ハドソンデザートイーグル.44 カッタウェイ⑦

カット部分のボルトを製作します。
ボルトはスライド加工の最重要ポイントなので色々な方法を考えました。
その結果「スライドと共にカットされたボルトの断面が見えている」形状を製作する事にしました。

バレル加工で使用したマルイM1911A1のアウターバレルです。
今回はチャンバー部分を半円にスライスします。



ボルト先端部分とほぼ同じ直径です。
コレをスライドの断面に埋め込んでチラ見せする作戦です。



切削ビットでブリーチ内側を深く掘ります。
切り出した半円部品は思いのほか大きいので、広範囲を大胆に削ります。
そして半円部品の位置決めを行います。





金属パテを盛り付けます。
半円部品の内側と外側を金属パテで完全に埋めます。
周囲にも金属パテを盛り付けてブリーチと完全に一体化させます。



埋め込んだ半円部品と金属パテを斜めに削り落とします。
ブリーチの断面に黒い半円が浮かび上がっています。



ブリーチをスライドに組み込んで、スライドに金属パテを盛り付けます。
そして金属パテを削り落として断面を整形します。
同時にスライド側面の切断面に金属パテを盛り付けて、綺麗に整形します。





しかし…
皆様お気付きでしょうが、早くもココで間違った造形をしてしまっています。

「ボルト」というのは本体よりロッキング部分の直径が一回り太くなっています。この部分は薬莢後端の直径より一回り直径が大きいのですが、そのままボルト全体の直径を大きくするとボルトの重量が重くなってしまいます。そのためにロッキング部分の直径だけが大きくなっているのだと思われます。



今回のデザートイーグルはロッキング部分が完全に露出しています。スライドと一緒にカッするのはロッキング部分より後方の本体部分です。なのでボルトの断面をチラ見せさせる場合、ロッキング部分ではなくボルト本体部分の直径と同じ外径の半円部品を埋め込むのが正解です。



なぜこんな簡単にコトを勘違いしたのか判りませんが、誤ってロッキング部分の直径と同じ外径の半円部品を埋め込んでしまいました。
このために後で大修正を行うハメになります…

断面の整形が一通り終われば、次は半円部分の外周を細くスジ彫りします。
コレでスライドがボルトに挿し込まれている状態が再現できる…筈です。
まず半円部分の外側を削ります。





削った部分に金属パテを盛り付けます。金属パテが柔らかいうちにケガキ棒で半円に沿ってスジを入れれば、滑らかで綺麗な半円のスジ彫りができる筈です。
少なくとも脳内シュミレーションでは上手く行く予定でしたが…





とても「スジ彫り」とは似ても似つかぬ極太の凹になりました…

ま、一度の挑戦で上手く行くとは思っていません。
もう一度トライします。





また極太の凹になりました。
そもそも金属パテはそんなに粘度が高い訳ではありません。その様な素材の上にケガキ棒という大雑把な道具で繊細なスジを描く事自体、無謀というモノです。いくら細いスジを描こうとしても、大きな凹しか描けません。

こんな事を何回も繰り返していると、半円部分がガタガタになってきました。盛っては削り…を繰り返すと、外周部分がガタガタに削れるのは避けられません。
極細の切削ビットで外周部分を修正します。



今度は金属パテを盛った後で外側方向に擦り付ける事で、盛り付け段階で半円部分が浮き上る様に盛り付け作業を行います。
この方法なら盛り付け段階で半円が目視できます。
コレなら上手く行く筈です!



金属パテを削り落とすと、見事に細いスジが成型されていました!
ケガキ棒でスジを深く掘ります、が…
見事にガタガタです。外周部分のガタガタを綺麗に修正し切れていなかったのが原因ですが、コレはちょっと見られたモノではありません。



ココで抜本的な見直しを行います。

 ・ ガタガタの半円を再度製作し直す
 ・ 半円部分(ボルト本体)をチラ見せではなく完全に露出させる

要するに私のウデではボルト断面の造形は難しいので、ボルト本体を完全に露出させる作戦に変更する訳です。この方法なら不器用な私でも上手く行くと思います。

その前に何回も削って薄くなったボルト先端部分を修正します。
0.5mmのABS板でファイアリングピン両側の断面を切り出し、盛り付けた金属パテの上に乗せて角材で押し付けます。断面を正確に水平/垂直にするための作業です。



