デザートイーグル.50AE エングレーブカスタム④

昨日(今日?)「唯一不満な部分」と書いたハンマーです。
webで色々調べましたが、こんな汚いハンマーの情報は出てきません。
初期ロットならともかくマイナーチェンジ後のハードキックモデルでこれが仕様とはとても思えませんが…
前オーナーが買ったのが超ハズレ個体だったとしか考えられません。



という訳で仕上げ直します。

分解組立にイラつくデザートイーグルですが、ハンマーグループを取り外すだけならピン一本抜くだけで済みます。
ホントはグリップ下側からハンマーグループを固定している長いネジを抜く必要がありますが、前オーナーも面倒だったらしく最初から長いネジがありませんでした。

トリガーバーが干渉しない分、グロック系より簡単に取り出せます。
ハンマー自体もピン一本抜けば外れます。



例によって面倒なのでハンマーストラットは分解しません。
このまま加工します。

精密棒ヤスリでハンマー後部と上部のパーティングラインを削り落とします。
意味不明な削り痕も同時に除去します。

棒ヤスリで削り終えたら600番のペーパーで表面を整えます。
そして1,000番のペーパーで仕上げれば加工は終了です。



我ながら凄くキレイに出来ました!
金属パーツの加工は苦手なのですが、今回はツルツルのピカピカになりました!



上部のセレーション部分も歪みもエッジのタレもない完璧な仕上がりです!
こんなに上手く金属パーツを加工できたのは初めてです。
人間、やればできるものですね。

いつものインディのドブ漬けブルー液で黒染めします。
ハンマーストラットもそのままドブ漬けするのもいつも通りです。



ツルッツルのピカッピカです。
マルイ製品は値段が安いので多くは望めませんが、金属部分のパーティングラインは消して欲しいです。後から消すのが大変なので…



セレーション部分もバッチリです!
元通りハンマーグループに組み込んで…なのですが、硬くて組み込みが大変です。
ハンマーとバルブノッカーをピンで同軸に固定するのですが、ハンマースプリングを押し込んでいるうちにバルブノッカーがズレるのでイラッとします。

ハンマーと格闘しているとマッドさんから「完成したよ」と連絡がありました!
やはり相当苦労された様で、スライドが割れたとの事。あれだけ薄く削り過ぎてしまっていては割れて当然です。

ふぐ刺しじゃあるまいし…



結局、スライド後部はマッドさんにイチから作り直して頂きました。
Infinityマークも無事刻印できたとの事でバッチリです!
工賃はお高くなりましたが、唯一無二のワンオフカスタムです。チマチマお金を気にしていては何も始まりません。

昔、まだ若かった20代後半~30代前半の頃(今は44歳です)はクルマの改造にハマってました。オーディオカスタムです。いわゆる「外国製の高級スピーカーをカスタムインストールして高級アンプで鳴らす」系のカスタムです。
カーオーディオコンテストで優勝した事もありました。



この頃に通ってたショップのマネージャー(同年代)の口癖が「自分が好きでやってる趣味なのに「お金がないからちょっと…」って言う人は本気で趣味に取り組んでいない人」でした。
この意見が100%正しいとは思いませんが、一理あるとは思います。
結局、お金がかかり過ぎるのでカーオーディオの世界からは離れましたが…「お金をケチっては本気で趣味を楽しめない」の精神は今でも変わりません。

話が脱線しました。

やっとのことでハンマーを組み込んで、ハンマーグループをフレームに戻します。
ハンマーの仕上げ直し完成です!



パーティングラインのないハンマーは美しいです!
デカいハンマーなので効果がバッチリ分かります!



パーティングラインが消えてスッキリしました!
エングレーブとの相乗効果で高級感が増した様に感じます!



下から見てもツルツルです。
どこから見てもアラはありません!

…いやいや、側面に思いきりアラが残っています!



ジーナスで埋めて塗装仕上げにすれば良かったかも知れません。
しかしこの丸い成型跡を残したのは理由があるのです。



これは塗装の際に目標としたデザートイーグルと同じ仕様の.41口径モデルです。
1988年製ですがバレルとスライドの表面仕上げが良好な状態を維持しています。
この銃は米国のオークションサイトで1,245ドル56セントで落札されました。
コチラです

別の写真を見てみましょう。



ほぼ使用感がない良好なコンディションです。これなら1,200ドル越えも納得です。
この銃で注目すべき点はコチラです。



お判りでしょうか? この銃のハンマーにはマルイと同じ成型跡があります。
つまりこのハンマーは鋳造品で、 マルイと同様にメーカーが成型跡を後加工で処理せずにそのまま組み込んで販売したモノです。

こんな事ってあるんですね…

これをマルイが知って成型跡を全く同じ位置に残したまま販売しているのなら「マルイ凄い!」となりますが…
たとえそれが事実でも世間の人達は「だから何?」と軽く一蹴するでしょう。普通のテッポー好きはこんなマニアックさより綺麗に整形された製品を望みます。
こんなピンポイントで喜ぶのは私みたいな変わり者だけです。

