返します。

プラリペアを盛り付けてリアサイトの土台になる部分を造ります。そして上面を平らに削ってリアサイトが正常に組み込める様に加工します。

リアサイトが正しく装着できればOKです。リアサイトはCZのモノを使用します。今回は機能に関わる部品は極力CZの部品を使用する方針なので、ブリーチ上方の凸突起で固定されるリアサイトも機能部品のひとつと捉えてCZのモノを使用します。


セフティ軸穴をプラリペアで完全に埋めて、穴のおかげで整形されていなかったセレーションをプラリペア削り出しで整形します。

右側のセレーション加工が完了しました!

まだ荒削り状態なのでレール部分がガタガタしていますが、仕上げ作業はスライド加工がすべて終わった後に行います。

続いて左側のセレーションを接合します。

右側と同様にセレーションの傾きに細心の注意を払いながら、セロテープで固定してプラリペアを流し込んで接合します。

スライド右側ではエジェクションポート後端まで一体で移植できるので平面の合わせ込みは不要でしたが、左側はそういう訳にはいきません。自然な逆Rを描いて移植済みジェリコスライドとツライチになる様に平面を合わせ込む必要があります、が…

薄く削り過ぎてスライドに穴が開いてしまいました。

穴の周辺部分も薄く削り過ぎてペラペラ状態だったので、リューターで穴を開けてペラペラになったABS樹脂を取り除き、スライドの表裏両面にプラリペアを盛り付けて補強修正します。

次にセレーションの削り出しを行います。まずプラリペアでリアサイトの土台を整形して、リアサイトが正しく装着できる事を確認します。

セフティ軸穴とセフティインジケーター兼クリックパーツ組込用の平面をすべて埋めてセレーションを削り出します。右側はセレーションを一本削り出せば良かったのですが、左側は二本のセレーションを削り出す必要があります。

左側セレーション加工が完了しました!

コチラも荒削り状態なのでレール部分がガタガタですが、とりあえず左右側面のセレーション移植はこれで完了です!

スライド全体はこんな感じです。パッと見はジェリコFのスライドそのものです! 我ながら上手く加工できました!

しかし…

ジェリコスライド上面には反射防止セレーションがありますが、CZにはありません。そのためニコイチスライドの後方部分に反射防止セレーションを増設する必要があります。

『型取りくん』でジェリコスライド前方部分の反射防止セレーションを型取り、プラリペアで複製を二枚製作します。

スライド上面を削って平らにすると同時に、既存のセレーション後端部分を削って接続部分の断面をキッチリ出しておきます。

セレーションをセロテープで固定してプラリペアで溶着します。

硬化後に形状を整えます。

セレーション接続部分の隙間をプラリペアで埋めます。

セレーション上面をペーパーで削り、セレーション上面の高さを均一に整えます。そしてセレーションの左右にハミ出たプラリペアを削り落として、セレーションの左右側面を綺麗に整形します。

ラインチゼルでセレーションの溝を掘り、溝の中に硬化したプラリペアを取り除きます。そして二つ折りにしたペーパーを差し込んで溝を一本づつ削り、形状を綺麗に整えます。

作業が終わるとこんな感じになります。パッと見は非常に綺麗です、が…

溝の底面はペーパーが届かないのでガタガタです。タミヤパテ等を使用すればガタガタを綺麗に消す事が出来るのですが、よく見ないと判らない溝の内側なので、今回はそこまで細かい作業は行いません。細かい作業を行えば行うほど完成度が上がるのは判っているのですが…

次回からはこういう細かいトコロも手を抜かずにキチンと仕上げようと思います。

スライドの形状変更が完了しました! レール部分の細かいガタガタをプラリペアで埋めて仕上げ作業も終わらせています!

銃を組み立てるとこんな感じになります。各種レバー類がCZのままですが、それ以外はジェリコFになりました! スライドの形状が替わると全体の印象がガラリと変わります! 端正でカッコイイ!

細かいガタガタを修正したスライド後方部分です。パッと見はセレーション部分のヤスリ跡が目に付きますが、実際はペーパーで削ってツルツルに仕上げています。ここから先は塗装前の最終ペーパー掛けと塗料の塗り重ねで綺麗に見えるかな? と淡い期待を抱いています…

しかし一個所だけ気になる部分があります。

フレームのR部分を上方に削り過ぎた箇所がどうしても気になります。パッと見でもラインが上方にウネッているのが一目で判ります。要修正です。

削り過ぎた箇所にプラリペアを盛り付けます。トリガーピンが埋まらない様にピンを挿した状態で盛り付け作業を行います。

まずフレーム側面のプラリペアを削り落とします。

そして新しいラインを引いて…

特殊形状ヤスリで逆R面のプラリペアを削り落とします。既存の逆Rと修正して厚みが増す部分の逆Rが違和感なく繋がる様に慎重に削って整形します。

修正が完了しました! バッチリです!