この時に再現するのは「ボルト先端部分の直径」ではなく「ボルト本体の直径」である事に気付きました。
気付くのが遅過ぎました…

ボルト本体の直径は15mmです。
M1911A1バレルを削って外径15mmに加工します。そして半円にスライスしてボルト本体を製作しました。





ロッキングラグ後方のボルト本体部分に乗せてみます。
イイ感じです!
カッタウェイモデルはどの様にカットしても自由です。ボルト本体が見えていても問題はありません。要は完成形がカッコ良ければそれでOKです。





完全硬化後にABS板を剥がします。
そして数種類の鉄工ヤスリで形状を整えます。



次に半円部品の後端が入る様にスライド断面を深く掘ります。
何となくデジャブな感じがしますが、気のせいでしょう。



掘り終えれば位置を決めて金属パテで埋めます。
半円部品の内側と外側を完全に埋めてしまいます。
デジャブ以外の何物でもありませんが、記憶になかったコトにして作業します。





金属パテを削り落とします。
スライド断面を斜めに削ると同時に、ボルト本体前方の断面を垂直に削ります。
両者の角度が異なりますが、見た目に変化が出て面白いと思います。



ココで小パーツを製作します。
まずは切断されたエキストラクターです。



エキストラクターは太い角材の様な形状をしています。そのためボルト本体にエキストラクターを収納するための深い凹が掘られています。

純正エキストラクターを三分割します。
使用するのは黄色い丸で囲んだ中央の部分です。



ボルト本体に凹形状の部分を加工します。
ノコビットで側面を切り出し、切削ビットと鉄工ヤスリで底面を整形します。
金属パテがポロポロ崩れるので気を遣います…



加工が終わればエキストラクターを装着します。
バッチリです!



確認が終われば崩れた部分に金属パテを盛って修正します。
この金属パテは本当に脆くて崩れやすいです。
硬化が早いのは有り難いのですが、耐久性は値段相応です…



次にファイアリングピンを製作します。
純正のPP樹脂製ファイアリングピンは直径約3.9mmです。



同じ様な太さの丸棒をホームセンターで探しました。
そして長さ90mmのクギを購入しました。
直径は純正ファイアリングピンとほぼ同じ約3.8mmです。





クギの先端を削って形状を整えます。
そして切断します。



コレを組み込みます。
コチラはいかにも「クギです!」感は否めませんが…気にしなければ問題ありません。
私的にはバッチリです!



真正面から見るとこんな感じです。
メカメカしくてカッコイイ!
エジェクターとスタビライザーを組み込むと一層メカメカしくなりそうです!



さて!
それではスライドにクレオスのサフェーサー1000を吹きます。
仕上がりを確認するための薄吹きです。





なかなか良い感じです!
途中で形状変更したボルト本体がカッコイイ!
この形状にして正解でした!

しかし金属パテが崩れている箇所や表面処理が不十分な個所が多々あります。
ブリーチ底面を削り過ぎていたりもします。
要修正です…



全体的な造形は問題ありません。
バレルとスライドのロッキング部分やセフティ部分から見えるトリガーバー後方の突起など、スライド製作の重要ポイントはバッチリです!





銃全体も一層カッタウェイモデルらしくなりました!
これだけ切っても通常組立が可能なのが凄いです! 特殊な部品構成のデザートイーグルならではの芸当です!



しかも反対側からはカットしている事が一切判りません!
コレも凄いです!

こうなると寝かせて展示するのが勿体ない気がします。銃を立てらせて両側から観賞する方が面白いかも知れません。
既に高価なケースを購入済みではありますが…



コレでスライドの加工は完了です。
銃の上半分の加工が完了した事になります。

次はいよいよフレームです。
コチラはリコイルスプリングやテイクダウンレバーやトリガーやハンマー等、機能パーツが多数含まれています。バレルやスライドの様に気楽にカットする事はできません。機能パーツの保持や強度等を考えながらカットする必要があります。

お楽しみに!