今回はこの偶然の一致に敬意を表して成型跡をそのまま残しました。
決して塗装仕上げが面倒だった訳ではありません。

次回に続きます。

(さらに…)

デザートイーグル.50AE エングレーブカスタム③

塗装が完全乾燥した頃合いなのでチェックします。

下塗りのインディは三日間=72時間、上塗りのイサム塗料つや消しクリアーは四日間=96時間乾燥させました。



どちらも先週の極寒&強風の最悪な環境で塗装しましたので、メーカー推奨時間より長く乾燥させました。といってもインディのスプレー缶には推奨乾燥時間は一切表示されていませんので、「このくらい乾燥させれば十分だろう」という自己判断です。

対してイサム塗料の二液ウレタンスプレーにはちゃんと「硬化乾燥78時間」と明記されています。しかし「冬季5℃以下の気温では硬化反応が大幅に遅れますので塗装しないでください」と注意書きも明記されていますが…塗装したのは先週の金曜の夕方。気温1度位の時間帯です。しかも強風で「ふわっと塗料を乗せる様に塗り重ねる」なんて望むべくもない最悪の状況です。

ま、塗る時だけ外に出て後は暖房の効いた室内で乾燥させるので、仕上がりには影響がないだろう的な作戦です。



どのパーツも見事に真っ黒さす。
三種類の塗料の微妙な色違いなんて「目の錯覚」「誤差の範囲」です。
下塗りした時点で「あ、コレは…」と思いましたが時すでに遅し。諦めてそのまま続行しました。

加えて上塗りのつや消しクリアーが「どれも同じ黒に見える」状態に拍車をかけています。
以前記事にしましたMGC  MKⅣオフィサーズACPもそうでしたが、下塗り塗料の上にクリアー塗料を塗ると色味が変化します。
これは光の反射率や屈曲率が変化するために必然的に起こる現象です。下地の色によって変化の程度が変わりますが、黒系は変化の度合いが大きいです。

今回も下塗りの段階ではちゃんと三種類の色の違いが遠目にも分かる状態でしたが、つや消しクリアーを塗るとどれも濡れた様な半艶ブラックになりました。下地の色によってはつや消し効果が減少してしまいます。

アウターバレル:ブラックパーカー+ウレタンつや消しクリアー



スライド:ダークパーカー+ウレタンつや消しクリアー



フレーム:パーカーシール+ウレタンつや消しクリアー



真っ黒に近いほど艶が出るのが確認できます。ブラックパーカーのアウターバレルが一番艶が強く出ています。
こうやって比較すると微妙ながら色味の違いが判別できますが、組み立てた後でもちゃんと色味が違って見えるかどうか…

組立作業に入ります。

分解より組立の方が手間がかかるのはどの銃も同じですが、デザートイーグルは手間のかかり方がハンパではありません。ひと工程ごとにイラッとします。
しかも塗膜の厚み分だけクリアランスが減っています。精密棒ヤスリで微調整しながら組み立てるので余分に手間がかかります。

格闘すること小一時間…
完成しました!



見事にブラック一色です。
少なくとも室内撮りでは三色塗り分けた効果が全く出ていません。



フツーに黒いデザートイーグルになりました。
しかも半艶ブラックだし…

結局、コチラの方々の銃に近い仕上がりになりました。



実は『マトリックス』三部作の一作目『マトリックス』と二作目『マトリックス リローデッド』ではエージェント達が使うデザートイーグルの表面仕上げが異なります。
『マトリックス』でマット仕上げだったデザートイーグルが『マトリックス リローデッド』ではポリッシュ仕上げに変更されています。
コチラに記載されています

『マトリックス リローデッド』ではハイウェイでのカーチェイスやアーキテクトのビル内など光と影のコントラストが強い場面でエージェント達とのバトルが行われるので、視覚的なインパクトを狙ってポリッシュ仕上げに変更されたのかな? と思います。

一作目の『マトリックス』はマット仕上げです。
凄みがあってエージェント達のキャラに合ってると思います。



二作目『マトリックス リローデッド』のカーチェイスシーンです。
確かに日光を受けて輝いているように見えます。



アーキテクトのビル内です。
光を反射してギラリと輝いています。明らかにマット仕上げとは異なる程良い加減のポリッシュ仕上げです。



最終的に三作目の『マトリックス レボリューション』で人類と機械の間で休戦が実現して平和が訪れます。

『マトリックス』の世界では存在理由のなくなったプログラムは削除されるので、上の写真のエージェント・ジャクソンが休戦後に削除から逃れてエグザイルになり、ガンスミスプログラム(いるのか?)にデザートイーグルをカスタムしてもらってる…

うん! これでいこう!
名前は ”ジャクソンイーグル” !

