KSC CZ75改ジェリコ941F④

フレーム加工を続けます。

バックストラップ形状の違いを隠すために、大日本技研レプリカグリップを装着します。コレが上手く行かないとバックストラップ総移植を強いられるという、地味ながら重要な加工です。

ジェリコ用グリップなのでポン付けでは装着できません。とはいえグリップの前後長が左右2mmほど長いだけなので、削り加工で十分対応できます。

バックストラップを削ります。最初はバックストラップ後方部分をキッチリ2mm削り込む方向で加工していましたが、グリップ内側を観察すると、そこまでガッツリ削る必要はなさそうです。

バックストラップ後方部分を約1.5mm削り込んだ状態でグリップを仮組みすると、後方部分は既に隙間が空いて光が透けているのに対して、左右のカド部分が強く干渉してグリップの装着を妨げています。

そこでグリップ内側のRに合う様に、左右のカド部分を削ります。

これでグリップを装着できます!

 ほんの少しだけグリップが動きますが、この段階ではコレで構いません。カスタムがすべて完了した時にバックストラップ後方部分にプラリペアを薄く盛って修正します。

バックストラップ後方部分を削り過ぎてハンマーストラット溝が浮き出ていたので、その部分を削り落として綺麗に整形しました。バックストラップ部分の強度が落ちましたが、作動に影響はありません。大日本技研レプリカグリップは肉厚でガッシリしているので、グリップを装着すれば強度不足は心配しなくても良さそうです。

次にCZとジェリコのビーバーテイル部分を切り落とします。

写真で見るとよく判りますが、両者は形状や角度だけでなく長さも幅も異なります。ジェリコのビーバーテイルの方が長くて幅が広いです。

CZフレームにジェリコのビーバーテイルを移植します。幅が異なるので中央のパーティングラインを基準に位置決めを行い、元のジェリコと同じ角度になるようにプラリペアで溶着します。

硬化後に棒ヤスリで形状を整えます。幅の狭いCZフレームに合わせて左右を削るので、元のジェリコよりも少しだけ細くて長い形状になりました。

これでフレームの形状変更は完了です!

しかし…

ニコイチ部分の前後でスライドレールの髙さが異なっています。これはCZのスライドレール幅がジェリコより0.5mm厚いのが原因です。スライドとフレームを嵌合させた状態でフレームを接合させたおかげで、両者のスライドレール幅の違いが一目瞭然です。

またレール部分の斜めカット部分も形状が異なります。CZよりジェリコの方が幅の広い大胆な斜めカットが施されています。

この場合、高いCZスライドレールを低いジェリコスライドレールに合わせて0.5mm削るのが一番簡単で現実的な加工方法です。

しかし「KSC CZ75の作動性能を維持する」ためには、面倒でも「ジェリコのスライドレールをCZと同じ高さまでカサ上げする」のが正しい加工方法でした。そうすればスライドレール部分の寸法がCZのまま維持されるので、スライド加工が終わった段階でスライドとフレームを組み合わせても、作動性能が変化する事はありません。

この段階でそこまでキチンと計算して作業すれば良かったのですが…

安直に高いCZスライドレールを0.5mm削って低いジェリコスライドレールと同じ高さに加工しました。そして斜めカット部分も幅の広いジェリコフレームに合わせて削り加工を施しました。

この「CZフレームのスライドレール幅を0.5mm細くした」のが、後に発生するすべての問題の元凶になるのですが…この段階では知る由もありません。

荒削り状態のフレームをペーパーで仕上げます。フレーム左右をガッツリ削って平面出しを行い、ヤスリキズを消します。

トリガーガード根元部分を綺麗に削ります。そしてトリガーガード側面を削って継ぎ目を消すと共に平面出しを行います。

ビーバーテイル部分を整形して、パーティングラインを消去します。

そして今回、新しい工具を購入しました! 『特殊形状ダイヤモンドシャープナーセット』です! amazon価格1,080円(税込)の安価な工具ですが、性能は抜群です! 10本も入っているのでコストパフォーマンスがメチャクチャ高いです!

こういうコテの様に反った形状のダイヤモンドヤスリです。手持ちの棒ヤスリでは逆R面を整形するのが困難でしたが、コレを使えば逆Rを歪めずに硬いプラリペアを削り落とせます!

 荒れた逆R面にプラリペアを盛り付けて特殊形状ダイヤモンドヤスリで整形し、ペーパーでヤスリキズを消して表面仕上げを行った状態です。普通の棒ヤスリではこうは行きません! 良い買い物をしました!

