マルゼンVz61スコーピオン③

それではマルゼンVz61を分解します。
といってもKSCマカロフPMの様な難しさはありません。
恐らくKSC Vz61も分解/組立を拒むような複雑な構造をしているのでしょう。
コレもマルゼンVz61を選んだ理由です。

まずは通常分解です。
ピンを一本抜けば一瞬で分解できます。



まずはアッパーレシーバーを分解します。
コッキングノブを一杯まで引いてボルトを最後端まで後退させた状態でコッキングノブを引き抜きます。
取説に記されているので簡単です。



ここから先が取説に記されていない領域です。
とはいえ見えるネジやピンを外していくだけの簡単作業です。

まずはフロントサイト一式を取り外します。
フロントサイトそのものが長いネジになっていて、フロントシャーシを固定しています。そしてネジが一本ではグラついてしまうフロントサイト基部をもう一本のネジが固定しています。
この二本のネジを外します。



ネジを外すとフロントサイトが外れます。
大胆かつシンプルな構造です。



これでフロントシャーシが取り出せます。
亜鉛合金のシャーシにバレルとチャンバーが組み込まれています。



アウターバレルはただネジ込まれているだけです。
非常に簡単な構造です。



今回はインナーバレルを交換しないのでフロントシャーシは分解しません。
インナーバレル先端をブラックブラッセンで塗装しておきます。



次にリアサイト一式を取り外します。
リアサイトの下にネジが見えていますが、このままでは取り外せません。
側面のピンを抜いてリアサイトを取り外します。



リアサイトを取り外すともう一本ネジが出てくるので、この二本のネジを外します。
これでリアサイトベースが外れます。
リアサイトにはスプリングとクリックピンが組み込まれているので紛失注意です。



これでアッパーレシーバーの分解は完了です。
あっという間に分解できます。



続いてロアレシーバーを分解します。
まずストックを取り外します。
ストックはピン一本で固定されていて、このピンはEリングで固定されています。
Eリングを外すとピンが抜けます。



ピンを抜くとストックが外れます。
とてもシンプルな構造です。



ストック基部はネジ二本で固定されています。
このネジを外します。



ネジを外すとストック基部がフリーになります。
左側に突起があるので左側に抜いて取り外します。



次にストックを外すのですが…
純正グリップはM16グリップの様な空洞ですが、木製グリップ(純正?)はネジ穴が一本開けられているだけです。

この長い穴の中に大きなプラスネジがあります。



手元には短いドライバーしかありません。
そこで普段使っている安物ビットセットのフレキシブルシャフトを試してみます。
見た目は頼りないですが…



見事にブチ壊れました…
ビットの根元をペンチで掴んで回したのでビットも捻じれています。
安物工具はイザという時には全く役に立ちません…



仕方なく作業を中断してホームセンターに行きました。
そして光りモノを二本購入しました。
一番長いプラス/マイナスドライバーです。



コレで回すと楽勝でネジが外れました!
さすがは長○ス! 仕事が早い!
そろそろ安物工具は卒業しなければいけません…



純正グリップが空洞なのは、普通のドライバーで分解/組立ができる様にワザとアレンジした結果なのでしょう。
よくマルゼンVz61の残念な部分に「全くリアルではない空洞のグリップ」が挙げられますが、考え方によってはユーザーに優しい親切設計と言えます。
少なくとも私はそう思います。

ネジが外れればグリップを下に引っこ抜きます。
これでグリップが外れます。



よく見るとロアレシーバー先端のヒンジ部分にネジがあります。
コレも外します。



これで見える部分にあるネジはすべて外しました。

ここからどうやってリアシャーシを取り出すのか分からずにセフティレバーをグリグリ回していると…パーティングラインだと思っていたラインが割れてきました!
なんと左右分割式のモナカ構造でした!
ビックリです!



ロアレシーバー右側がパコン!と外れました。
マルイのエアコキ並の単純構造です。こんな簡単な構造であの強力ブローバックを実現しているマルゼンは凄いと思います!

あとはロアレシーバー左側からロアシャーシと各種パーツを取り出すだけです。
これでロアレシーバーの分解は完了です。



いつもの様にロアシャーシをセロテープでグルグル巻きにしておきます。
こうしておけば安心です。



ここまでの所要時間は30分程度です。
性能とメンテナンス性能が高レベルで両立された素晴らしい商品です!
リアル過ぎて作動不良が頻発するKSCも「エアガン」としての作動性能を優先したアレンジを少しは取り入れても良いのでは?と思います。

塗装する樹脂パーツはアッパーレシーバーと左右ロアレシーバー、アウターバレルの四点、金属パーツは左右コッキングノブとストック(一応)の三点です。



マルゼンVz61はABS樹脂製ですが、表面がブラスト処理されてHW樹脂の様なマットな質感になっています。パッと見ただけではHW樹脂と見分けがつかないでしょう。
無塗装で楽しむには最適な表面仕上げですが、塗装するとなると表面のザラザラをすべてペーパーで削り落さなければいけません。



800番のペーパーで表面を削ります。
ピンやプレートなどがモールドで再現されているので慎重に作業します。

削り終えるとこんな感じになります。



マルゼンVz61のピンはすべてモールドで表現されています。
コレをダミーリベットでリアル化します。
形状的に加工困難なピンはリアル化できません。今回は4mmのピン三箇所と5mmのピン一箇所の合計四箇所のピンをリアル化します。