知能指数の低さを露呈してしまいました…

昼過ぎから組み立て始めて、なんとか日が落ちる前に完成しました。
おかげで夕日に映える綺麗な写真が撮れました。



自然光の下でも三色の違いはよく分かりません…
僅かにアウターバレルが他の部分より黒っぽく見える程度です。



単純な様で実は複雑な面構成のデザートイーグル。
この写真ではそれが良く分かります。
アウターバレルが夕日に照らされてとても良い色になっていますが、これは上塗りのつや消しクリアーがあってこその美しい発色だと思います。



エングレーブがとても美しいです。
インディの塗料は塗膜が薄いので刻印やエングレーブが消えてしまう心配はありません。安心して塗装できました。
その上からつや消しクリアーを厚塗りして下塗り塗装をガッチリ保護しています。



夕日マジックでまるでアウターバレルがブルーイングされているかの様に見えます。
セフティとスライドの色の違いも判別できます。
自然光での撮影は本当に面白いです。



スライドトップです。
このアングルだとアウターバレルとスライドの色違いがハッキリ分かります。
逆に言えばこの部分以外ではここまで明瞭に色の違いが分かりません。
なんだかなぁと思ってしまいます。
しかしこのスライドトップのエングレーブの美しさは特筆に値します!



黒い銃口! やはり銃口は黒色に限ります!
横着な染め方でしたが満足できる仕上がりになりました。
デザートイーグルはアウターバレルが固定式なので染めた部分が擦れる心配はありません。安心してガンガン撃てます。



この銃で唯一不満な部分がハンマーの削り痕です。
純正でこうなのか前オーナーがパーティングラインを消そうとした痕なのか不明ですが、これはちょっと頂けません。

しかしデザートイーグルは社外パーツが非常に高額なので躊躇してしまいます。
コチラです
 ・ ハンマー   5,400円
 ・ 左右セフティ 8,640円
 ・ F/Rサイト   4,860円

ハンマーは亜鉛合金なので自分で仕上げ直しができます。
しかしプラ製の左右セフティとF/Rサイトを金属パーツに交換しようとすると高いのなんの! この二点で何と13,500円! エアガンが一丁買える金額です!

この二点はブラックパーカーで塗装しました。高級感はありませんが通常使用にはコレで十分です。



今回の塗装カスタム。手に持ってじっくり見るとアラはありますが、全体としては上手く仕上がりました。お手軽カスタムなのでこれで十分です。

実はamazonでロケットバルブを購入済みですが間に合いませんでした。
放出バルブが純正のままだと大した効果はないと思いますが、組み込まないと勿体ないので組み込む予定です。

それよりも「真冬の標的射撃」とかやってみたいです。
普通の銃だと惨憺たる結果になるのが目に見えてますが、デザートイーグルならそれなりに動いてくれるんじゃないか? と淡い期待を抱いています。

次回に続きます。

(さらに…)

デザートイーグル.50AE エングレーブカスタム②

月曜から物凄く寒いです。四国も今回の寒気は強烈です。

私の職場は海沿いの市街地にあります。香川県の主要都市はすべて瀬戸内海に接しているので、海から数キロ圏内は常に温暖な海風が吹いています。

月曜の帰宅時に撮った写真です。山の上の方が雪で白くなってます。県南部は標高が高いので平地でも物凄い大雪が降りますが、沿岸部は降ってもこの程度です。
逆に台風シーズンは大雨や高潮や河川氾濫でシャレになりませんが。



そんな月曜の昼休みにマッドさんから連絡がありました。
案の定、スライドの刻印加工で頭を抱えている様です。

普通に考えると「刻印機で自動的に刻印を彫るだけなのに何が問題なの?」と思ってしまう事柄です。私もそう思いました。

しかし…

そんな単純なハナシではないのです!

映画用プロップガンの製作を筆頭に様々なモデルガン/エアガンの加工製作を10年以上続けているプロ中のプロは凄いです!

既製品のモデルガン/エアガンを極限まで実銃と同じ形状に加工する手法はどれもこれも想像を絶する超絶クレイジーな凄まじさ! 凄過ぎて言葉を失います!

★ エアガンのスライド側面に刻印を彫る。



この何でもなさ過ぎる内容で50分以上話しました! 目からウロコが落ちっ放しで果てしなく会話が続きましたが、仕事の都合でやむなく切り上げました。

マリアナ海溝の様にディープ過ぎる加工秘話の連続で物凄く勉強になりましたが、私など到底真似できるレベルではありません!
一見「高い!」と思われる工賃や治具の製作費は決してボッタクリではなく、凄い苦労と試行錯誤の結果というのも聞けて良かったです。

★ マルイのエアガンではMEUとシリーズ'70だけが例外的に完成度が高い

こんな意外過ぎる事実も教えて頂きました。
今や数店にまで激減した刻印加工ショップがどこも「MEUのリアル刻印」しか行わない本当の理由を聞いて「えええ!」でした!

