ハドソンデザートイーグル.44 カッタウェイ⑪

いよいよ最後の加工になりました。
マガジン加工です!

その前に…
マガジンを観察すると、マガジンフォロワー左側に突起が設置されています。
内部にスプリングが組み込まれていて、押すと引っ込みます。



この突起はマガジンフォロワーが上方に飛び出すのを防ぐストッパーと同時に、マガジンを分解せずにマガジンフォロワーとマガジンスプリングを上方に取り出すピンの役割を果たしています。なぜこんな凝った構造が採用されたのかは判りませんが…


マガジンを分解します。
デザートイーグルのマガジンはマガジンベースを後方に引き抜くだけで完全分解できます。1911系より遥かに簡単です。



ハドソンデザートイーグルは実銃の構造をかなり正確に再現しています。
しかしマガジンは作動優先のアレンジが随所に施されています。

実銃のマガジンフォロワーはこんなカタチです
マガジンフォロワー前方下部が円筒形になっており、ここに円筒形のマガジンスプリングが組み込まれます。実銃デザートイーグルのマガジンスプリングは一般的なマガジンスプリングとは異なる、円筒形のスプリングです。



実銃マガジンの分解写真があれば良いのですが、webで探し回っても見つかりません。仕方なくCG動画をキャプチャーした画像を掲載しました。
実銃デザートイーグルのマガジンスプリングはマガジン前方に組み込まれます。




しかしハドソンデザートイーグルのマガジンフォロワーは円筒部分が完全に省略されており、そこに一般的なジグザグ形状のマガジンスプリングが組み込まれています。
実銃マガジンとは似ても似つかぬ構造です。





恐らくマガジンスプリングを前方に配置したのではマガジンフォロワーを押し上げるチカラが前後で均一にならず、マガジンフォロワーが後のめりになって給弾不良が発生したのではないか? と思います。

しかしこれではマガジンをカットする以前の問題です。
マガジン本体を加工する前に、マガジンフォロワーとマガジンスプリングを実銃と同じ形状に変更する必要があります。

マガジンフォロワーを分解します。
3mmの六角レンチでイモネジを抜いて、突起とスプリングを取り外します。





次にマガジンフォロワーの形状を修正します。
実銃のマガジンフォロワーは上辺と下辺が平行ですが、ハドソンデザートイーグルのマガジンフォロワーは平行ではありません。
切るか盛るかで悩みましたが…とりあえず切断しました。



そして切断面と、肉抜きされているマガジンフォロワー右側を金属パテで完全に埋めます。肉抜きのおかげで切断は楽でしたが、見せる側の右側が肉抜きされているのは頂けません。完全に埋めてしまいます。



完全硬化後に削り落として整形します、が…
上辺と下辺が上手く平行になりませんでした。しかも実銃マガジンフォロワーより上下幅がかなり短くなりましたが…とりあえず良しとします。



実銃マガジンフォロワーの写真が極めて乏しいので正確な形状は不明ですが、恐らく右側の六角ネジ周辺の構造は同じだと思います。
資料がないのでなんとも言えませんが…



マガジンスプリング用のスプリングをモノタロウで購入しました。
外径10mmと12mmの円筒形ステンレススプリングです。



マガジンフォロワー前方下部の円筒部分を再現するための丸棒も同時購入しました。
外径8mmと9mmのステンレス丸棒です。



外径12mmのスプリングを仮組すると…ピッタリです!
細過ぎず太過ぎない完璧なサイズでした!
この外径12mmスプリングでマガジンスプリングを再現します!







外径12mmのスプリングと外径8mmの丸棒がサイズ的にピッタリでした。
円筒部分の再現は外径8mmのステンレス丸棒で行います。



しかし…
ダミーカートリッジを4個装填してマガジンフォロワーの位置を調べると、マガジンキャッチ部分とマガジンフォロワーがほぼ同じ位置になります。これでは苦労して円筒部分を再現してもフレームに隠れてしまうかも知れません。

円筒部分は後回しにして、先にマガジンをカットします。
サインペンでマガジンにラインを描いて、マガジンをゴリゴリ切断します。



こんなに大きなスチールマガジンの切断は初めてです。
案の定、物凄く大変な作業になりました。
本当ならココで途中経過の写真を掲載するトコロですが…切断中の写真は一枚も撮っていません。

実は作業中にデジカメを落として壊してしまいました。マガジン切断中の写真が一枚も撮れていないのはそのためです。

私のデジカメはリコーCX6です。この8年間ずっとこのデジカメを使用しています。
リコーとHOYAが合併してペンタックスを買収し、社名が『ペンタックスリコーイメージング』になる直前に発売された、最後の100%リコーオリジナル設計のコンパクトデジカメです。
現在は『リコーイメージング』という社名になっていますが、CXシリーズは復活しませんでした。
CX6はコチラです
リコーイメージングはコチラです