これでフレームの加工は完了です!

バックストラップ形状が異なりますが、ほぼジェリコになりました! すべてはメーカーも製造時期も異なるふたつの銃が、驚異的な寸法の近似性と機能部分の互換性を持ち合わせていたおかげです! 本当に「KSCがハドソンジェリコをパクったのでは?」と疑いたくなるほど形状が酷似しています!

フレームを組み立てます。

各種レバー類がCZなので違和感がありますが、概ねこういう感じになります。スライドストップとセフティを第三世代ジェリコ形状に変更して大日本技研レプリカグリップを装着すれば、違和感はなくなると思います。ハンマーをどうするかは未定です…

プラリペア盛り盛りで整形したトリガー後方部分が少し干渉していたので、削って調整しました。調整後はトリガーを引き切ってもフレームに干渉せず、ちゃんとハンマーが落ちます。

それ以外の各種レバー類は問題ありません。すべて正常に機能します。

次回からスライドの加工を開始します! サクサク完了したフレーム加工とは比較にならない困難な加工の連続です! そして作動不良の無限ループに陥るのですが、それは先のハナシという事で…

次回に続きます!

KSC CZ75改ジェリコ941F③

今回のカスタムはスライドの難易度が高いので、先にフレームを完成させてから時間をかけてスライドを完成させます。

まずジェリコフレームにCZスライドを借り組み…でいきなり問題発生!

写真の黄色い丸で囲った部分が干渉して組み込めません。CZスライド先端下部の凸部分の外径がジェリコフレームのダストカバー先端の内径より大きいので、この凸部分を切り落とす必要があります。

凸部分以外に干渉箇所はありません。この部分を切り落とすと問題なくスライドが組み込めます。

それではフレームを加工します!

CZフレームの内側前方に長方形の凹部分があります。この凹部分後方にシャーシ前方下部の凸部分が挿し込まれる構造です。

この部分はトリガーガードの根元部分なので、シャーシとの噛み合わせ部分を残して慎重に切断すれば、上手くトリガーガードを移植できそうです!

凸部分の中央でCZフレームを切断します。そしてグリップ側のトリガーガード根元部分を切断してトリガーガードを取り除きます。

続いてジェリコフレームを切断します。事前に計測した寸法が狂わない様に切断したCZフレームを重ねて位置決めを行い、慎重に切断します。そしてグリップ側のトリガーガード根元部分を切断してフレームを切り放します。

切断したジェリコフレームをCZフレームに移植します。

CZスライドとフレームを組み立てて、そこに切断したジェリコフレームを組み込みます。慎重に位置決めを行って切断したおかげで寸法はバッチリです! グリップ側のトリガーガード根元部分も全くズレていません! 完璧です!

各部品をセロテープで固定して、プラリペアでジェリコフレームを接合します。今回は作動性能最優先なので、スライドレールの嵌合を維持しながら接合作業を行います。

この方法だと外側のラインが微妙にズレますが、外観重視で接合した後にスライドレール内側のズレを修正する労力を考えれば、スライドレールの嵌合重視で接合して外側のアラを修正する方が遥かに合理的です。

この段階ではこんな感じです。細部は全く手つかずでアラだらけですが、パッと見はそれなりにジェリコっぽく見えます!

ジェリコスライドを組み込むとジェリコそのものです!

しかしこの段階ではトリガーガード根元部分に大穴が開いています。またジェリコフレームとCZフレームの下側への張り出し量が異なるので大幅な修正が必要です。

そこでジェリコフレームの同じ個所を切り出します。

コレをCZフレームに移植します…といきたいトコロですが、逆R面が90度回転する後方部分は非常に肉厚なので、土台のCZフレームを相当削らないと移植できません。

仕方なく前方部分だけを移植する事にしました。

移植部分を削ります。写真では少ししか削っていない様に見えますが、実はこの状態でギリギリ限界まで削っています。指で押すと「ペコッ!」と凹むくらい薄い状態です。

この部分はチカラが加わる事がないので無理な削り加工ができますが、後方部分はトリガーを引く度に指で押されるので削り過ぎると強度が心配です。これが後方部分のフレーム移植を断念した理由です。

残りの部分はプラリペアで整形します。

私の経験では、プラリペアは初期硬化する時と完全硬化する時の二回ヒケます。最初のヒケは容易に対応できますが、二回目のヒケは数ヶ月から一年かけてゆっくりヒケて行くので厄介です。カスタムが完了した数ヶ月後に「あれ?」と気付いても対処しようがありません。

とはいえ他に方法がないのでガンガン盛ります!