そして「後学のためにCAW1911を買うといいよ」とアドバイスを頂きました。
モデルガン/エアガンの中でCAW1911が実銃の再現度が究極レベルなので、バレルが自然崩壊する最初期ロット以降のモデルを一丁は持っておくべきだよ、と。



確かに実銃っぽい…

この写真はイギリスのプロップガン販売サイトから拝借しました。こんなサイトで販売されている事自体ビックリです! そしてそれには確たる理由があるのです!
コチラです

とりあえず「リスクを覚悟の上で現状の加工状態を生かして修正作業を行う」方向でお願いしました。ここでいう「リスク」は「彫刻機の刃が跳ねてスライドが欠ける、または割れる」という超ヤバい事態を意味します。

店長曰く「ぶっちゃけ新品スライドを加工し直した方が早いし楽」なのですが、それだと今までの苦労が水の泡になります。ココで失敗を避ける選択はできません。

”Fast8 Pistol” の続報はもう少し先になります。

暇な時間ができました…

という訳で、デザートイーグルの作業を再開します。
コチラは修理とお手軽塗装カスタムなので気楽にいきます。

書留注文していたシリンダーです。



このパーツは本当によく折れるので、マルイ純正で軽量アルミ製とかに改良して欲しいです。
GUARDER製の強化品がありますが、評価がイマイチなので二の足を踏んでしまいます。それよりもロケットバルブを組み込んだ方が良さそうです。

シリンダーを取り出すにはスライドを完全分解する必要があります。
1911系もグロック系もそれは同じなのですが、デザートイーグルは分解時にイラッとする部分が数箇所あるので嫌なのです。



シリンダーと極小バネ類以外のパーツです。
塗装が目的なので、インナーバレルとチャンバーはバラしません。

純正フローティングバルブを組み込んだシリンダーです。
気が向いたらロケットバルブに交換するかも知れません。



インナーバレルの先端を黒染めします。
お約束の作業ですが、分解するのが面倒なのでこのままの状態で飛び出している先端部分だけを染めます。



ペットボトルのフタに入れたブラスブラックに先端部分をドブ漬けです。
横着にも程がある方法ですが、結果が同じなら分解は最小限でOKです。チャンバー周りは小さいパーツが多いので紛失すると面倒です。

とはいえチャンバーパッキンの状態チェックくらいはすべきかも知れません。オクで買った中古カスタム銃なので見ておいた方が良いですよね。

気が向いたら見てみます。



今回は塗装するのでフレームも完全分解します。
フレームも元々がマルイガスブローバック初期の銃なので、妙な部品構成の部分が数箇所あります。

それでもハードキック前モデルの鬼門だったハンマーグループを下から固定するネジがグリップ固定を兼ねた一本のネジに改良されていたので「マルイやるじゃん!」と思いました。
コチラの方のブログにその「超イラつくネジ」が記載されています。



極小バネ類以外のパーツです。
コチラも塗装が目的なので、トリガーグループとハンマーグループは分解しません。

次に塗装するパーツをシリコンリムーバーで洗浄します。

しかし…

内側ならともかく、エングレーブの彫られた外側を拭き取るとティッシュペーパーが真っ黒になります。
それもちょっとやそっとの量ではありません。
コレは一回目のふき取りが終わった時のティッシュペーパーの山です。



黒い汚れはすべて外側を拭き取った時に付着しました。
最初はエングレーブの溝に残った切粉かと思いましたが、拭き取った部分が油を引いた様な虹色や銅褐色になったりして、何が原因なのか分かりません。
妙なシミが現れた箇所もあります。

アウターバレルカバーの黒い汚れです。
これだけ汚れが出ましたが、実はコレは二回目の拭き取りでの汚れです。



黒系の塗装が施されていたのか何かが塗布されていたのか? しかしフレームからはこんな汚れは出ませんでした。
結局、原因は分からず終いでしたがキリがなさそうなので、洗浄と拭き取りは二回で止めました。多分何回やっても黒い汚れは際限なく続くと思います。

それでも乾燥後にティッシュペーパーのカスを吹き飛ばして軽く吹くと、パッと見はとても綺麗になりました。



塗装するパーツは7点です。
 ・ アウターバレル
 ・ アウターバレルカバー
 ・ 左右セフティ
 ・ リアサイト
 ・ スライド
 ・ フレーム

最初の記事で紹介しました、木製グリップ付きの.44口径の実銃です。
材質の違いでバレル、スライド、フレームの色がすべてバラバラですが、とても良い風合いです。
フレームはつや消しシルバーですが、パーカー系のグレー色と解釈するとグレー系のスリートーンです。
今回の塗装はこの銃の渋い風合いを目指します!



という事で用意した塗料です。
インディのブラックパーカー、ダークパーカー、パーカーシールです。



「お前、バカなのか?」と言われそうな位、微妙な色違いの三色です。
これで目指す実銃の風合いになるのか分かりませんが、極端に色の変化をつけるのも不自然でワザとらしい気がします。

塗装する色とパーツはこんな感じです。



・ ブラックパーカー
   アウターバレル
   アウターバレルカバー
   左右セフティ
   リアサイト

・ ダークパーカー
   スライド

・ パーカーシール
   フレーム

実銃と同様に上から下へとグレーが薄くなっていく配色です。
上手く色の違いが出てくれれば良いのですが…

塗装は昨日の夕方に決行しました!
昨日は月イチの病院巡りの日でしたので、あれやこれやを済ませて帰宅すると夕方近くになっていました。
昨日の午後3時の気温が5度で午後6時の気温が1度です。塗装したのは午後5時過ぎなので2度くらいだったでしょうか? 日中の気温が少し残っているように感じました。