長年使い慣れたCX6を壊れては買い、また壊れては買い…を凝り返してきました。
2011年発売の商品なので廃盤になって久しいのですが、リコーのCXシリーズは使い易い上にマニア好みの機能が充実しているので人気が高く、現存する新品(長期在庫品)は凄まじいプレ値が付いています。
なんとamazon新品価格152,966円(税込)!
コチラです

今回は幸運にも「ほぼ新品」の中古美品CX6を見つけたので即買いしましたが、数日間カメラがなかったのでマガジン切断作業の途中経過は一枚も撮影していません。

切断したマガジンです。
切断面を鉄工ヤスリで整えて、全体の小キズを400番のペーパーで消しました。
全然消えていませんが…



複雑な形状なので苦労しました。
チカラ技で折り曲げて破断させた箇所が僅かに歪んでいますが、よく見ないと判らないので良しとします。



マガジンを組み立ててダミーカートを装填してみます。
ダミーカート4個のうち3個は既に弾頭部分を塗装しているので、マスキングテープで保護しています。
一番上のダミーカートリッジは位置決め用に塗装しなかったモノです。

実銃デザートイーグルマガジンの特徴がバッチリ再現できました!
マガジン本体を染め直してマガジンフォロワーを塗装すれば完璧です!





マガジンフォロワー前方下部の円筒部分ですが、外観的にはあってもなくても大差ない気がします。スプリングの線径が太い上にピッチが狭いので、仮にスプリング内部に円筒部分が存在しているとしても視認し難い状態です。

円筒部分の長さはスプリング二巻き分程度です。鉄色系の塗装を施すとまず外側からは見えないと思います。外径8mmのステンレス丸棒を切断して接合する労力に見合った成果が得られるかは…正直ちょっと疑問です。



それではマガジンをフレームに装着して…と、ココで問題発生!
折角のマガジンスプリングがフレームに隠れて見えません!
マガジンスプリングの再現はマガジン加工の最重要ポイントなので、コレは何とかしなければいけません!



という訳でフレームを切断しました。
スチールマガジンを切った後にHW樹脂を切ると、まるで紙を切る様にHW樹脂がサクサク切れてしまいます。人間の感覚とはいい加減なモノです。
切断後に鉄工ヤスリと320番のペーパーで断面を整えます。



改めてマガジンを装着します。
バッチリです! マガジンスプリングが丸見えです!

マガジンをフレームに装着した状態では、マガジンフォロワーの上下幅はこの位がちょうど良く見えます。あと5mm程度長くして上下を平行にすれば完璧です!
前方下部の円筒部分も手抜きせずに再現した方が良さそうな気がします…



これでマガジンの加工は完了です。
細かい修正や追加加工は残っていますが、大掛かりな加工は完了しました。

銃全体を組み立てます。
カートリッジが装填されるとカッタウェイモデルらしさが急上昇します!
我ながら圧巻の出来栄えです!







グリップスクリューに余りモノのスプリングを組みこんでみました。
なかなか良い感じになりました。



この状態でバレルはバレルロックにガッチリ固定されています。リコイルスプリングの圧力がスライドをフレームに押し付けているので、コチラもビクともしません。
ピンとバネだけで部品を固定する実銃の構造は素晴らしいです!



しかし…
バレルピンとFサイトベースを切断し忘れていました。
切らなくても問題なさそうですが、なんとなく「切り忘れた」感が漂います…





サクッと切断しました。
切断面を鉄工ヤスリと800番のペーパーで仕上げれば完成です。
ちょっと仕上げが荒いですが…



銃本体とマガジンの加工が完了しました!
あとはマガジンフォロワーの追加加工と最終仕上げを行います。
そして塗装すれば完成です!

ゴールまであと一歩です!
次回はマガジンフォロワーの追加加工です!

お楽しみに!

(さらに…)

祝! 7000訪問!

元旦に6,000訪問を達成してから一ヵ月半経ちました…

やりました! 7,000訪問を達成しました!
しかも前回の6,000訪問に続いて僅か一ヵ月半での+1,000訪問達成です!
凄い! 素晴らしい! パチパチパチ!



前回から今日までに製作した銃は…ハドソンデザートイーグルの一挺だけです。 それも「製作した」ではなく「製作中」です。まだ完成していません。何せ初めての試みなので試行錯誤の連続です。仕事も忙しい時期なのでなかなか製作が進みません。
そんな状況にも関わらずご覧頂いた皆様、ありがとうございました!

次は8,000訪問を目指します!