(さらに…)

ハドソンデザートイーグル.44 カッタウェイ⑥

それではスライド加工を始めます。
カットモデルは「どこをどうカットするか」が最重要ポイントです。バレルは単純に真っ二つにしましたが、スライドとフレームはそう簡単にはいきません。

デザートイーグルのスライドはベレッタ系とよく似ています。
スライド上面が切り取られて、そこにバレルが装着されています。



フレーム内にサブマシンガンの様なリコイルスプリングが組み込まれています。
スライドとフレームの前方右側を切り落とせば、この特徴的なリコイルスプリングが丸見えになります。しかし真っ二つにずるとガスピストンやリコイルスプリングの保持が難しくなるので、カットするのは前方右側の側面部分だけにします。

スライド後方のポイントはセフティ機構とボルトです。
セフティブロックがトリガーバー後方の突起を押し下げてハンマーを落ちなくする実銃の構造が忠実に再現されています。さすがモデルガン! リアルです!
コレは見せたい部分です!





そしてボルトです。
ハドソンデザートイーグルも外側から見えるロッキング部分だけは忠実に再現されていますが、むしろ見せたいのはブリーチ内部に組み込まれたボルト本体とファイアリングピンです!
カッタウェイモデルの製作でファイアリングピンの可視化は絶対に欠かせません!
コレは絶対に実現したいです!





ハドソンデザートイーグルのボルト部分です。
上の実銃写真と見比べても全く見劣りしません! 非常にリアルです!
法規制の関係でファイアリングピンは白いPP樹脂製ですが、エジェクターとエキストラクターとスタビライザーは亜鉛合金製です。もちろん発火式モデルガンなのですべてスプリングが内蔵されていて実銃同様に機能します!
あくまでも外側から見える部分だけですが…



ファイアリングピンが見える様にカットするとなると、ボルト部分を真っ二つに切断しなければいけません。そうすればブリーチ内に収納されたボルト本体も見せる事ができますが…セフティブロック部分は残さなければいけません。

色々考えた結果、スライド後方のカット方法は次の方法になりました。

 ・ ボルト部分を真っ二つにカットしてファイアリングピンを製作
 ・ ボルトの根元から斜めにカットしてボルト本体を製作
 ・ スライド後方下部を浅くカットしてセフティ機構を露出

この方法ならファイアリングピンとボルト本体とセフティ機構をすべて見せる事ができます。最小限の加工で最大限の効果が得られる方法です!

スライドを分解します。
ガスピストンはネジ込まれているだけなので、簡単に取り外せます。



次にストライカー(ファイアリングピン)を押し込んでストライカーストップ(ファイアリングピンプレート)を下側に抜き取ります。ストライカーの後方にPP樹脂製のファイアリングピンがあり、スプリング圧でストライカーが保持されています。



次にセフティ一式を取り外します。
ハドソンデザートイーグルのセフティレバーは完全に左右対称なので、左右どちらから先に外しても構いません。



ここで実銃のセフティレバー取付部分を見てみます。
もしセフティレバー取付部分が実銃と異なる形状にアレンジされていれば、実銃と同じ形状に加工しなければいけません。同じ形状であれば加工する必要はありません。

実銃の分解動画でセフティレバー取付部分の形状を比較すると…
なんと全く同じ形状でした! さすがハドソン! こんな見えない部分まで忠実に再現しているとは驚きです!




取り外すとこんな感じです。
セフティブロックの中央にファイアリングピンが通過するための切り込みが入っていますが、コレも実銃と同じです。この構造のために、先にストライカー(ファイアリングピン)を取り外さないとセフティブロックを抜き取る事はできません。



続いてブリーチ底面の二本のイモネジを0.9mmと1.5mmの六角レンチで取り外します。この二本のイモネジを抜くとボルト部分のすべての部品が取り外せます。
非常に合理的な構造です。



エジェクターとスタビライザーを引き抜きます。
イモネジを抜いた瞬間にバネ圧で飛び出す…事はありません。ピンセットで引き抜く必要があります。





そしてボルト本体を引き抜きます。
本当に外側から見える部分しか造形されていません。もう少し奥の方まで再現されていれば今回のカスタムは格段に楽になっていましたが、そんな都合の良い形状にはなっていません。



エキストラクターはボルト本体に組み込まれています。
ピンを抜いて取り外します。





最後にファイアリングピンを撤去します。
ココまで分解するとファイアリングピンの後端が目視できます。
黄色い丸で囲んだ白い部品がファイアリングピンです。
写真の時系列がすっ飛んでいますが気にしないで下さい。



モデルガンのファイアリングピンは取り外す事ができません。
そこで細い棒を挿し込んでファイアリングピンを後方から押し出します。これ以上出てこない限界までファイアリングピンを露出させます。