昨日の時点で今日が最高気温1度、最低気温-2度の冷蔵庫状態になるのが天気予報で分かっていましたので、風の強い悪条件でしたが昨日の夕方の方がマシだろうと判断して塗装を強行した訳です。



だんご三兄弟みたいなブラックパーカー三兄弟。塗装前の状態です。
アウターバレル、スライド、フレームは重いのでMr.持ち手棒を二本使ってます。

エングレーブが消えると意味がないので、下地処理なし、サフ吹きなしです。
インディの塗料は塗膜が薄いのでエングレーブが消える心配はありません。

塗装から一日経過しましたが、まだまだ塗料のニオイがプンプンします。
気温が低いのでなかなか揮発しません。
完全乾燥させないとウレタンつや消しクリアーが乾燥する際にシワシワにヒビ割れてしまうので、乾燥するのをじっと待つしかありません。

次回に続きます。

(さらに…)

SV Infinity ”Fast8 Pistol”⑨

スライドの続きです。

削り過ぎで内側のレールが浮き出た部分が何箇所か見つかったので、とりあえず現状のスライド強度を確認するために仮組みして作動させ、様子を見てみます。



仮組みですがほぼ完成形です!
問題がなければ私の加工は終了です。後はマッドさんに刻印加工と塗装をお願いする事になります。

問題がなければ…

作動は快調そのものです! もの凄いブローバックスピードです!
スライドをギリギリまで削り倒して紙の様に軽くしてるので当然です。
そのせいでスライドが真っ二つに割れないか心配です。

慣らし運転を兼ねて10マガジン程撃ちました。
とりあえずスライドが破断する心配はなさそうです。
薄くてもABS樹脂は丈夫です!

しかし…

薄いのも限度がありました。
平面部分のレールが浮き出た部分がパッキリと割れて穴が開きました!



割れたのは後ろ側ですが、前側も割れそうになってます。
放っておくと前後の割れ目が繋がって横一直線に穴が開きそうです。

これはヤバいです…



作動の度にシャーシのレール部分が内側からゴリゴリ圧力をかけてきます。
いくらABS樹脂が丈夫でも、こんなに薄くては耐えられずに割れてしまいます。

反対側は割れていませんでしたが、いつ割れてもおかしくありません。



更に10マガジン程撃つと、今度は後方のセレーションの内側が浮いてきました!
スライドを前後させるとレールが当たる度にペロンとめくれます。
ココも割れる寸前です!



でもって全体を詳細にチェックすると、なんと前方のセレーションの内側も割れそうになっていました!

おいおい…



セレーションの内側はプラリペアで補修して誤魔化すしかありません。
少し浅めに彫り直して補強と修正を行います。

問題は割れてしまった平面部分です。
これはもうプラ版を貼って補強するしか修正の方法がありません。
プラリペアで修理できる限度を超えてます。

という訳で、まずレールの内側にセロテープを貼って…



0.3mmのプラ版を二枚重ねで0.6mmにして貼り付けます。
同時にスライド最後部にも同じ0.6mmのプラ版を貼って補強します。僅か0.6mmですがスライドが引きやすくなる効果もあると思います。



プラ版なんて買ったのは小学生の頃以来ですね~

タミヤとウェーブの0.3mmを両方買いましたが、キズや削り具合が分かり易そうなグレー色のウェーブのを貼りました。
写真では白色にしか見えませが、濃過ぎない普通のグレー色です。



反対側も同じ様に貼りました。
最近は「ABS用接着剤」なんてあるんですね~今回初めて知りました。ABS樹脂って「特殊な樹脂」に分類されるんですね。
言われてみれば「硬いのに弾力がある」って矛盾してますよね。そういう「特殊な樹脂」ってポリプロピレン系(PP)だけだと思ってましたが、テッポー趣味では超お馴染みのABS樹脂も広義の「難接着素材」に含まれると知ってちょっと驚きです。

という訳で今回の作業では「タミヤセメントABS用」を用意して作業しました。
使った感覚は普通のタミヤセメントより粘りがある感じです。

で…



プラ版と割れた平面の間にこれでもかと隙間が空いてます。
平面を下方向に削り過ぎていた証拠です。これだけ削ってしまえばレール部分が割れても仕方ありません。
この隙間にプラリペアを流し込んでプラ版をガチガチに固定します。

ココ以外のすべての隙間にもプラリペアを流し込んで接着固定します。
プラリペアは流し込むだけでなく、プラ版とスライドとの隙間を埋めて整形するためにも使用します。

同時に割れそうなセレーションも補修します。



しかしプラリペアのリキッド(硝酸メチル)が強力過ぎるのか、流し込む分はともかく表面を整えるプラリペア盛りは慣れが必要です。
ちょこっと盛ろうとするとプラ版(スチロール樹脂)が溶けてネトネトになってしまいまうので難しいです。

そんなこんなで、ザックリ仕上げてみました。
慣れるとなんでもないのでしょうが、初めてだとコレが限界です。一応平面出しを行っていますが、プラリペアと溶けたプラ版が混ざった部分がザラザラしています。