昨年12月にオクで長年欲しかった銃をゲットしました。
タナカ ブローニングハイパワーM1935 ビジランティーです!



前々から欲しいと思っていましたが、webでの評判が最悪なので購入に二の足を踏んでいました。単に「マガジンがガス漏れする」程度なら気にする必要もないのですが、「ブリーチが落ちてくる」「シアバーが折れる」「トリガーがクソ重い」「ホップ機構が変態仕様」など、銃自体の設計や構造に関する不具合や悪評があまりにも多いので、購入しても愛着が湧かなさそうな気がしていました。

それに私が好きなハイパワーはマークⅢです。アンビセフティとサムレスト形状のグリップが実戦的で精悍な外観を呈しています。何よりマークⅠ系の洗濯板みたいなグリップがどうにもカッコ悪く見えて好きではありませんでした。



映画『キラー・エリート』で元SAS隊員の秘密組織「フェザーメン」の工作員達がマークⅢを使用しています。私の中でハイパワーといえばこの作品です!
ま、敵の銃ではありますが…





今回ゲットしたのはマークⅠ系のM1935 ビジランティです。正直「ま、いいか」程度の気持ちで商品の到着をを待っていました…

しかし実物を見てみると…グリップがどうとか全く気にならないカッコ良さ!
とにかく薄くて細い! グリップも細くて握り易い! 端正なスタイルが最高です!
洗濯板みたいで握り難そうなグリップも、実際に握ってみると抜群の握り易さでビックリ! とまぁ…良い事だらけでした!



ちなみにグリップは落札後に私が純正木製グリップを別途購入して取り付けました。
web通販ではマークⅡ以降のアンビセフティ対応木製グリップ(右側グリップ左上のカドが斜めにカットされている)が多数見られますが、マークⅠ系の非アンビセフティ木製グリップはどのショップも在庫切れです。

webで散々探しまくって購入したマークⅠ用非アンビセフティ木製グリップは純正品だけあって、鋭く立ったチェッカリングが抜群のグリップ性能を発揮してくれます!
銘木でなくても木の風合いは良いモノです。



実はこの銃、前オーナーが並々ならぬ愛情を注ぎ込んで随所にファインチューニングを施しています。

 ・ KM企画製スパーハンマー装着&調整
 ・ エジプト製シアバー&ブリーチノズルガイド装着
 ・ バルブノッカー調整
 ・ マガジンガス漏れ対策

普通のハイパワーならスルーしていたトコロですが、これだけのチューニングが施された商品なので落札した訳です。バルブノッカーとマガジンのハナシは落札後のやり取りで前オーナーから教えて頂いたチューニング内容で、オクの商品説明にはスパーハンマーとシアバー&ブリーチノズルガイド交換しか記載されていませんでした。
嬉しい誤算でした!

KM企画製スパーハンマーです。ステンレスシルバーの輝きがカッコイイ! 外観の良いアクセントになっています! もちろん機能パーツなのでカチッとした素晴らしい操作感です! 現在は絶版品なのでお得感あります!



写真では引っ込んでいるので見えませんが、バルブノッカー周辺も入念な擦り合わせ調整が行われています。おかげで「ハンマーが落ちたのにガスが放出されない」トラブルは皆無です! 地味ですが素晴らしいチューニングです!



エジプト製シアバー&ブリーチノズルガイドです。金色の輝きが美しい!
このパーツのおかげで重いながらもハンマーが落ちるタイミングが明確に把握できます。独特のトリガーフィーリングですが、webで酷評されている未対策モデルのトリガーフィーリングとは別物になっていると断言できます!



シアバーは真鍮削り出しです。
現在は戦民思想さんがジュラルミン削り出しの強化シアバーを販売していますので、シアバーに関しては容易に対策できます。
コチラです



ブリーチノズルガイドです。コチラも真鍮削り出しなので、L字型に曲がった後方部分がポキッと折れてしまうトラブルは皆無です。
戦民思想さんには是非ともコチラも商品化して欲しいです。



これらのチューニングのおかげで作動は快調そのものです! 前オーナーが「マルイ並みに動くのでガンガン使って下さい!」と仰っていたのも納得です!

しかし撃っているとホップパッキン下部のイモネジが緩んできてダブルフィードが頻発するようになり、最後は弾ポロして給弾できなくなります。ベストなホップ位置でイモネジをネジロックで固定すれば済む事ですが、ガスブローバックモデルなので季節による調整を考えると、安易に固定してしまうのもどうかと思います…





大変素晴らしいタナカ ブローニングハイパワーM1935 ビジランティ。モデルガンメーカーならではの造形美と内部構造のリアルさが最高です!