そして根元に切り込みを入れて折ります。
どうやっても抜けない構造なので、こういう方法で除去する以外にファイアリングピンを撤去する事はできません。
しかし折った部分から後ろのファイアリングピンはブリーチ内に残ります。コレばかりはどうしようもありません。



コレでスライドの分解は完了です。
ボルト部分がスカスカになりましたが、やっぱりモデルガンはリアルです! 実銃に存在する部品がすべて正しく再現されているのはモデルガンならではです。こういうトコロはエアガンは遠く及びません。
ココから写真の時系列が元に戻ります。



いよいよ加工開始です!
まずサインペンでカットするラインを描きます。



スライド前方を切り落とします。
前方と後方を少し切るだけの簡単作業です。デザートイーグルだからこそ成せるワザです。コレが1911系だと大変な作業になります。



続いてスライド後方を切断します。
実際に切るラインはこういう感じになります。
リューターでは歯が立たないのが判っているので、手ノコでゴリゴリ切断します。





完全に切断した状態です。
前方は予想以上にブリーチが丸見えになりましたが、下側はスカスカです。
デザートイーグルのスライドはリコイルスプリングを収納したフレーム前方を完全に覆い隠す形状です。そのためブリーチ底面からスライドレールまでの距離が非常に長くなっています。





この状態でボルトを装着して、切断ラインを描きます。
ボルト部分は亜鉛合金製の外装と樹脂製の2ピース構造です。両者は別々に切断する必要があるため、切断ラインを描いた後で亜鉛合金製の外装を外しておきます。



それでは樹脂製のボルト部分を真っ二つに…と手ノコを引いた瞬間に、なんとブリーチが外れました! ブリーチを固定していた接着剤が剥がれた様です。

「モデルガンのブリーチがこんなに簡単に外れていいのか?」と戸惑いましたが、違法改造をする訳ではないので問題はありません。
しかし「モデルガンのブリーチは外れない」と思い込んでいただけに驚きました!





スライド内に組み込まれた状態より、ブリーチ単体の方が遥かに作業し易いです。
先端のボルト部分を切断します。
写真の時系列がアレなのでファイアリングピンまで真っ二つになっています。



この状態でスライドに組み込み、斜めにカットするラインを決めます。
そしてザクッと斜めに切断します。



切り終えれば再びスライドに組み込みます。
コレでスライドとブリーチのカットが終わりました!



亜鉛合金製のボルト外装を組み込んでカットするラインを確認します。
この状態を見て思わず「カットしなくても良いかも?」と思いましたが、ボルト外装を真っ二つにしないとファイアリングピンを可視化する事ができません。



ボルト外装を切断します。
チカラを入れ過ぎてエキストラクター取付部分を変形させてしましましたが、コチラ側はスライド右側なので使用しません。なので変形しても問題ありません。



切断したボルト外装を装着します。
コレでスライドの切断作業は終了です!





銃を組み立てて仮組します。
なかなか良い感じです! 一段とカッタウェイモデルらしくなりました!
バレルが製作途中なのはご愛嬌です。単調なバレル製作にちょっと飽きてきていたので、目先を変えてスライド製作も同時進行していたのでこういう写真になりました。

カットされたボルトとバレルのロッキング部分がカッコイイ!
トリガーバー後方の突起もちゃんと見えています!



ココからカットした断面の処理と「本来ある筈だが造形されていない」ボルト本体を製作します。基本的には盛っては削り…の作業ですが、ボルト本体の製作は工夫が必要です。存在しないモノなので、何かから流用しないと綺麗に製作できません。

次回から金属パテとの壮絶な格闘が始まります。
お楽しみに!

(さらに…)

ハドソンデザートイーグル.44 カッタウェイ⑤

今日は小ネタです。
スライド加工はもう完成目前まで進んでいるのですが、今日は土日の仕事があまりにもハード過ぎてビッキビキの全身筋肉痛でアタマがボーっとしています。
真面目な記事をビシッ!と書くのには程遠い状態です…



という訳で今回は小ネタです。
カスタムに付随する小物パーツが主な内容です。

まずは付属品の発火用カートリッジです。
カタチは格好良いのですが、弾頭と薬莢が一体成形なので見た目のリアルさはそれなりです。発火性能を最優先して製作されているので仕方ありません。

しかもこのカートリッジはリアルサイズではありません。銃本体もリアルサイズカートリッジには対応していません。なのでダミーカートリッジを購入して使用する事はできません。
コチラの方が詳しく解説してらっしゃいます。