赤丸で囲った部分はプラリペア浅削りで補修したセレーションの補修箇所です。
セレーション自体も整形し直しています。



反対側です。
初めてにしては上出来だと思います。
コチラ側のセレーションも整形し直しました。



この状態でプラ版がスライドから0.1mm低い位です。
わずか0.6mmの補強でほぼツライチとは…スライドの削り過ぎもいいとこですが、この補強でかなり剛性が上がりました。やはりこの平面部分の無理な削り込みが相当剛性を落としていた様です。

スライド後端です。
こちらも左右各0.6mm増えて格段に頑丈になりました。
整形の過程でエキストラクターのモールドが消えてしまいましたが、それは作業前から分かっていた事です。

どうせ真っ黒に塗装するので気にならないと思います。



前方のセレーションもプラリペア浅彫りで補修しました。
塗装後に割れない事を祈ります。
最後にスライド全体を1,000番のペーパーで隅々まで仕上げます。



これで私のスライド加工は終了です。

細かいアラは色々ありますが、後はマッドさんのウデでカッコイイ刻印を彫って美しく塗装してもらうだけです。
下処理と修正が大変でしょうが…

それでは最後の仕上げに移ります。

F/Rサイトです。
フロントサイトは上の仮組み写真に写ってますが、改めて紹介します。
Airsoft Masterpiece製のInfinity Type1フロントサイトです。
コチラです



ご覧の通り、集光ファイバーはピンクと黄色です。
商品説明では「赤と緑」になってますが、誰がどう見てもピンクと黄色です。
見た瞬間に「え?」と思いましたが、別に赤もピンクも大差ないので構いません。

ただ購入後に「違うじゃねーか!」と怒る方もいらっしゃると思いますので、LAさんには至急「ピンクと黄色」と書き直して欲しいです。

組み立てるとこんな感じです。
クドイですが赤ではなくピンクです。



Infinity Type1フロントサイトとの事ですが、今回の ”Fast8 Pistol” のフロントサイトとは形状が違います。

”Fast8 Pistol” のフロントサイトはコチラです。



分かり難いですが前後に柱が二本立った形状が確認できます。
間違いなくこのフロントサイトです。



このフロントサイトが最新モデルなのでしょう。公式サイトにはこのフロントサイト一種類だけが掲載されています。
Airsoft Masterpieceが商品化したフロントサイトは型落ちモデルの様ですが、私はコチラの方が頑丈そうで頼もしいので好みです。

最新モデルは360度集光可能なので効率が良さそうですが、型落ちモデルも十分光ってくれます。



リアサイトも独自形状です。
本当に何もかも手を加える必要のある銃です。
良く言えば「作り甲斐がある」ですが、悪く言えば「メンドクサイにも程がある」です。
”Infinity Tactical Rear Sight” です。ブレード両端の逆Rが特徴です。
ホントに逆Rの好きな銃です。



コチラはハッキリ確認できます。



社外品にはブレード両端が逆Rではなく真っ直ぐ斜めにカットされた ”Infinity Competition Rear Sight” しか存在しません。しかも二点ドットが彫られているのでコレも型落ちモデルの様です。
コチラです

逆Rが ”Tactical” で真っ直ぐが ”Competition” である意味が分かりませんが…
造形的にメンドクサイ前者が装着されている以上、純正リアサイトを加工するしかありません。

という訳で加工します。
ちょっと削り過ぎた感はありますが、こんな感じになりました。



ちょっとどころではない削り過ぎです…
でもまぁ、端っこを逆Rにしただけじゃ面白くないので…ではなくて、失敗と修正の繰り返しの産物です、ハイ。
できればもう一度やり直したいのですが、書留注文…

我慢して黒染めします。



コレジャナイ感もありますが上手く染まったので良しとします!
個性的なリアサイトになりました!

今回リアサイトは最初から黒染め仕上げにするつもりでしたので、萎え刻印をジーナスで埋める加工は行っていません。
ジーナスを使うと塗装になりますが、F/Rサイトは必ず剥げるので止めました。
良く見ないと分からない小さな刻印なので気にしません。



サイトピクチャーはこんな感じです。
今までこの手の集光サイトには「すぐ壊れそうで華奢」な印象があったので好きではなかったのですが、これだけ狙いやすいと考えが変わります!



黒いブレードのノッチから赤く(ピンクですが)光るフロントサイトが見えるので物凄く狙いやすいです。

ただブレードの削り過ぎで狙いやすさが減少したのは事実です。本来ブレードで遮られるべき視野が広がり過ぎてフロントサイトが前方の景色に溶け込んでしまいます。
これでは黒いブレードの中に光るフロントサイトの一点を狙うこのサイトシステムの利点が100%生かせません。
やはり左右の逆Rは最小限にするべきでした。

気が向いたら加工し直します。

AIP製120%リコイルスプリングは強過ぎますが使わないのは勿体ないので、三巻きだけカットして組み込みました。
たった三巻きですが効果絶大! リコイルの鋭さが格段に増しました!