スライドとフレームの外装加工が完了しました! やはりフレーム修正後の方が違和感がなくて良い感じです! 各種レバー類以外の外装はほぼ完璧にジェリコFになりました!

外装の加工はこれで終了です。あとは作動調整を行い、上手く作動する状態まで調整できればマッドさんに刻印加工を依頼します。

その作動調整が難航を極めるのですが…

次回に続きます!

KSC CZ75改ジェリコ941F⑥

前回の記事から時間が空いてしまいました。

先週、京都府と滋賀県に跨る霊峰・比叡山に行ってきました。香川県から日帰り往復12時間のドライブです。とても「日帰りドライブ圏内」とは言い難い距離ですが、夏大好き人間な私には、今年最後の快晴の真夏日にどこにも出かけずに家でまったり過ごすのは無理でした!

『比叡ドライブウェイ』五合目の展望台から見る琵琶湖と大津市です。絶景です! 素晴らしい青空と素晴らしい景色に息を呑みます! この絶景を見るだけでも来た甲斐があります!

延暦寺の「文殊楼」です。延暦寺は「延暦寺」というひとつのお寺があるのではなく、無数の御堂が密集して建立された総体が「延暦寺」と呼ばれます。これが他のお寺との最大の違いです。

延暦寺の中心が国宝「根本中堂」です。「根本」という言葉の語源になった御堂です。

現在は平成の大改修(10年間)の真っ最中なので、御堂の外観も内部も見られません。実は15年くらい前に職場の慰安旅行で延暦寺に来たことがあったのですが、その時はまさかの真冬の1月に極寒の根本中堂で御坊様の有り難い講話を一時間正座して聞くという罰ゲームの様なパックツアーでした…

延暦寺の特色は「険しい山の頂上にあるために下界と隔絶されている」点です。周囲に人工物が一切ない厳かな雰囲気は他のお寺では絶対に感じられない、延暦寺だけが持つ唯一無二の存在感です。さすがは現在も修験僧が修業している「修験道の聖地」です!

神社仏閣巡りが好きな私にとって延暦寺は、一度に沢山の御朱印を書いて頂ける「お得なお寺」でもあります。テッポー趣味とかけ離れた楽しみですが、人間というのは多様な側面があるからこそ面白いと思います。

ま、神社仏閣巡りもテッポー趣味も、どちらも周囲の人達には理解され難いのですが…

今回は時候の良い季節に改めて訪れたいと思い続けていた延暦寺への15年ぶりの再訪でした! 霊験あらたかなお寺で清められて、清々しい気持ちで一杯です!

しかし往復12時間のうち9時間クルマを運転しっぱなしという無茶な日帰りドライブのおかげで、今週は疲れが抜けないままダルさを我慢しながら仕事する一週間になりました。四十代になった時に体力の低下を感じ、45歳の昨年に再び体力の低下を感じたので、さすがに無理が効かなくなっているのを実感します…

それではカスタム記事を続けます。

スライド後方部分を組み込んだ状態で、バレル一式を組み込みます。アウターバレルとシャーシは特に干渉する事もなく普通に組み込めます。

ジェリコスライド前方部分を組み込みます。

スライド前後をフレーム前後に合わせると接合部分に数ミリの隙間が生じますが、スライド長とフレーム長を一致させる必要があるので、隙間は無視して位置決めを行います。

この状態でスライドとフレームをセロテープで固定して、両者をプラリペアで接合します。数回に分けて盛り付けて、隙間を完全に埋めてしまいます。

ナナメから見るとスライド形状の違いが一目瞭然です。ここまで形状の異なるスライドを本当に接合できるのか? と不安になりますが、プラリペアの接合能力を信じて盛り付けます。

プラリペアが硬化すればスライドを外します。そしてスライド組込状態ではプラリペアを盛り付けできなかったレール部分とスライド裏側にプラリペアを盛り付けます。

硬化後にレール部分のプラリペアを削って整形します。

整形が終われば再度スライドを組み込みますが…スライドの動きがとても固いです。

ジェリコスライドは作動を良くするためにフレームと「点接触」する突起がレール部分に設けられています。しかしこの凝った構造はほとんど効果がなく、大半のジェリコユーザーはこの突起を削り落としています。まして今回はCZのスライドと組み合わせるので、この突起は邪魔でしかありません。