しかし…
気になったのが『M1935 ビジランティ』という商品名です。
こんな事を調べて何になるのか判りませんが、私は他の方々が気にも留めないコトがなぜか気になる悪い癖があります。
困ったモノです…


"Vigilante" は英語圏では「自警団員」を意味する言葉です。そして「自警団」は私設の軍隊や民兵組織を意味します。
コチラです

なぜこのような言葉がハイパワーの名称に使われたのでしょうか?



ブローニング ハイパワーの歴史を簡単に記してみます。
参考webサイトはコチラです

 ・ 1935年 ベルギー軍が "P35" の名称で制式採用
       装弾数13発
       内装式エキストラクター
       左側セフティ(非アンビセフティ)
       タンジェントリアサイト 
       マガジンセフティ
       リングハンマー
       木製グリップ
       マズル下部に水抜き穴を装備





 ・ 1940年 ドイツ軍がベルギーを占領
       FN社でP35のドイツ軍用モデル "Pistole 640(b)" が製造される
       カナダに逃げたFN社の技術者が持ち出した設計図を元にP35を製造し
       連合国へ供給する
       両モデル共にタンジェントリアサイトと固定式リアサイトのモデルが
       同時並行で製造される 


 
 ・ 1945年 ドイツ降伏
       FN社がP35の製造を再開
 ・ 1948年 軽量化モデル "HP No.2 MK1/1 Canadian Lightweight Pattern" が
       少量試作される
 ・ 1962年 内装式エキストラクターが外装式に変更される
       イギリス軍が "L9A1" の名称で正式採用



 ・ 1973年 リングハンマーがスパーハンマーに変更される
       タンジェントリアサイトが廃止され固定式リアサイトのみになる
 ・ 1980頃 マークⅡ製造開始
       アンビセフティ
       樹脂製グリップ
       米軍トライアル用にダブルアクションモデル "BDA" が製造されるが
       不採用になる



 ・ 1988年 マークⅢ製造開始
       オートマチックファイアリングピンブロックセフティ
       サムレスト形状の樹脂グリップ
       マズル下部の水抜き穴が廃止される


 
 ・ 2017年 FN社が製造中止を発表

正式名称 "Browning Hi-Power" 以外のハイパワーの呼称/制式名称は次の通りです。
ライセンス生産モデルやコピーモデルは省略します。

 ・ 英語圏
    HP (High-Power または Hi-Power)
    BHP (Browning High-Power)
    BAP (Browning Automatic Pistol)
    HP No.2 MK1/1 Canadian Lightweight Pattern
 ・ フランス語圏
    GP (Grande Puissance)
 ・ ベルギー軍
    P35 または HP35
 ・ 英軍
    L9A1

なんと歴史上は「ビジランティ」という名称は存在しませんでした!
しかも「カナディアン」の呼称ですら正式記録が残っているのは、1948年に試験的に少量生産された "HP No.2 MK1/1 Canadian Lightweight Pattern" だけです。

この銃はハイパワーを軽量化して性能向上を図る目的で6挺だけ製作され、試験と性能評価のために米国と英国とカナダに各2挺ずつ送られたモノです。
肉抜きされた軽量スチールスライドとアルミ切削フレームで25%もの軽量化を達成したモデルでしたが、芳しい成績は得られずに計画は中止されました。
コチラです




しかし「ビジランティ」という呼称(俗称)が全く存在しなかった訳ではありません。
次の記事中に "fixed sight Hi-Power, Vigilante" と記載されています。当たり前の様にサラリと記されている事から、"Vigilante" という呼称が特別なモノではない事が推測されます。
コチラです



あくまでも推測ですが…

1940年にカナダでタンジェントリアサイトと固定式リアサイトのモデルが同時並行で製造され始めた時に、いかにもミリタリー然としたタンジェントリアサイトモデルと便宜的に区別するために「自警団員(Vigilante)」という呼称が用いられたのではないか? と思います。 

タナカが『M1935 ビジランティ』を商品化する際に、名称を慎重かつ詳細に調査・検討した事は想像に難くありません。恐らく資料の中から固定式リアサイトモデルを "Vigilante" と呼称している資料を見つけ出して、それを商品名に採用したのでしょう。そうでなければ "Vigilante" などという、あまり一般的ではない単語を商品名に採用する筈がありません。





『カナディアン』についても事情は同じ様なモノだと思います。

"HP No.2 MK1/1 Canadian Lightweight Pattern" は「国家的プロジェクトに用いられた銃」の名称なので正式記録に残されるのは当然ですが、単に「カナダで製造されたハイパワー」を言い表す呼称として「カナディアン」という言葉が用いられても何の不思議もありません。