カッタウェイモデルは銃に装填された弾薬も重要ポイントです。いくら本体がリアルでも弾薬がリアルでないと全体的な完成度が低くなってしまいます。

こうなると付属品の発火用カートリッジを塗装するしかありません。
ホームセンターでメッキ調スプレーを二本購入しました。
amazon価格1,599円(税込)の銅色とシルバーです。
コチラです



発火用カートリッジを分解して脱脂します。そして薬莢部分をマスキングしてメッキ調スプレーで銅色に塗装します。
発火に必要なインナーバルブは使用しません。
リアエンド(プライマー)をメッキ調スプレーでシルバーに塗装します。





こういう金属粒子の含有量が多い塗料は塗膜が脆いので普段は使用しません。しかし今回は無可動のカッタウェイモデルなので塗膜の強度は必要ありません。それに「メッキ調スプレー」はいつか試してみたいと思っていたので良い機会です。

付属カートリッジは6個ありますが、塗装するのは5個です。残りの1個は本体の加工時に位置決めや寸法合わせ等に使用するのでそのまま置いておきます。

乾燥時間がよく判らなかったので、48時間乾燥させました。
そしてリアエンドを接着剤で固定して、本体をネジロックでガッチリ組み立てます。



こんな感じになりました。
ちょっと写真の色調がイマイチですが、実際は本当に銅そのものにしか見えない非常に美しい色です! さすがメッキ調スプレー! 金属光沢がハンパありません!

並べるとこんな感じです。
右側が無塗装のカートリッジで、中央と左側が塗装したカートリッジです。
シルバーに輝くリアエンド(プライマー)がカッコイイ!



次は展示用のケースです。
ちょっと気が早過ぎるかも知れませんが、加工の合間にwebで探してみました。

RIGHT製のディスプレイケースが販売されているのは知っていました。しかしマルイのハンドガンが一挺買える金額はちょっと高額過ぎます。それに赤いベロア張りの底板がいかにも古風でイマイチ好みではありません…
SAA系はコチラ
1911系はコチラ



それでは…と汎用のディスプレイケースを色々探しましたが、コレ!という商品は見つかりません。大き過ぎたり奥行きが深過ぎたりして銃を綺麗に飾るのに相応しいケースは見当たりません。
比較的奥行きの浅いジュエリーケースが良いかも? と思って探してみましたが、やはり「銃の展示ケース」としてはイマイチな商品ばかりでした。

という訳でRIGHT製ディスプレイケースを購入しました。SAA系です。
amazon価格16,000円(税込)という高額商品でしたが、今回のカッタウェイモデルは出来具合によってはカスタムガンコンテストに応募するかも知れないので気合いが入っています。なので思い切って購入しました。
コチラです

届くと予想以上の大きさに驚きました。
しかも重いです!



開けてビックリ! 何と底板は赤いベロア張りと薄い緑色(木材に塗装)と無垢の木材の三種類から選べる様になっていました! コレは嬉しい誤算です!
実際に見てみると赤いベロア張りも非常に綺麗です!



薄い緑色と無垢の木材で悩みましたが、どちらも盛力的です!
とりあえず薄い緑色を底板にしてみました。
なかなかシックで良い感じです!



高いだけあって非常に頑丈で上質な造りです。安っぽい部分は皆無です。
下側が開くのは額装として壁掛けする事を想定した構造です。裏側には壁掛け用の紐を通す金具も取り付けられています。しかも縦方向にも横方向にも掛けられる様になっています。凄いコダワリです!



素晴らしいディスプレイケースを購入しました。
コレでもう後戻りはできません。高価なケースに見合ったクオリティの高いカスタムを完成させなければいけません。
時には自分にプレッシャーをかける事も必要です。

今日は疲れ過ぎてアタマが回らないので小ネタになりました。
次回からスライド加工の記事になります。

お楽しみに!