レール部分の突起をすべて削り落とします。

ジェリコスライドとCZアウターバレルが干渉するので、スライド内側と先端を削ってアウターバレルのショートリコイル動作を妨げない様にすると同時に、アウターバレルのロッキングラグを削り落としてスライド内側との干渉を避けます。

CZリコイルスプリングがジェリコスライド先端下部のスライドウェイト内側に干渉してスムーズに伸縮しないので、スライドウェイト内側を丸棒ヤスリでガッツリ削ります。

CZとジェリコはスライドストップの位置と形状が異なります。それではスライドストップが正常に機能しないので、ジェリコスライドをCZスライドと同じ形状に加工して、CZスライドストップがジェリコスライドに噛み合う様にします。

ここまで加工してようやくスライドがリコイルスプリングのチカラで「シャコン」と閉鎖する様になりました。CZ純正の「シャキン!」という力強い閉鎖ではありませんが、とりあえずスライドがリコイルスプリングのチカラで正常に閉鎖します!

しかし…

マガジンを挿入するとローディングノズルが押し上げられてスライド内部で干渉してしまい、スライドがスムーズに動かなくなります。またしても「スライドレールを0.5mm低くした」弊害の発生です!

現状はスライドレールが0.5mm低くなったためにブリーチ全体が0.5mm下がり、マガジンとの接触位置が0.5mm低くなったために、ローディングノズルが通常より0.5mm上方に押し上げられてスライド内側に強く押し付けられ、正常な動きが阻害されている状態です。

これはもうローディングノズルがスライド内側とマガジンに接触する箇所をすべて削って、ローディングノズルの動きを調整するしか解決策がありません。

CZスライドの内側を特殊形状ヤスリで削ります。この部分は純正のまま使用するので無加工で問題なく正常作動する筈なのですが、僅か0.5mmの弊害でこんな加工を行うハメになりました…

ローディングノズル上部のレールをすべて削り落とします。

しかしレールをすべて削り落としても、ローディングノズル前方がマガジンに押し上げられてスライド内側に干渉するので、前方の板状部分を一段低く削ります。そしてBB弾を押し出す突起の左右と下部、ノズルの先端下部もマガジンリップと接触するので削ります。

ローディングノズルとマガジンパッキンの接触面を削ります。この部分を削り過ぎると気密が減ってブローバックが弱くなる反面、削る量が足りないとパッキンとの接触抵抗が強過ぎてローディングノズルがスムーズに動きません。慎重に慎重に削ります。

そしてマガジンリップ下側も削ります。

ここまで加工しても、まだローディングノズルがマガジンに押し上げられてナナメになっています。しかしこの状態でもローデングノズルがシリンダースプリングのチカラで何とか引っ込んでくれるので、とりあえずコレで良しとします。

徐々にカタチが見えてきました。

しかし現状ではガスを入れて作動させると作動が極めて不安定です。「バスン!」と強力にブローバックする時もあれば「ポスッ…」とスライドが途中半端な位置で止まってしまう事もあります。

それだけならまだしも、ローディングノズルがナナメになっているのが原因なのか判りませんが、給弾不良が多いです。最初の一発は発射されても二発目以降が発射されません。作動調整に手間がかかりそうです…

とりあえず外観を完成させて、それから時間をかけて作動調整を行う事にします。

次回に続きます!

KSC CZ75改ジェリコ941F⑤

いよいよスライド加工を開始します!

スライドをニコイチ加工するのは大変です。もしジェリコスライドにCZのブリーチを移植できれば、ニコイチ加工しなくても済みます! しかも一番加工が大変な「エキストラクターからセレーション後端までの外装の移植」が不要になります!

しかし…

両者のリリースカム(ノッカーロック)を押さえる部分の長さが異なります。そのままではブリーチを組み込めないので、ジェリコスライドの該当部分を切断します。

今度はスライド内部が干渉するので、この部分もリューターで削り落とします。

ここまで加工すれば一応ブリーチを組み込む事はできますが、内部がキツキツでシリンダーが全く動きません。ブリーチをスムーズに動かすためにはスライド内側全体をガッツリ削る必要がありそうですが、そこまで削ると強度が心配です。

ジェリコスライドはノーマルでもリアサイト根元にひび割れが発生します。そのスライド内側をガッツリ削って強力なシステム7エンジンを組み込めば、一発でスライドが真っ二つになりかねません。

