マルイM1911A1 US&S④

それではブルーイングを行います!

今回使用するのはバーチウッドの『スーパーブルー』です。
100円ショップで買ったタッパーに水を入れ、そこにスーパーブルーを少量注ぎます。
その中にスライドとフレームを漬け込みます。





漬けた瞬間にうっすら茶色っぽくなりました。
30秒ほど漬けてから取り出します。
一回目はこんな感じです。



M1911A1 US&Sは70年以上前の銃です。スライドとフレームは状態が良ければオリジナルのまま使用できるでしょうが、バレルはそうはいかないと思います。

こういう年季の入った銃を現役バリバリで使用するためには、バレル交換が欠かせない筈です。今回はそういう主旨の「レトロフィットカスタム銃」を製作するので、アウターバレルはブルーイングせず、ローバルRを磨いて輝かせた状態のまま使用します。
カスタムバレルっぽく見せる作戦です。


7回目の漬け込み状態です。
どんどん茶色が濃くなってきました。



原液ドブ漬けだと染め具合の微調整ができませんが、薄く希釈した溶液だと何回も漬け込んで徐々に反応させる楽しさがあります。
今回初めてこの楽しさを実感しました!


13回目の漬け込み状態です。
部分的に虹色に替わってきましたが、まだ青色の部分はありません。
写真マジックで青色に見えるかもですが、実際は茶色です。



亜鉛合金製の外装パーツも同じ溶液でブルーイングします。
パーツの表面を400番のペーパーで研磨して、パーティングラインを消して平面を出します。そして800番のペーパーで仕上げます。



パーツを溶液に漬け込みます。
コチラも漬けた瞬間に茶色くなります。



同じ溶液でもパーツの方が反応が早いです。あっという間に濃い茶色くなりました。
亜鉛塗料と無垢の亜鉛合金では反応が異なる様です。


24回目の漬け込み状態です。
表面の被膜が溶液を弾きます。まるで撥水コーティングしたクルマのガラスみたいに溶液をバシバシ弾いて、表面が全く濡れない状態です。
コレ以上は反応しそうにありません。

作業終了です!



染め終わったスライドとフレームを見てみます。

写真では分かり難いですが、茶色~虹色~青色のグラデーションに染まっています。
青色に染まった部分は大半が平面出しを行った側面部分です。他の部分は若干青色の入った濃い茶色という感じの色合いになりました。









一番綺麗な青色に染まったのは、フレーム右側の刻印部分です。
ココだけは美しい青色になりました!
本当にココだけですが…





パーツはすべて茶色になりました。
青色に染まったパーツはひとつもありません。どのパーツも茶色~明るいブロンズ色に染まりました。しかもムラだらけです。
まるで「錆びたパーツ」「汚いケースハードゥン」という趣です…







スライド/フレームとパーツを水洗いします。
タッパーの溶液を捨てて綺麗な水を入れ、その中でシャバシャバ洗います。



綺麗に水を拭き取ってからシリコンスプレーを吹き付けて、反応を止めます。
スプレーした瞬間にスライドとフレームが冷たくなります! こういうトコロも亜鉛合金製パーツと全く同じです!
コレは面白い!

…と思いながらシリコンオイルを拭き取っていると、表面の色が変化しています!
あっという間に表面が青色になりました!

なぜ反応止めのシリコンオイルを吹くと表面が青色になるのか判りませんが、実際に青色になったので、こういう事もあるのでしょう。
ブルーイングは奥が深過ぎます…





ジワジワ反応が続きそうなので、このまま24時間放置しました。

そして組み立てました!
決して「綺麗」とは言えませんが、初めて亜鉛塗料でブルーイングした銃です!
やればできるモノです!







汚いなりに雰囲気のある仕上がりになりました。
何よりスライド/フレームとパーツの色合いが完璧に合っているのが素晴らしい!
後付けのシリーズ'70用サムセフティだけがバッチリ浮いて見えます!

しかし…

スライドが異様に固くて引けません。
渾身のチカラで引くと…

アウターバレル先端のローバルRが剥がれました。
おおおぉぉぉぉ…



バレルブッシングの組み込みが異様に固いので「?」とは思いましたが…
どうやら溶けたローバルRを修復するための塗り直し中に、スライド先端から予想以上の塗料が内側に吹き込んでいた様です。

おかげでバレルレンチでバレルブッシングを回すと「キッ!キッ!」という有り様。こうなるとバレルブッシングに組み込まれたサポートリングがアウターバレルに食い込んで…
ガチガチに固まってしまった様です。

サポートリングを外すと普通にスライドが前後する様になりました。



加えて単体では綺麗に見えていたアウターバレルも、ブルーイングしたスライドに組み込むと少しも綺麗に見えません。カスタムバレルどころか安物の中古バレルにしか見えません。
見事に作戦失敗しました…



それに…
何といってもスライド/フレームのローバルRが剥がれた部分が汚いです!
それなりにブルーイングできただけに目立ちます!

そこで考えました。

剥がれた部分をクレオスの黒鉄色で塗装します!
鉄色倶楽部 青組は色が全く合いませんが、黒鉄色はそれなりに合います。

キレイキレイで脱脂して、マスキングテープでグルグル巻きにします。







剥げた部分に黒鉄色を吹き付けます。
そして48時間乾燥させます。

マスキングテープを剥がします…

ベリベリベリ…

…?

………???

うわあああぁぁぁぁぁ!!



なんとマスキングテープの貼り痕だらけ!
折角ブルーイングした被膜がマスキングテープに剥がされてしまいました!
ちょっと目も当てられない悲惨な状態になりました…









コレは酷い…

しかし黒鉄色のごまかし塗装は上手く行きました。
良い感じで「よく擦れる部分が錆びた」雰囲気になってくれました!







しかし肝心のブルーイング被膜がマスキングテープ痕だらけではハナシになりません。
何とか修復できないか、色々考えました。

そこで試しにスーパーブルーをティシュに浸み込ませて、被膜を撫でてみます…

すると何と!
ブルーイング被膜が復活しました!!
嘘みたいなホントの現象が起きました! まさかの完全復活です!
しかも青色が深く濃くなりました! ナニがどうなってるのかサッパリ判りません!











「ブルーイング」は本当に奥が深いです。
深過ぎて私には理解できません。
今回は成り行き任せ結果オーライの連続です!


それにしてもブルーイング被膜の繊細さは、とても私の手に負えそうにありません。
粘着力の弱いマスキングテープにあっさり剥がされるほど脆く弱い被膜では、うかつに触る事すらためわれます。

という訳で24時間放置してキレイキレイで脱脂して…
ウレタンつや消しクリアーで塗装しました。





私は触れる事すら神経を遣う銃には興味がありません。いつでもガチャガチャ弄れて撃って遊べてこそ、愛着が湧くというモノです。

正直、クリアー塗装するのは抵抗がありました。
普通のつや有りクリアーでは不自然にテカテカ光り過ぎるのと「何か塗っている」感が出てしまう懸念がありました。しかしつや消しクリアーではブルーイング特有のヌメッとしたテカリが消えてしまう可能性があります。
ま、ウレタン塗料に拘らなければ半つやクリアーがいくらでも手に入るのですが…

二者択一の結果、つや消しクリアーを選びました。
「70年以上前の銃がテカテカ光っているのはおかしい」という理由です。

完全硬化まで78時間放置します。
その間にアウターバレルとグリップを加工調整します。
仮組しているCAW製グリップとは別の、とっておきの実物グリップです!

お楽しみに!




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