使用するのはハイキューパーツのダミーリベットです。
コチラです

このダミーリベットには位置決め用の直径1mmの軸が付いているので便利です。
モールドの中心に1mmのドリルビットで穴を開けます。



下側の穴が中心からズレましたが、後から修正できるので加工を続けます。
切削ビットでモールドの内側を削って凹形状にします。



ちょっとイビツになりましたが、まぁ許容範囲内です。
ダミーリベットは4mm、5mm、6mmの三種類を購入しましたので、取付時にどうしてもイビツさが我慢できなければ、6mmまでなら修正が可能です。

そして今回はオリジナルVz61ならではの表面加工を行います。

オリジナルVz61の表面は現行モデルの様に綺麗ではありません。
ロアレシーバー全体にツールマークがガッツリ入っています。
特に目立つのは次の四箇所です。

 ・ ロアレシーバー上端
 ・ ロアレシーバー前方の台形の凹部分
 ・ ロアレシーバー側面全体
 ・ ロアレシーバー後端





シカゴさんのwebサイトに掲載されている写真にはもっと鮮明にツールマークが写っていますが、写真を拝借すると怒られそうなので止めました。
コチラの商品紹介ページでご確認下さい。

本来ツールマークは「筋目ヤスリ」を使って彫るのが正しい方法です。
しかし荒目で6,6900円(税別)、細目で10,900円(税別)と物凄く高額なので手が出ません(最安価格)。それに「筋を彫る」「チェカリングを彫る」以外には使わない特殊なヤスリなのでなおさら二の足を踏んでしまいます。
コチラです



コチラの方が筋目ヤスリのレビューをされています。
あじゃさんも記事を書いてらっしゃいます。

失敗覚悟で普通の鉄工ヤスリを使います。
横一列に並んだツールマークと台形部分のツールマークは切削ビットを使用します。
上手く行けば良いのですが…



やってみました!
コチラです!



えーっとぉ…

コレはゴミではありません。マルゼンVz61のロアレシーバーです。
現実を直視したくありませんが、やってしまったモノは仕方ありません。
各部分を見てみましょう。



横一列の部分はまあまあそれっぽくなりました。
しかしロアレシーバー全体を水平方向に走るツールマークは、深さも方向も全然デタラメなただの「キズ」でしかありません。
汚いなぁ…



ロアレシーバー後端です。
そもそも普通の鉄工ヤスリで「同心円状のツールマーク」が彫れる筈がありません。
案の定、ただの斜めのキズになりました。



台形部分はリューターで彫りました。
方向が揃っているだけマシと言えばマシですが、綺麗とは程遠い雑な加工です。
リューターが跳ねてレシーバー下面が削れてます…



ツールマークやチェッカリングはテッポー趣味には欠かせません。これからは筋目ヤスリも欠かせない道具になるという事です。
私はあじゃさんの様な達人ではありません。私レベルの加工なら荒目と細目の二種類あれば十分だと思います。二本買うと17,590円(税別)とこれまたマルイのエアガンが一丁買える金額ですが、この際なので買っておく事にします。


さて今回はドットサイトを搭載するので、そのための加工を行います。
amazonでノーブランドの20mmレールを購入しました。



コレをアッパーレシーバー先端に取り付けるのですが、マルゼンVz61はフロントサイトをネジ込んでフロントシャーシを固定する構造です。なのでフロントサイトを撤去して20mmレールを取り付けると分解/組立ができなくなります。

寸法を計測するとフロントサイトとエジェクションポートの間に今回購入した20mmレールをギリギリ収める事ができます。取付場所はココしかありません。

取付部分のリブを削り落とします。



20mmレール取付用のネジ穴を開けます。
細心の注意を払って位置決めした場所にドリルビットで穴を開け、切削ビットでネジがギリギリ入る程度に穴を広げます。
そしてタッピングの要領でネジ込みます。



アッパーレシーバーの肉厚が1.5mm程しかないので、このネジだけでは完全に固定できません。20mmレールの接合はジーナスとネジの両方で行います。
ジーナスだけだとヌルヌル動いて位置がズレてしまうので、ネジを併用して正確な位置に取り付ける作戦です。



ネジで仮止めした状態です。
「前なら前!」と行きたいトコロですが…なんとも中途半端な位置になりました。
しかし3スロットの20mmレールなのでドットサイトの取付位置が三通り選べます。先端のスロットに取り付ければ少しはバランスが良くなると思います。

実はネジが長過ぎてアッパーレシーバー内に貫通しています。
このままでは組み立てできないので、切り過ぎない様に慎重にネジを切断します。



約3mm切断しました。
これで20mmレールを取り付けて一杯までネジ込んだ時に、ちょうどツライチになる長さです。
珍しく一発で決まりました! バッチリです!



改めて取付位置を見てみます。
位置が中途半端なのは仕方ありませんが、何とか上手く収まっています。



古風なスコーピオンに現用装備の20mmレールが意外と似合ってます!
もう少し不釣り合いな感じになると思っていましたが、なかなかどうして垢抜けた感じが現代的でカッコイイです!

これで加工は終了です。



下塗りはいつものイサム塗料のウレタンメタリックシルバーです、が…
今回は上塗りも同じイサム塗料のウレタンスプレーを使用するので、下塗りシルバーの効果がどこまで期待できるかは分かりません。

マカロフの様に「硬いウレタン+脆いガンブルー」なら簡単にウェザリング作業が行えますが、今回は「硬いウレタン+硬いウレタン」です。この組み合わせでウェザリング作業を行うとなると、細心の注意を払いながら水砥ぎペーパーで上塗りのウレタン塗料だけを削り落とさなければ下塗りのシルバーが出てくれません。
逆に削り過ぎるとABS樹脂の黒色が出てしまいます。コレは難しい!

次回に続きます。




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