特に「カナディアン」はカナダのシンボル「カエデ」がプリントされていたり刻印が異なっていたりするので、FN社製のハイパワーと区別するための呼称が必要です。そのための一番お手軽な呼称が「カナディアン」だったのでしょう。


長くなりましたが、以上が私の『M1935 ビジランティ』という商品名の解釈です。
あくまでも個人的な解釈なので間違っている可能性はありますが、当たらずとも遠からず…ではないかと思います。





ホールドオープンした姿も美しいです。

ハイパワーが世界中で使用されているのは、ただ単に「性能が優れている」だけではないと思います。どんなに優秀な銃でもカッコ悪ければ使いたくない筈…と言いたいトコロですが、如何せんグロックがこの万国共通の「テッポー美意識」を打ち破って世界的大人気を勝ち取っているので、なんとも言えません…

という訳で今回はタナカ ブローニング ハイパワーM1935 ビジランティーでした!
次回からデザートイーグルのカスタム記事を再開します!
既にカスタムは佳境に差し掛かっています。もうすぐ完成です!

お楽しみに!

(さらに…)

ハドソンデザートイーグル.44 カッタウェイ⑩

フレーム加工を行います。
まず右側サブフレームを切断して、中央部分を切り出します。
黄色い丸で囲んだ部分です。





切り出した部分を仮組します。
リコイルSPガイドロッド挿入口の上半分を切断したおけげで、リコイルSPガイドロッドの組込状態がよく判ります。





次に左側サブシャーシを研磨します。
亜鉛合金の表面はお世辞にも綺麗とは言えません。金型成型の凹部分も沢山あります。それらを消去するのですが…
研磨だけでは上手く消えてくれません。



研磨で消えないモノは埋めるしかありません。
右側サブシャーシを金属パテで接着する際に、左側サブシャーシの研磨部分に金属パテを盛り付けます。



しかし…
この金属パテ、商品名は『接着パテ 金属用』なのですが…接着力が非常に弱いです。
右側サブシャーシの断面を鉄工ヤスリで削っていると、いとも簡単にポロリと外れてしまいます。何回接着し直しても外れます。

仕方なく接着剤を使用しました。
いつもの『ボンド ウルトラ多用途 S.U プレミアムハード クリアー』です。



しかし…
金属パテを盛っては削って…を何回か繰り返していると、コチラも外れてしまいました。接着面積が狭いので仕方ありません。

この部分はリコイルスプリングの圧力を受け止める重要な役割があります。
なにがなんでもガッチリ固定しなければいけません。
ボンドと黒い接着剤の合わせ技で接着します。



コレでようやく外れなくなりました。

金属パテで左右の隙間を埋めて均一な平面に均すと同時に、斜めに切断した断面を水平にするために断面のかさ上げを行います。
この部分は実銃では一個の部品です。なので「一個の部品を切断した」様に見せなければいけません。そのために左右貼り合わせの隙間を入念に埋めて水平を出します。
地味ですが重要なポイントです。

一通り作業が終わった状態です。
それなりに上手く仕上がりました。





加工が終わればサフを吹きます。
そして加工部分をチェックしてみると…色々なアラが確認できます。要修正です。
最終仕上げの際にまとめて修正します。









続いてフレーム本体の加工です。
基本的に切るだけなので、盛ったり削ったりの作業は必要ありません。
切断面の修正で一度は金属パテを使用する必要はありますが…

まずバレルロック(テイクダウンレバー)とバレルロックピンを切断します。
そして切断面を綺麗に整えます。





フレームに組み込んでみると…両者の長さが異なります。
僅かな差なのでこのまま使用しますが、組み立てた時に気になる様であればバレルロックピンを切り詰めて両者を同じ長さに修正します。



それではフレームを切断します。
まずサインペンで切断ラインを描きます。





ラインに沿って手ノコで切断します。
バレルとスライドに続いて三回目の切断作業なので、もうすっかり慣れたモノです。
躊躇なくゴリゴリ切り進みます。

そして…
切り終えました!
フレーム右側が見事にスカスカになりました!









しかし一箇所、手ノコがあらぬ方向に切り進んでしまった場所があります。
トリガー上部です。
フレーム内側の成形ラインに沿って切り進んでしまいました。危うくマガジンキャッチ穴まで切ってしまうトコロでしたが、寸前で気付いて事なきを得ました。



金属パテで修正しても良かったのですが、逆にこの部分を除去しました。
この方がトリガー周辺がよく見えます。



手ノコなので切断面はガタガタです。
金属パテを盛り付けて修正します。









完全硬化後に数種類の鉄工ヤスリで削ります。
そして320番のペーパーで研磨します。
綺麗に仕上がりました!