スライドに組み込んだ状態です。
スペーサー的に純正スプリングの伸縮幅を絶妙に短縮しています。
コレはセレーション補修前に撮った写真ですね。



同じくAIP製の120%リターンスプリングを組み込みました。
新品のプリーチ&シリンダーに新品のロケットバルブシリンダーヘッドを組み込んだので、シリンダーの動きが渋くて戻りが悪かったのです。
コレが改善されました。



常に後退した位置にシリンダーが待機します。
コレはコレで気持ちが良いです。
ま、給弾不良するほどの渋さではなかったので、自己満足の世界ではありますが。



さて! これですべての用意が整いました!

組み上げるとこうなります!



カッコイイ…
微妙な修正が効いて全体が締まって見えます!
人間、やればできるもんだ…



ディンプルグリップを選んで大正解でした!
純正流用のゴールドアウターバレルもキマってます!

この状態で2マガジン撃ちましたが、加工部分の耐久性は大丈夫そうです。
この銃は作動に関しては全く問題ありません。

いよいよマッドさんに刻印加工と塗装をしてもらうために大阪に送ります!
さて! どんな姿で帰ってくるのでしょうか!?

楽しみです~♪

(さらに…)

SV Infinity ”Fast8 Pistol”⑧

さてスライドです。

先の記事では「三度目の正直でおおむね満足」みたいな事を書きましたが…
実は全然満足していませんでした。

サフを吹いた結果がコレです。



パッと見は上手く出来ている様に見えます。
パッと見だけは…



サフのおかげで歪みが一目瞭然。
手ヤスリで手彫りしたセレーションが歪みまくってます。



リアセレーションもこの通り。
凸部分がビシッ!っと長方形になる筈が、セレーションがグニャグニャ歪んでイビツな台形になってます。
まるで上下が細くて中央が太いビール樽の様です。

さすがにコレは酷すぎます。
即刻修正です!



セロテープを巻いたMr.持ち手棒をセレーションに置き、その状態でプラリペアを流し込みます。
Mr.持ち手棒は直径2mmです。この作業をすべてのセレーションで行い、セレーションの幅を2mmに統一する作戦です。

形状修正も同時にできるので一石二鳥です。



こんな感じでセレーションをプラリペアで埋めていきます。

この作業ではクレオスのサフを落とさずにプラリペアを盛ってます。
プラリペアのリキッド(硝酸メチル)がサフを溶かすのでプラリペアの盛り付け自体は問題なく行えますが、溶けたサフがヌルヌルするのであまりオススメしません。
実際、何箇所かヌルヌルでMr.持ち手棒が滑り落ちてプラリペアを盛り直しました。
「こんなズボラ加工もできますよ」的な「悪い例」としてご覧下さい。

乾燥するとこんな感じです。



幅2mmのセレーションが成型されてます。
ここまでは良い感じです。



リアセレーションもこの通りです。
右から二番目のセレーションのプラリペアがサフと混じって妙な色になってます。

嫌な予感がします…

ここから不要なプラリペアを削り落とします。
240番のペーパーでガンガン削ります。



セオリー通り1,000番のペーパーまで削り終えたスライドです。
ここからセレーション内側の整形を行うのですが…



何とサフの混じったプラリペアは強度がなく、ボロボロと剥がれ落ちていきます!
リキッドがサフの溶解に奪われて下層のABS/プラリペアを溶かせていません。これでは新しく盛ったプラリペアが喰い付く筈がありません。

その結果…



やる前と同じ!  歪んだセレーションがコンニチハしました!

おいおい…



リアセレーションもやる前と全く同じです。
あのプラリペア盛りは一体何だったんだ…

全くの徒労に終わりました。

「プラリペアの盛り付け自体は問題なく行えます」と書きましたが、謹んで撤回させて頂きます。
皆様もプラリペアを盛る際にはサフを完全に落としてから実施しましょう。

という訳で型取り作戦失敗です。
仕方なく歪んだ箇所に地道にプラリペアを盛っていきます。



リアセレーションも同様に盛ります。
実に五回目のプラリペア盛りです。いい加減ウンザリしてますが我慢して盛ります。



で、乾燥後に棒ヤスリで整形します。
手ヤスリでゴリゴリ削ります…

削り過ぎたらプラリペアで修正して削り直します。
その繰り返しです。

削っては修正し、削っては盛り直し…
これを延々繰り返します。

ゴリゴリ…


ゴリゴリゴリゴリ…

………





あああああああ!!!

で、こうなりました。



どうやっても上手くいかないので、思い切ってセレーションを全部埋めました!
歪んで加工してしまったモノを後から修正するのは非常に難しいです。というか私の技術では無理です。
それならすべて埋め直して最初からやり直した方が良いのでは? と判断しました。

決してヤケクソではありません。



ロゴマークの入る平面部分は埋めるのも再加工するのも大変そうなので、とりあえず手をつけずに保留です。
それ以外のセレーションはすべて埋めて最初の状態に戻しました。



埋め跡からセレーションの歪み具合がハッキリ判ります。
これだけ歪んで太さが違っていれば、小手先のプラリペア盛りではどうにもなりません。抜本的な修正が必要です。

という訳でスライドを再び角材に戻した訳ですが…

この加工で六回目のプラリペア盛りと平面出しの研磨を行いました。
研磨に次ぐ研磨でスライドが大変なコトになってます!