硬化後に棒ヤスリで形状を整えますが、まだ仕上げ作業を行う段階ではありません。あくまでもザックリ形状を整えるだけです。

トリガーガード根元部分を整形します。

スライド側面のプラリペアは簡単に削り落とせます。しかし逆R面のプラリペアを棒ヤスリで削り落とすのは大変なのでリューターで削りましたが…上端のラインがガタガタになってしまいました。要修正です…

とりあえずジェリコフレームの移植と荒削りが終わりました。CZフレームとジェリコフレームの合体した姿が確認できる程度には仕上がりました、が…

まだまだアラだらけです。そこら中がガタガタで見られたモノではありません。この後、ひたすらプラリペアを盛っては削り、また盛っては削りの繰り返しで表面を綺麗に仕上げなければいけません。ちょっと気が遠くなりそうです…

次回に続きます!

KSC CZ75改ジェリコ941F②

それではカスタムを開始します!

まず両者を比較します。既に互換性チェック済みではありますが、実際に切り貼り作業を行うためには、事前に各部分の寸法差を把握しておかなければいけません。

一番重要なのはブローバックエンジンが組み込まれたスライド部分です。ここで両者の寸法が大きくかけ離れていると困った事になります。

 スライド長
  ・ CZ     182mm
  ・ ジェリコ 180mm
 アウターバレル長
  ・ CZ           187mm
  ・ ジェリコ 181mm

スライド長が2mm、アウターバレル長が6mm、CZの方が長いです。この程度であれば許容範囲内ですが、アウターバレル長が6mmも違うとアウターバレルをジェリコスライドに合わせて短縮加工する際に、インナーバレルも短縮加工して長さを揃える必要がありそうです…

次に重要なのは、前回の記事でも書いたバックストラップ形状です。コチラはハンマーストラット&ハンマースプリングとグリップの互換性に関わる箇所ですが、全く形状が異なります。

これだけ形状が異なると、CZのハンマーストラットをジェリコのバックストラップ内部に組み込む事は不可能です。

形状の差異が機能に影響を及ぼす箇所はこれだけです。メーカーも製作時期も全く異なるエアガンがここまで酷似しているのは本当に驚きます! まるで「切り貼り加工をして下さい」と言わんばかりの互換性です!

外観の細かな差異は多々ありますが、気になる部分は二箇所です。

ひとつめはハンマー形状です。CZのスパーハンマーに対して、ジェリコは独特な三角形のハンマーです。見た目に大きな影響を及ぼす部品ですが、亜鉛合金製のハンマーをニコイチ加工しても全く強度が出ないので悩みます…

もうひとつはトリガー上部の逆R部分の形状です。CZはココに肉抜き加工が施されていますが、ジェリコはフラットな逆Rです。しかもジェリコの方が逆Rの幅が広くなっています。

両者のフレームをこの辺りで結合させる予定なので、その際に肉抜き部分をプラリペアで埋めて逆R部分の幅を広げる加工を行います。しかし逆R部分を上手に加工するのは手間がかかりそうです…

これで確認作業は終了です!

まずCZを分解します。KSC CZ75の分解方法は既にweb上で多数紹介されているので今さら感がありますが、今回のカスタムの主役はあくまでもCZです。カスタム中に何度も分解/組立を行うので、改めて分解方法を確認しておきます。

通常分解を行います。1911系とほぼ同じ手順です。

スライドを分解します。

まずブリーチ下部のブリーチフィクススクリューを2.5mmの六角レンチで取り外します。

ブリーチフィクススクリューを取り外すとブリーチが外れます。ブリーチが外れるとブリーチとスライドに挟まれるカタチで固定されていたリアサイトが外れます。

次にアウターバレル内にインナーバレルを保持しているバレルホルダースクリュー&ナットを取り外します。バレルホルダースクリューはアウターバレル保持と疑似ショートリコイル前進位置規定の役割を果たす重要なパーツですが、極小部品なので紛失注意です。ラジオペンチと精密ドライバーで取り外します。