(さらに…)

ハドソンデザートイーグル.44 カッタウェイ④

それではガスルートを製作します。
まずバレル下部の断面にサインペンでガスルートを…なのですが、その前に確認する事があります。

ガスルート先端が下方向へ曲がる部分です。

実はこの部分については二種類の図面が存在します。
先端から斜め下方向に鋭角に曲がる図面と、真下に直角に曲がる図面です。

○ 斜め下方向に曲がる図面



○ 真下に直角に曲がる図面



どちらも最初の記事で紹介した図面です。両者のガスルートはスタート地点が異なっていましたが、色々と考察した結果「上側の図面が正しいだろう」と判断しました。
しかし先端部分については、真下に曲がる図面は他にも複数存在しますが、斜め下方向に曲がる図面は見当たりませんでした。





マグナムリサーチ社の設計図面にガスルートが真下に描かれているので、先端部分のガスルートは真下に直角に曲がっていると考えるのが妥当だと思います。恐らくCG動画も実銃の構造を元に製作されたのでしょう。

しかし…

ハドソンデザートイーグルはバレル先端部分に亜鉛合金製のバレルウェイトが装着されています。今回のカスタムでは真っ二つに切断したバレルウェイトを金属パテで接着した上で平面出しを行っています。





ガスルートが真下に直角に曲がる形状を再現するとなると、バレルウェイトを切削ビットでゴリゴリ削る必要があります。しかし脆い金属パテが切削の振動に耐えられるとは思えません。恐らく振動でバレルウェイトが外れてしまうでしょう。

それは避けたいので…

バレルとバレルウェイトの境界部分を切削してガスルートを製作します。必然的にガスルートが斜め下方向に曲がる形状になりますが、実際にこの形状を描いた図面が存在する以上、100%間違いとは言えないと思います。

チャンバー部分にダミーカートを置いて、薬莢の先端部分からガスルートをサインペンで線引きします。



そして切削ビットで削ります。
フリーハンドなのでガタガタになりますが、気にせずザクザク削ります。
バレルウェイトの上側は削らずに済みましたが、前側はそういう訳にはいきません。
金属パテが剥離しない様に慎重に削ります。



削り終えるとこんな感じになります。
見事にガッタガタです。





このガタガタを修正するために様々な外径の真鍮パイプを用意しました。
amazon価格489円(税込)のお得な真鍮パイプ四本セットです。
コチラです

今回は『Aセット』の外径1.6mm真鍮パイプを使用します。



修正方法はバレルの型取りと全く同じです。
まず真鍮パイプをガスルートの長さに切断します。





そして真鍮パイプにシリコンオイルを吹き付けて、ガスルートに盛り付けた金属パテに渾身のチカラで押し付けます。僅か外径1.6mmとはいえパイプ形状なので強いです! 思い切り押し付けても曲がりません!

押し付けが終われば素早く真鍮パイプを取り外します。
真っ直ぐ一直線にガスルートが型取りできました!



完全硬化後にハミ出した金属パテを棒ヤスリと240番のペーパーで削り落とします。
そして欠けたり崩れたりした部分を黒い瞬間接着剤で修正します。
これまでと全く同じ作業です。



完全硬化後に黒い瞬間接着剤を削り落として平面を整えます。
それでもまだ修正し切れない部分があったので、また金属パテで修正します。
バレルの加工は本当に盛って削って…の繰り返しです。大量の切粉で粉だらけになりながらゴリゴリ削ります。

そして遂に完成しました!
ガスルートを装備したデザートイーグルバレルの完全再現です!



といってもコレではよく判らないので…
クレオスのサフェーサー1000を吹きました。仕上がりを確認するための薄吹きです。
コチラです。





イイ感じです!
これまで図面でしか見る事ができなかったデザートイーグルのガスルートが立体的に再現できました! 金属パイプ型取りのシャープでエッジの立った綺麗な形状です!

しかし…
金属パテはヒケないので便利ですが、あくまでもパテなのでスが発生するのは避けられません。ジックリ見ると無数のスが確認できます。







実銃同様に銃口部分のテーパー加工を行いましたが、如何せん金属パテが脆いのでポロポロ崩れて荒れてしまいました。
目立つ部分だけに何とかしたいトコロです。



とはいえ全体的には大満足の出来栄えです!
ガスルートの再現は今回のカッタウェイモデル製作の最重要ポイントです。ココが上手く再現できたので一安心です。
細かいスは最終仕上げの際に溶きパテか何かで綺麗に消してしまおうと思います。

反対側はこんな感じです。
コチラは問題なく1ピース構造バレルが再現できました!



エアガンで2ピース構造バレルを見慣れているので、1ピース構造バレルがとても新鮮に見えます。バレル下部も綺麗な形状に仕上がっています。
コチラも大満足の出来栄えです!

コレでバレルの加工が完了しました。
バレルだけで三回も記事を使いましたが、今回のカスタムの最重要ポイントなので妥協せずに加工した結果です。
同じ様な内容の連続で記事がダレてしまった感はありますが…

次回はスライドの加工です。
お楽しみに!