残念ですがブリーチ移植は諦めて、フレームと同様にニコイチ加工を行います。

まずCZとジェリコのエジェクションポートを確認します。ニコイチ加工の際にCZのエジェクションポート位置をジェリコに合わせて移植作業を行うので、そのための事前確認です。

計測結果は次の通りです。

 ・ 前方部分 ジェリコがCZより2mm後方から開口
 ・ 後方部分 ジェリコがCZより5mm後方まで開口
 ・ 開口部  ジェリコがCZより開口部が3mm長い

このくらいの寸法差なら、ニコイチ加工後にローディングノズルが見え過ぎる事も、逆にアウターバレル後端が見え過ぎる事もなさそうです。

CZスライドをエジェクションポート後端の少し手前で切断します。

ジェリコスライドも同様に切断します。

切断したCZスライドにブリーチ一式を組み込んで、パーツ一式を組み込んだニコイチフレームに組み合わせます。ここまでは何の問題もない筈ですが…

スライドが中途半端な位置で止まってしまいます。これ以上後方には進みません。内部を観察すると、なんとシャーシとブリーチが干渉しています!

コレが前回の記事で書いた「CZフレームのスライドレール幅を0.5mm細くしたのが、後に発生するすべての問題の元凶」です!

スライドレールが0.5mm低くなったためにブリーチが0.5mm低くなり、そのために本来なら干渉しない筈のシャーシとブリーチが干渉してしまいました! KSC CZ75がタイトな設計というよりも「CZ75という銃そのものがタイトな設計」なのでしょうが、僅か0.5mm高さが低くなっただけで部品同士が干渉して組み込めなくなるとは…

シャーシは削れば低くなりますが、スライドストップ軸が干渉していると厄介です。最悪の場合、スライドストップ軸の上面だけ削る方法もありますが…

シャーシを取り外してスライドストップだけを挿し込み、再度スライドを組み合わせてみると…干渉しません! 隙間が0.1mmあるかないかのギリギリですが、スライドストップ軸とシャーシ底面は干渉しません!

シャーシ上面を削ります。スライドストップ軸穴が露出するまで削ります。そうしないとブリーチと干渉してしまうので、見た目は二の次で機能最優先で削ります。

無事にブリーチを通過しました! バッチリです!

しかしスライドストップスプリングを組み込んで正しくスライドストップを装着すると、スライドストップ軸に乗り上げてスライドストップの抜けを防止するスライドストップスプリングがブリーチと干渉します!

またしても「スライドレールを0.5mm低くした」弊害が発生しました! この問題を解消しないとスライドが組み込めません!

最初は安直にスライドストップスプリングが噛み込む溝を深く掘って、スライドストップスプリングがシャーシ上面から出ない様に加工しましたが…この方法だとスライドストップスプリングが深く噛み込み過ぎて、スライドストップが抜けなくなる事態に陥りました。

引っ張っても反対側から叩いても、どうやってもスライドストップが抜けません。精密ドライバーでスライドストップスプリングを強引に持ち上げて、チカラ技でスライドストップを引き抜きました。この方法は失敗です…

という訳で別の方法を考えました!

シャーシ右側のスライドストップスプリング固定箇所をリューターで削り、そこに曲げ加工を施したスライドストップスプリングを組み込んでスライドストップスプリングの取り回しを変更します。

本来は上からスライドストップを押さえる構造を、斜め下側から押さえる構造に変える作戦です。そのためにスライドストップ軸の斜め下側に浅く溝を掘ります。

シャーシを仮組してスライドストップスプリングの当たり具合をチェックします。強過ぎるとスライドストップが抜けなくなり、弱過ぎるとシャーシをナナメに傾けただけで抜けてしまいます。スライドストップスプリングの曲げ加減が難しいです。

最終的にスライドストップ軸穴から少し見える状態にしました。この状態で強過ぎず弱過ぎない絶妙なスプリングの効き具合になりました。

スライドストップの装着は問題ありません。装着すれば見た目も機能も純正と全く変わりありません。空のマガジンを装着した状態でスライドストップを引っ張っても抜けません。しかし「分解する」明確な意思をもって反対側から押し込むと簡単に抜けます! バッチリです!

取り回しを変更したおかげで、シャーシ上面にスライドストップスプリングは一切露出しません! シャーシ上面の干渉対策はこれで完了です!

これでようやくスライドをニコイチシャーシ後端まで組み込む事ができました!

たったこれだけの事さえ「スライドレールを0.5mm低くした」弊害が邪魔をして余計な手間を強いられました。ここから先はガスガンとしての機能を維持しながら外観を変更する重要な加工の連続なので、とても一筋縄では上手く行きそうにありません…

次回に続きます!