バレルホルダースクリューを取り外すとアウターバレルが取り出せます。

これでスライドの分解は完了です! 実際の作業ではブリーチとチャンバーを完全分解するのですが、この段階ではこれでOKです。

次にフレームを分解します。

まず左右グリップを取り外します。グリップを取り外すとメインスプリングキャッチピンが出てくるので、ピンポンチで叩き出します。1911系と同じ手順ですが、CZはピンの方向性がないので左右どちらからでも抜けます。しかしピンを抜くとメインスプリング一式が飛び出すので、メインスプリングキャッチを抑えながらピンを抜く必要があります。

メインスプリングキャッチピンを抜くとメインスプリング一式が取り外され、ハンマーがフリーになります。この辺りも1911系と同じです。

次にハウジングピンを抜きます。このピンはハンマーハウジングとメインスプリングハウジングの両方を固定するピンです。このピンを抜かないとハンマーハウジングが取り外せません。

続いてハンマーピンを抜きますが…コチラは実銃同様にハンマーピンストッパーで固定されています。ハンマーピンストッパーを抜いて右側から叩き出さないと抜けない構造です。

ハンマーピンストッパーを引き抜きます。

これでハンマーピンが抜けます。

この時にハンマーススリーブも抜いておきます。

そしてセフティを抜きますが…コチラは固く組み込まれているので、細いピンポンチで思い切り叩き出さないと外れません。しかしセフティの裏側にセフティクリックとスプリングが組み込まれているので、それらが飛び出さない様に手で覆いながら叩き出します。そうしないと高確率でセフティクリックスプリングがどこかへ飛んで行きます…

セフティを引き抜いてセフティクリック一式を取り外します。

これでハンマーハウジングが取り出せます。

次にトリガーピンを抜きます。コチラは方向性があるので、右側からしか抜けません。ピンポンチで叩き出します。

フレーム右側に見えるシャーシピンも抜く必要があります。旧モデルではライブのシャーシピンでしたが、システム7モデルではダミーピン化されています。しかしシャーシ固定ピンの役割に変わりはないので、このピンを取り外さないとシャーシが外れません。

このピンはシャーシ裏側から細いピンポンチで叩き出さないと抜けません。私は六角レンチで叩き出しましたが、六角レンチが曲がる可能性があるのでオススメしません。

このピンは叩き出すにもシャーシの形状から斜め方向にしかチカラを加える事ができません。そのためアタマが浮き出す程度に抜けたピンをペンチで引き抜く必要があります。

これでシャーシが取り出せます。

最後にバインドスクリューを抜いてマガジンキャッチ一式を取り外します。

これでフレームの分解は完了です! コチラも実際の作業ではハンマーハウジング&メインスプリングハウジングとシャーシを完全分解しますが、この段階ではこれでOKです。

次にジェリコを分解するのですが…詳細は省きます。

というのも今回はジェリコの外装を切り刻んでCZに移植するのが目的なので、分解しても組立は行いません。なので分解方法を記録しておく必要はありません。それにジェリコの分解方法はCZとほぼ同じなので、CZの分解/組立方法を把握しておけばジェリコの分解/組立にも役立ちます。

CZとジェリコが分解できました! 切り貼り作業の準備完了です!

いよいよ次回から「CZをジェリコにする」壮大な?カスタムが始まります! 作動不良との果てしない泥沼の戦いの火蓋が切って落されました…

次回に続きます!

カスタムガンコンテスト2019①

前回の投稿から日数が経ちました…

実は8月1日からハイパー道楽さんの "カスタムガンコンテスト2019" の応募受付が開始されたので、応募用の動画製作などに時間を費やしていました!

今年は予定通り "デザートイーグル カッタウェイモデル" と "TK1911T cal.44TK" の二機種で勝負です! 奇しくも "Gun Professionals" 今月号でデザートイーグルが表紙&巻頭特集されるなど、なんとなく「追い風」を感じます! 昨年は "マルイG17改G17Gen5" が銅賞を受賞したので、今年は銀賞(あわよくば金賞!)を狙います!

"デザートイーグル カッタウェイモデル" の応募動画は既に公開しているモノです。

"TK1911T cal.44TK" の応募動画は新規にロケを行いました。最高気温37度(動画内では控え目に「気温35度」と字幕を入れています)の猛暑日、しかも海水浴場でこれでもかと泳いで日焼けした帰り道でのロケなので、疲れて標的射撃がダメダメな結果になっています…

コンテストの締切は8月31日です。果たして結果はどうなるのでしょうか? 勝利の女神は微笑むのでしょうか!?

結果発表が行われれば続報します!
お楽しみに!