切断面の仕上げと同時にパーティングラインの除去も行いました。
ハドソンデザートイーグルはフレーム全周にパーティングラインが存在します。それを鉄工ヤスリと320番のペーパーで徹底的に削り落としました。







仕上げが終わればサフを吹きます。
今回も状態を確認するための薄吹きです。



相変わらず金属パテが崩れている箇所が見られます。
コチラも最終仕上げの際に修正します、が…
今回の金属パテは本当に脆いです。作業の度にいちいちイラッとします。
もう少し硬度があっても良いと思うのですが、やはり値段相応です…





フレームを組み立てます。
中身がほぼ丸見えです! メカメカしくてカッコイイ!
カッタウェイモデルらしさ全開です!



メカボックス側面に整形されたハンマーアッセンブリーカバーとハンマーメカニズムアッセンブリーカバーを塗り分ければ、実銃の構造がリアルに再現できそうです!
ハンマースプリングもバッチリ見えています!



実銃ではグリップスクリュー上部にスプリングが組み込まれています。
ハドソンデザートイーグルのグリップ取付部分は若干アレンジされていますが、黄色い丸で囲んだ部分に適当なスプリングを組み込めば、実銃の構造に近くなります。





トリガー周辺は完璧です!
右側サブフレームをキッチリ整形した甲斐がありました!
バレルロックとバレルロックピンの長さ違いも気になりません!





銃全体を組み立てます。
ここまで中身が見えると迫力あります! 予想以上の完成度です!
しかもこの状態で各部分がカチッと固定されていて、動かしてもバラバラになりません! コレには驚きました!







ガスピストンを装着し忘れたのはご愛嬌です。
リコイルSPガイドロッドが丸見えなので迫力あります!



ココまで右側を大胆に加工しても、左側から見ると完全ノーマル状態です。
左右のギャップが凄過ぎです!

展示ケースにボルト止めして壁掛けする予定でRIGHT製ディスプレイケースを購入しましたが、本気で「立てて飾る方法に変更しようか?」という誘惑に駆られます。
その方が絶対に面白いと思います…



これでフレーム加工は完了です。

後はマガジン加工です。
マガジン上部右側を切断して、マガジンフォロワーをカートリッジ4個分下がった位置に固定します。そしてカートリッジ4個をマガジン内に接着固定すれば完成です。

お楽しみに!

(さらに…)

ハドソンデザートイーグル.44 カッタウェイ⑨

今回は小ネタです。

先の記事でRIGHT製ディスプレイケースSAA系を紹介しました。完成したデザートイーグルを収納するためのケースです。



ディスプレイケースが決まれば、次は銘板です。
TK1911Tと同様にマッドさんに依頼してABS板でカッコイイ銘板を製作して頂こうと思いましたが…薄い緑色のケース底板を見て閃きました!

そして…
こんなモノを入手しました。



映画『マトリックス・レボリューションズ』先行上映会で配布(販売?)されたメダルです。オクで1,000円で落札しました。
材質は銅です。直径75mmで厚さ10mmもあるので物凄く重いです。

裏側にはネオに殴られたエージェント・スミスのハイレリーフが造形されています。
とても豪華なメダルです!







今回はこのメダルを銘板として使用します!

なぜ『マトリックス』のメダルなのかと言えば…
私の中で「デザートイーグルと言えばこの映画!」の第一位が『マトリックス』シリーズだからです。
ストレート過ぎる理由でスミマセン…

○ 第一位『マトリックス』シリーズ(1999~2003)
  エージェント達がマークXIX .50AEモデルを使用



○ 第二位『コマンドー』(1985)
  シュワルツェネッガーがマークI .357マグナムモデルを使用



○ 第三位『プレデター2』(1990)
  ダニー・グローヴァーがマークVII .44マグナムモデルを使用



第一位から第三位はこんな感じです。
奇しくも型番がマークIからマークXIXまで、口径も.357マグナムから.50AEまで綺麗に出揃いましたが、決して狙った訳ではありません。好きなデザートイーグル登場映画ベスト3を挙げると偶然こうなっただけです。

個人的な感想ですが、デザートイーグルは主人公がカッコ良く使用するパターンが多いと思います。またチョイ役がちょこっと使用するパターンも良く見かけます。

しかし『マトリックス』シリーズほどメインの悪役が執拗にデザートイーグルを使用し続ける映画は他に観た事がありません。特に一作目の『マトリックス』ではエージェント達の無敵の強さと漆黒のデザートイーグルが見事に融合して、威圧感に満ちた強烈な印象を放っています。



ちなみにデザートイーグルカスタムの定番といえば映画『ニキータ』のマークI .357マグナムツートーンモデルですが、私はそんなに思い入れはありません。この映画は最初から最後まで重い空気感が漂う作品なので、観ていると重い気分になって疲れてしまいます。
あくまでも個人的な感想ですが…



という訳で今回入手したメダルを銘板にします。
製作中のデザートイーグルがマークI .44マグナムモデルなのはご愛嬌です…

メダルを脱脂して塗装します。
銃本体を塗装する訳ではないので、塗膜の剥離を心配する必要はありません。クレオスのブラックでサクッと黒色に塗ります。



完全乾燥後に文字にスミ入れします。
使用するのはサクラクレパスの「きみどり」です。ベタな発想ですが『マトリックス』といえばこの組み合わせです!