ダミーエキストラクターの右側がゴッソリ無くなってます!
下側のレール部分を見れば左右とも同じだけ薄くなっているのが判ります。

実際に測った方によれば、ハイキャパ5.1のスライド幅は23.6mmだそうです。
コチラです
実銃のM1911A1もスライド幅が約23mmです。Infinityのスライド幅が純粋な1911系と同一寸法かどうかは分かりませんが、ほぼ同じだと思います。
あえて超メジャーな1911系と違う寸法にするメリットがあるとは考えられません。

それに対して…



現状のスライド幅がなんと21mm! 実に片側1.3mmずつ削り落としてます!
実銃より細くなりました!

おかげで剛性が無くなってしまいました。
持って軽く力を入れるとクニャっと頼りなくたわみます。
どのくらい剛性がないかと言うと…

★ 仮組みしてスライドを持って引こうとすると、たわんだスライドがアウターバレルを掴んでしまいスライドが引けない。

★ リアサイトをつまんでスライド操作すると、バシャン!とまるで紙の様な軽い音がする。

このくらい剛性のない状態です。
なので仮組みではAIP製の120%スプリングではなく純正スプリングを使用しました。これほどクニャクニャだと怖くて強化スプリングは使えません。

加工に戻ります。

ここまで薄くなった以上、次の加工がラストチャンスです。
実に七回目のセレーション彫りです!
今度失敗したら新品スライドを買い直さざるを得ません。

超慎重にケガき線を入れます。



リアも同様にケガいていきますが…
1mmのピッチでケガいてたら訳が分からなくなったので途中で止めました。
リアについては最初の一本目の位置が分かれば十分です。



それでは掘ります…
もちろん手ヤスリで手掘りです。

超慎重に彫っていきます…

ゴリゴリ…


ゴリゴリゴリゴリ…

………



できました!



何と! 最後の土壇場でバッチリ完璧に彫れました!
ほぼノーミスです!



240番→400番→600番→800番→1,000番で仕上げた状態です。
最後の最後で決まりました!



光の加減やプラリペアの濃色などで分かり難いですが、セレーションがビシッ!と平行に入ってます!
歪みはほぼゼロです!



コチラ側も三回目とは比較にならない位、真っ直ぐにセレーションが彫れています!
見違えました!

ダストカバー部分も完成一歩手前まで研磨仕上げを行いました。
細かい部分の最終仕上げはこの後に行います。



リアも微妙に歪んでるセレーションはありますが、これまでとは比較にならない位ビシッ!と真っ直ぐに彫れています。

平面部分も左右の幅が24mmになるように研磨し直しました。



リアはどうしても左右非対称になってしまうのですが、綺麗に彫れたセレーションを見ると些細な事に思えてしまいます。

しかし彫る道具も方法も同じなのに、なぜ今回は上手く彫れたのでしょうか?

これは彫っていてすぐに分かりました。

実に六回も彫ったり修正したりを繰り返した挙句、セレーションを埋め戻しました。
その結果、セレーション部分のほぼすべてがプラリペア層になりました。
鉄工ヤスリでABSを彫ると少しの手ブレでもすぐにセレーションのラインが歪んでしまいます。セレーションが深くなってもそれは変わりません。
相手がABSだと最初から最後まで機械の様に少しもブレずに彫らないと真っ直ぐなセレーションが彫れないのです。
これは私の技術ではちょっと無理です。

対して硬いプラリペアは彫り始めこそチカラが要るものの、一度彫り始めればちょっと手ブレしたくらいではセレーションのラインが歪む事は少ないです。
セレーションが深くなるとガッチリ硬い溝を彫り進める感覚で楽に真っ直ぐなセレーションが彫れます。
歪みが出てもプラリペアは硬いので修正も楽です。ABSの様に修正したつもりが削り過ぎてグチャグチャになる事はありません。

豆腐を正確に切るのは難しいですが、大根を正確に切るには割と簡単です。
コレと同じでした。



この ”Fast8 Pistol” 製作のために新品のプラリペアを使用していましたが…もうパウダーの底が見える寸前です。リキッドは二本目です。
スライドとの格闘の跡が伺えます。全く自慢になりませんが…

あと問題というか気になる箇所を見つけました。



ロゴマークの入る平面部分を削り過ぎて、裏側のスライドレールの溝部分が浮き出てしまいました。
赤丸で囲った補修部分から向かって左に薄くレールの溝が透けて見えると思います。



反対側も同様にプラリペアで修復しました。

この平面にはSVのロゴマークを彫刻機で彫ってもらう予定なのですが、ここまで薄く削り過ぎると「彫刻できないよ」と言われる可能性がゼロではありません。
そうなると何をやってるのか分からなくなります。

0.2mm位のプラ板で補強しようかな? と考え中です。
プラ版を使えば安易に研磨に頼らなくても平面出しができるので一石二鳥です。

次回に続きます。

(さらに…)