(さらに…)

ハドソンデザートイーグル.44 カッタウェイ③

チャンバー部分の金属パテを削って、切断面を240番のペーパーで均一に削ります。
切断面全体が完璧なツライチになるまでガシガシ削ります。
削り終えるとこんな感じになります。







しかし…
金属パテは脆いのでカドの部分がポロポロと崩れてしまいます。こういう部分はジーナスには遠く及びません。値段相応のクオリティです。
黄色い丸で囲んだ部分が欠けたり崩れたりしています。





赤い丸で囲んだ部分は亜鉛合金の切断面が荒れているトコロです。
ココも要修正です。



こういう場所は何回修正しても崩れます。金属パテは柔軟性が全くない上に少量では食い付きもイマイチなので、細かい部分の修正には不向きです。
そこで『黒い瞬間接着剤』を盛り付けて修正します。



黒い瞬間接着剤の硬化時間は「約5分~20分」と記されていますが、とてもそんな短時間では硬化しません。
丸一日放置して完全硬化させてから削り作業を行います。



綺麗な状態になりましたが、微妙に欠けている部分は残っています。
なかなか上手く行かないモノです。





ココでスライドに合わせてみます。
いくら断面を綺麗にしてもスライドに入らないのでは意味がありません。

本体に組み込んだ状態です。
反対側がなくなっているので不安定な状態ですが、組み込み自体は問題ありません。



ガスポートとボルト部分のクリアランスもバッチリです!
メカメカしい内部パーツが丸見えでカッコイイ!





それではスライドをフレームに組み込みます、が…
ロッキング部分が干渉してロッキングできません。
まさかのうっかりミスです。



元々この部分はロッキングブロックが持ち上がる様に逆R形状になっています。
この部分を純正形状に加工するのをすっかり忘れていました。
棒ヤスリでサクッと削ります。



コレでロッキングブロックが持ち上がります。
ロッキング完了です!



組立状態です。
中身が丸見えのバレルがなんとも言えない違和感を醸し出しています。
カッタウェイモデルらしさが出てきました!







再び分解して細部の最終仕上げを行います。
しかしココでまさかの問題発生!
おおおぉぉ…





バレル先端と後端に付属品の専用ダミーカートを置いてみると…
ダミーカートの両側に隙間ができていました!

バレルではないバレル内側を削ってバレルに仕立て上げたのですが、やはり手削りでは均一な半円にはなりませんでした。
黄色い四角で囲んだ部分がダミーカート両側部分です。バレルの前後共に隙間が生じているのが確認できます。
こうなると根本的にバレル内側を造り直さなければ修正不可能です。





という訳で…
まずダミーカートの外径を計測します。
約10.7mmです。



外径11mmのアルミパイプを用意します。
そして手でこねて棒状にした金属パテをバレルの内側に置き、そこにシリコンオイルを吹き付けたアルミパイプを渾身のチカラで押し付けます。
シリコンオイルを吹かないとアルミパイプに金属パテが張り付いてグチャグチャになるので、垂れる位しっかりシリコンオイルを吹き付けてから押し付けます。



シリコンオイルが金属パテの張り付きを防いでくれるので、アルミパイプは簡単に外れます。とはいえ張り付きを完全に阻止できる訳ではありません。多少の凹部分は発生します。
とりあえず内径11mmのバレルが型取りできました!





ハミ出た金属パテを削り落とします。
バレルの加工は本当に盛り付けと削り落としの繰り返しです。
黒い瞬間接着剤で細かい部分を修正します。



ダミーカートの外径10.7mmに対してバレルの内径11mmでは0.3mm隙間が生じますが、バレル左側はバレルインサート部分を削った分だけ幅が少なくなっています。
この状態であれば内径11mmのバレルと外径10.7mmのダミーカートがほぼピッタリになってくれる筈です。

修正部分を研磨した状態です。
綺麗なバレルになりました!



反対側はこんな感じです。
バレル下部は最終的にここまで削り込みました。コレでビシッ!と一直線かつスライド内側の曲線部分とピッタリになります。





コレで一応、バレルの加工と整形は終わりました。
次はいよいよ今回のカスタムの最重要ポイントであるガスルートを製作します。
またまた盛って削って…の地味な作業です。

次回に続きます!

(さらに…)