今回は「細くて深い文字」というスミ入れしやすい刻印でした。
TK1911Tの時は苦労しましたが、今回は楽勝です。



ハミ出たクレパスをシリコンリムーバーで拭き取ります。
そしてクレオスのつや消しクリアーで塗装します。上塗り塗料も普通の強度で十分なので、高価なウレタン塗料は使用しません。



そして…完成しました!
『マトリックス』な銘板の出来上がりです!

塗装前の銅地肌仕上げも重厚な雰囲気が醸し出されて良いのですが、やはり『マトリックス』といえば黒いモニター上を流れる黄緑色のアルファベットです!
お手軽塗装で綺麗に仕上がりました!


 
しかし…
銅の下地が出てしまっている部分があります。
恐らくシリコンリムーバーで拭き取る時にブラックが剥がれてしまったのでしょう。

ちゃんとミッチャクロンを塗布してからブラックを塗ったのですが、クレパスでグリグリ擦ったりシリコンリムーバーを吹き付けたティッシュパーパーで拭き取りを行ったりと、何回も塗膜の表面を擦ったのが原因だと思います。
あまり目立たないので良しとします。



一風変わった銘板が完成しました!
"DESERT EAGLE .44 MAGNUN …" という普通の銘板とは一味違う、マニアックな銘板になりました!

「デザートイーグル」と「ディスプレイケースの薄い緑色の底板パネル」のたった二点を見ただけで「銃と色がそれっぽいから『マトリックス』関連グッズで銘板になりそうな商品を探そう」と発想がドカン!と飛躍する私もどうかしていますが…

細かい事は気にしません。
結果良ければすべて良しです。

次回に続きます!

(さらに…)

ハドソンデザートイーグル.44 カッタウェイ⑧

今回からフレーム加工を行います。

フレームを分解します。
まずグリップ下部の長いネジを取り外します。ネジ自体は非常に長いのですが、ネジ山はほんの僅かしか切られていません。不思議なネジです。



ネジを抜くと左右のグリップが外れます。
左右分割構造なのでグリップを真っ二つにカットする手間が省けます。

右側グリップを外した状態です。
黄色い丸で囲んだ亜鉛合金製の銀色のツメでフレームに固定されています。
水色の丸で囲んだグリップ側のネジ穴と赤い丸で囲んだフレーム側のネジ穴にグリップ取付ネジが挿し込まれてグリップが固定される構造です。



取り外したグリップです。
グリップ本体はラバー系?の柔らかい素材が用いられています。
グリップ内に板状の亜鉛合金パーツが埋め込まれていて、上の写真で示したツメやネジ穴がグリップ内側に突き出ています。
こんな見えない部分まで実銃と同じ構造なのが凄いです!





次にマガジンキャッチ一式を取り外します。
ステンレス製のプラスネジが取り付けられていましたが、コレが純正部品なのか代用品なのかは不明です。
実銃はマイナスネジが使用されています。





このネジを外すとマガジンキャッチがポロリ…とはいきません。
左側からマガジンキャッチを一杯まで押し込むと、マガジンキャッチ左右の連結部分が確認できます。
精密ドライバー等で連結部分を押して、左右のマガジンキャッチ部品を外します。





続いてフレーム上部を分解します。
まず各部品の組込状態をチェックしてフレームのカット方法を検討します。
その後に各部品を分解していきます。

リコイルスプリング一式です。
前端は単純にスライドに挿し込まれる構造です。フレームには全く干渉しません。
フレーム前方右側をバッサリ切り落としても問題ありません。



後端はサブフレームに挿し込まれています。
フレーム右側はカットしても問題ありませんが、このサブフレームの挿し込み部分は残しておく必要がありそうです。



サブフレームにはトリガーバーを下側から支える役割もありますが、切り落とさないとトリガーバーが見えません。
サブフレームは左右対称の形状をしています。右側を切断しても左側がトリガーバーを支えてくれるので、ココは問題なさそうです。
フレームとサブシャーシ右側後方をバッサリ切り落とします。



メカブロック(ハンマーハウジング)部分です。
サブフレーム内に収納されていますが、ハンマースプリングを見せるためにはサブフレーム後端をすべて切り落とす必要があります。



一通り確認が終わりました。
それではフレーム上部の分解を始めます!

