マルゼンVz61スコーピオン④

下塗りのメタリックシルバーが完全硬化しました。
いよいよ上塗りです!
チェコグレーのオリジナルVz61を再現します!

その前に…

次の二枚の写真をご覧下さい。
一番最初の記事で「チェコグレーのオリジナルVz61」と紹介した写真です。






この二挺のVz61は見た目の印象が全く異なります。
前者はくたびれてキズもあるライトグレーの本体に黄色味の強い木製グリップの組み合わせですが、後者はキズひとつない新品の様なダークグレーの本体に赤味の強い木製グリップの組み合わせです。

チェコグレーが金属粒子を含有する塗料なら見た目の色合いが大きく変化するのも理解できます。またカメラ等の光学機器を通すと肉眼以上に色味が大きく変化します。
両者は見た目の色合いが違うだけだろうと思っていました、が…

こんな写真を見つけてしましました。



まるでブルーイング仕上げの様な金属光沢を放つブルーグレーのVz61です。発射機構を除去した「無可動実銃」として販売されているモノです。
さすがの米国/欧州でもフルオート銃器は厳しく規制されているので、こういう商品にも一定の需要があるのでしょう。
コチラです

この写真のおかげでチェコグレー本来の色味が判らなくなりました。
ここまで見た目の色合いが異なると、どれが本来の色味に一番近いのか判断できません。色味が判らないと塗料選びができません。

コレは困りました。

最初はとにかく実銃Vz61の写真を見まくって調べました。しかしいくら調べても「コレが本当のチェコグレーです」と書かれたwebサイトは存在しません。調査が完全に行き詰ってしまいました。

そこで…

「この三挺は本当に同じ年代に製作されたVz61なのか?」

三枚の写真の年代を検討する事にしました。
消去法で本来のチェコグレーのVz61を見つけ出す作戦です。

○ 最初の個体は全体的なヤレ具合や黄色味の強い木製グリップが特徴です。この写真にはモトネタの動画が存在します。コチラも一番最初の記事で紹介した動画です。
改めて動画を観てみます。


細かいキズや塗膜の剥離が随所に見られます。そしてオリジナルVz61の特徴であるロアレシーバーのツールマークがバッチリ確認できます!
黄色味の強いグリップはチェコ共和国に数多く存在する歴史的建築物で使用されているオーク材と見た目の色合いが酷似しています。



世界遺産に登録されている『レドニツェ城』の屋内写真です。
オーク材で造られた有名な螺旋階段ですが、なんとネジが一本も使われていません!
非常に高度な技術で造られた芸術性の高い構造物です。
コチラです

以上の事からこの個体は1973年から1976年に生産されたチェコグレーのオリジナルVz61に間違いありません。

○ 二番目の個体は本体にキズひとつない本体と赤味の強いグリップに違和感を感じます。40年以上前に生産された銃器がここまで綺麗な状態で現存しているとは思えません。恐らくこの個体はCZ社が現在販売しているSa vz61だと思われます。



○ 三番目の個体は本体にそれなりのキズが見られますが、グリップはピカピカでキズひとつありません。それにチェコグレーのオリジナルVz61は木製グリップです。
ライセンス生産品ではない本家本元のVz61に黒色樹脂グリップが装着されるのは、少数の試作モデルを除けばCZ社のSa vz61以降です。



こう考えると調査の方向の変わります。
そして見つけました!
二番目と三番目の個体がCZ社のSa vz61にチェコグレーに近い塗装を施してオリジナルVz61を再現したカスタム(レプリカ)である証拠です!

KGガンコート DARK VZ BLUE(左)LIGHT VZ BLUE(右)
コチラです



二番目の個体がDARK VZ BLUE、三番目の個体がLIGHT VZ BLUEと見た目の色合いが全く同じです! 遂に正体を見つけました!
両者が「KGガンコートが施されたSa vz61」なのは間違いありません!

まさか "VZ BLUE" というカラーがラインナップされていたとは驚きですが、恐らくチェコグレーのオリジナルVz61が欲しいマニアが一定数存在していて、その人達の需要を満たすために開発されたカラーなのでしょう。



何といってもチェコグレーのオリジナルVz61は40年以上前に生産された銃器なので、現在どのくらいの数が残っているのか全く判りません。運良く見つけたとしても高くて手が出ないでしょうし、フルオート状態のままでは所持すらままなりません。
お手軽にSa vz61をチェコグレーにカスタムするナイスな塗料です!



という訳で、一番最初の記事に「チェコグレーのオリジナルVz61」の写真のつもりで掲載したこの写真は、CZ社のSa vz61をKGガンコートのDARK VZ BLUEで塗装したカスタム(レプリカ)でした。

慎んでお詫び申し上げます。


チェコグレーの色味が判ればコチラのモノです!
塗装カスタムでこのVz61を再現します!



この写真のモトネタ動画は二本あります。
上で紹介した「メカニズム紹介編」の続編「実射編」です。
コチラです


タイトル画面と前半途中のスローモーション場面ではライトグレー、それ以外の場面ではダークグレーに見えます。

「色」というモノは様々な要因で異なる色合いに見えます。太陽光線と蛍光灯では対象の色合いがガラリと変化しますし、対象が光を受ける方向が変われば見た目の色合いも変化します。特に金属は色味の変化が顕著です。
コチラです
https://www.konicaminolta.jp/instruments/knowledge/color/section1/04.html



明るいライトグレーも暗く見えるダークグレーも両方とも正解という訳です。
こういうグレー色の焼付塗装は珍しいモノではありません。工業製品の表面保護に広く使用されています。

○ 電柱の変圧器(円筒形)



○ 電力メーターボックス(高圧用)



○ ヒートポンプ空調機ファンモーター



○ ヒートポンプ冷凍機冷媒配管



すべて職場で撮影しました。
フツーのサラリーマンの皆様が週に一度は目視点検する機器です。
寡黙で武骨な工業製品は逞しく美しいと思います…

という訳でいつものイサム塗料の二液ウレタンスプレーを二色購入しました。
カタログカラーの「AFベース色」と2017年限定カラーの「佐世保グレイ」です。



AFベース色は米国空軍のグレー色をイメージした色です。
ライトグレー用に購入しました。
コチラの方がレビューされています

佐世保グレイは文字通り旧日本海軍の佐世保海軍工廠で造船された軍艦に塗装されていたグレー色をイメージした色です。
ダークグレー用に購入しました。
コチラの方のレビューを見て購入しました



レビューを見るとAFベース色はかなりブルーの成分が強い様です。完成写真がまるで水色のサフみたいな色になっています。KGガンコートのLIGHT VZ BLUEを再現するにはピッタリの色ですが、チェコグレーとは似て非なる色です。

なので今回は佐世保グレイを使用します。
DARK VZ BLUEに見えなくもありませんが、エアブラシを持っていないので既製品の缶スプレーから最適な色をチョイスするしか方法がありません。タミヤスプレーの各種グレー色も考えましたが、ウレタン塗料の佐世保グレイの方が塗膜が強靭なのでコチラを使用します。



塗った直後はパーカライジングさながらの緑がかったグレーです。正直「え!?」と思いましたが、塗ってしまったモノは仕方がありません。
しかし硬化進むと緑の成分がなくなり、綺麗なダークグレーになりました。
正真正銘、軍艦の色です。ツヤが多めのイサム塗料にしては珍しく控え目な半ツヤに仕上がりました。



塗装したのが11日、完全硬化したのが14日の夜中です。
翌日の15日にショットショージャパンに行きました。

日中にショットショーを堪能した後、夕方からシカゴ大阪店さんでオリジナルVz61のチェコグレーを見に行く作戦です。
塗った後に確認というのもアレですが、せっかく大阪まで行くので実物を見ておこうという訳です、が…

ショットショージャパンの会場で宮崎商店さんがシカゴ大阪店さんの商品を展示販売してらっしゃいました。その中にチェコグレーのVz61がありました!



屋内撮影なので暗く見えますが、佐世保グレイと遜色ない濃いグレーです!
塗料のチョイスは間違っていませんでした!

しかし表面は梨地ではなくツルツルです。チェコグレーもテカテカに光っています。コレを再現するとなると塗膜を水砥ぎペーパーで研磨してツルツルにして、更にクリアーを重ね塗りしてクリアー層も水砥ぎする必要があります。

塗装のウデを上げるために挑戦してみようかな?と思う反面、メンドクサイと思うのも事実です。



今日の昼過ぎにロアレシーバーをマスキングして、一体成型のトリガーガードと左右の大型ピンとセフティを鉄色倶楽部 青組で塗装しました。
KSC Vz61ならすべて別パーツで再現されているのですが、マルゼンVz61はすべて一体成型です。ロアレシーバーとトリガーガードの接合部分が入り組んでいるのでマスキングが大変でしたが、それでもKSCの銃を分解するよりは遥かにマシです。

青組の完全硬化時間は48時間です。
その間にアッパーレシーバーを加工したいと思います。

次回に続きます。




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