まずメカブロックを固定している二本のピンを抜きます。
このピンは左右どちらからでも抜けます。



メカブロック一式を取り外します。
上に引き抜くだけで簡単に取り出せます。



メカボックスは実銃のハンマーハウジング形状を忠実に再現しています。
実銃ハンマーハウジングの外装は複数の部品が組み合わされた構造になっていて、各部品が可動します。
ハドソンデザートイーグルのメカボックス外装は亜鉛合金の一体成型ですが、実銃で動く部品が本当に動きそうなほどリアルな形状になっています。
各部品を上手く塗り分ければ、実銃ハンマーハウジングの雰囲気が再現できそうです。





次にスライドストップを抜きます。
スライドストップ軸がトリガーを固定しているので、スライドストップを抜けばトリガーも取り外せます。



トリガーを取り外します。
スライドストップ以外には何も固定されていません。
簡単に取り外せます。



ただトリガーバー後端のサビがちょっと…
サビが浮いているだけならまだしも、表面が凸凹に荒れてしまっています。
要修正です。



リコイルスプリング一式はただ挿し込まれているだけです。
先端を上に持ち上げて引き抜きます。





そしてフレーム分解の最難関!
バレルロック(テイクダウンレバー)とバレルロックピンを取り外すのですが…
取説には次の様に記されています。コレを見る限りでは簡単に外れそうな雰囲気です。



しかし実際にやってみると、どうやっても外れません。
「バレルロックピンを一杯まで押す」と嵌合を解くための切り欠きが現れるとか、そういう事は一切ありません。バレルロック周辺を見ても外れそうな気配すらありません。

「コレは物理的に不可能だろう?」と途方に暮れてしまいます…

しかし途方に暮れていては分解が進みません。
渾身のチカラで左側からバレルロックを押すと…「バキャン!」と外れました!
ちょっと心臓に悪いです…







ココまで分解するとサブフレームがフリーになります。
上に引き抜いて取り外します。



サブフレームもグリップと同様に左右分割構造です。
位置決め用の突起があるだけで、ネジ留め等はされていません。
取り外すと自然に左右に分かれます。



コレでフレームの分解が完了しました。
複雑怪奇なマルイ.50モデルとは比較にならないシンプル構造です。
こういうトコロにエアガンとモデルガンの違いが見られます。発火モデルとはいえ、やはりモデルガンは実銃に忠実な構造になっています。






さて…

分解が終わったトコロで、左側サブフレームだけを使って組み立ててみます。
左右分割構造のおかげでサブフレームを真っ二つに切断する手間が省けて良かったのですが、ただ単に左側サブフレームを使って組み立てただけでは不具合が生じる可能性があるかも知れません。

リコイルスプリング一式の取付部分です。
右側サブフレームがないと右側リコイルSPガイドロッドの根元が宙に浮いてしまいます。コレはカッコ悪いです。





さらにトリガーを乗せる部分が半分になってしまうので、トリガーが不安定なグラグラ状態になってしまいます。
この部分は右側サブフレームから切り取って使用する必要があります。



バレルロック一式はフレーム右側をカットするとロック機構が機能しないのでロックできません。単にサブフレームに乗せた状態で使用します。
ロッキング部分より右側で切断すれば、バレルのロッキングに支障はありません。
コチラは最終組立時に接着固定します。





メカボックスはグラグラするかと思いきや、ピン二本でガッチリ固定されています。
側面の面積が大きいので、サブフレームに密着して安定します。
サブフレームを切断しても問題なさそうです。



しかし固定ピンの一本がレール部分にあるのと、スライド右側で唯一残ったレール部分がサブフレーム部分のレール部分なので、この部分はカットできません。
最低でもスライドと噛み合う部分だけは残しておく必要があります。





マガジンを挿入してみると…意外と見えません。特に後方部分はかなりフレームに隠れてしまっています。大胆にフレームを切断したいトコロです。
青い丸で囲んだ意味ありげな部分は何の機能も果たしていないので、切り取っても問題ありません。
マガジンキャッチを残して黄色い線でカットすれば良さそうな感じです。



これで大まかなカット方法が決まりました。
まず最初にサブフレーム中央部分を切り出して左側フレームに接着します。
それが終わればフレームをカットします。
そして最後にマガジンをカットすれば、一連のカット作業は終了です。

脳内シュミレーションではコレで上手く行く筈ですが…
そう簡単には上手くいかないでしょう。

次回に続きます!

(さらに…)