ハドソンデザートイーグル.44 カッタウェイ⑦

カット部分のボルトを製作します。
ボルトはスライド加工の最重要ポイントなので色々な方法を考えました。
その結果「スライドと共にカットされたボルトの断面が見えている」形状を製作する事にしました。

バレル加工で使用したマルイM1911A1のアウターバレルです。
今回はチャンバー部分を半円にスライスします。



ボルト先端部分とほぼ同じ直径です。
コレをスライドの断面に埋め込んでチラ見せする作戦です。



切削ビットでブリーチ内側を深く掘ります。
切り出した半円部品は思いのほか大きいので、広範囲を大胆に削ります。
そして半円部品の位置決めを行います。





金属パテを盛り付けます。
半円部品の内側と外側を金属パテで完全に埋めます。
周囲にも金属パテを盛り付けてブリーチと完全に一体化させます。



埋め込んだ半円部品と金属パテを斜めに削り落とします。
ブリーチの断面に黒い半円が浮かび上がっています。



ブリーチをスライドに組み込んで、スライドに金属パテを盛り付けます。
そして金属パテを削り落として断面を整形します。
同時にスライド側面の切断面に金属パテを盛り付けて、綺麗に整形します。





しかし…
皆様お気付きでしょうが、早くもココで間違った造形をしてしまっています。

「ボルト」というのは本体よりロッキング部分の直径が一回り太くなっています。この部分は薬莢後端の直径より一回り直径が大きいのですが、そのままボルト全体の直径を大きくするとボルトの重量が重くなってしまいます。そのためにロッキング部分の直径だけが大きくなっているのだと思われます。



今回のデザートイーグルはロッキング部分が完全に露出しています。スライドと一緒にカッするのはロッキング部分より後方の本体部分です。なのでボルトの断面をチラ見せさせる場合、ロッキング部分ではなくボルト本体部分の直径と同じ外径の半円部品を埋め込むのが正解です。



なぜこんな簡単にコトを勘違いしたのか判りませんが、誤ってロッキング部分の直径と同じ外径の半円部品を埋め込んでしまいました。
このために後で大修正を行うハメになります…

断面の整形が一通り終われば、次は半円部分の外周を細くスジ彫りします。
コレでスライドがボルトに挿し込まれている状態が再現できる…筈です。
まず半円部分の外側を削ります。





削った部分に金属パテを盛り付けます。金属パテが柔らかいうちにケガキ棒で半円に沿ってスジを入れれば、滑らかで綺麗な半円のスジ彫りができる筈です。
少なくとも脳内シュミレーションでは上手く行く予定でしたが…





とても「スジ彫り」とは似ても似つかぬ極太の凹になりました…

ま、一度の挑戦で上手く行くとは思っていません。
もう一度トライします。





また極太の凹になりました。
そもそも金属パテはそんなに粘度が高い訳ではありません。その様な素材の上にケガキ棒という大雑把な道具で繊細なスジを描く事自体、無謀というモノです。いくら細いスジを描こうとしても、大きな凹しか描けません。

こんな事を何回も繰り返していると、半円部分がガタガタになってきました。盛っては削り…を繰り返すと、外周部分がガタガタに削れるのは避けられません。
極細の切削ビットで外周部分を修正します。



今度は金属パテを盛った後で外側方向に擦り付ける事で、盛り付け段階で半円部分が浮き上る様に盛り付け作業を行います。
この方法なら盛り付け段階で半円が目視できます。
コレなら上手く行く筈です!



金属パテを削り落とすと、見事に細いスジが成型されていました!
ケガキ棒でスジを深く掘ります、が…
見事にガタガタです。外周部分のガタガタを綺麗に修正し切れていなかったのが原因ですが、コレはちょっと見られたモノではありません。



ココで抜本的な見直しを行います。

 ・ ガタガタの半円を再度製作し直す
 ・ 半円部分(ボルト本体)をチラ見せではなく完全に露出させる

要するに私のウデではボルト断面の造形は難しいので、ボルト本体を完全に露出させる作戦に変更する訳です。この方法なら不器用な私でも上手く行くと思います。

その前に何回も削って薄くなったボルト先端部分を修正します。
0.5mmのABS板でファイアリングピン両側の断面を切り出し、盛り付けた金属パテの上に乗せて角材で押し付けます。断面を正確に水平/垂直にするための作業です。



この時に再現するのは「ボルト先端部分の直径」ではなく「ボルト本体の直径」である事に気付きました。
気付くのが遅過ぎました…

ボルト本体の直径は15mmです。
M1911A1バレルを削って外径15mmに加工します。そして半円にスライスしてボルト本体を製作しました。





ロッキングラグ後方のボルト本体部分に乗せてみます。
イイ感じです!
カッタウェイモデルはどの様にカットしても自由です。ボルト本体が見えていても問題はありません。要は完成形がカッコ良ければそれでOKです。





完全硬化後にABS板を剥がします。
そして数種類の鉄工ヤスリで形状を整えます。



次に半円部品の後端が入る様にスライド断面を深く掘ります。
何となくデジャブな感じがしますが、気のせいでしょう。



掘り終えれば位置を決めて金属パテで埋めます。
半円部品の内側と外側を完全に埋めてしまいます。
デジャブ以外の何物でもありませんが、記憶になかったコトにして作業します。





金属パテを削り落とします。
スライド断面を斜めに削ると同時に、ボルト本体前方の断面を垂直に削ります。
両者の角度が異なりますが、見た目に変化が出て面白いと思います。



ココで小パーツを製作します。
まずは切断されたエキストラクターです。



エキストラクターは太い角材の様な形状をしています。そのためボルト本体にエキストラクターを収納するための深い凹が掘られています。

純正エキストラクターを三分割します。
使用するのは黄色い丸で囲んだ中央の部分です。



ボルト本体に凹形状の部分を加工します。
ノコビットで側面を切り出し、切削ビットと鉄工ヤスリで底面を整形します。
金属パテがポロポロ崩れるので気を遣います…



加工が終わればエキストラクターを装着します。
バッチリです!



確認が終われば崩れた部分に金属パテを盛って修正します。
この金属パテは本当に脆くて崩れやすいです。
硬化が早いのは有り難いのですが、耐久性は値段相応です…



次にファイアリングピンを製作します。
純正のPP樹脂製ファイアリングピンは直径約3.9mmです。



同じ様な太さの丸棒をホームセンターで探しました。
そして長さ90mmのクギを購入しました。
直径は純正ファイアリングピンとほぼ同じ約3.8mmです。





クギの先端を削って形状を整えます。
そして切断します。



コレを組み込みます。
コチラはいかにも「クギです!」感は否めませんが…気にしなければ問題ありません。
私的にはバッチリです!



真正面から見るとこんな感じです。
メカメカしくてカッコイイ!
エジェクターとスタビライザーを組み込むと一層メカメカしくなりそうです!



さて!
それではスライドにクレオスのサフェーサー1000を吹きます。
仕上がりを確認するための薄吹きです。





なかなか良い感じです!
途中で形状変更したボルト本体がカッコイイ!
この形状にして正解でした!

しかし金属パテが崩れている箇所や表面処理が不十分な個所が多々あります。
ブリーチ底面を削り過ぎていたりもします。
要修正です…



全体的な造形は問題ありません。
バレルとスライドのロッキング部分やセフティ部分から見えるトリガーバー後方の突起など、スライド製作の重要ポイントはバッチリです!





銃全体も一層カッタウェイモデルらしくなりました!
これだけ切っても通常組立が可能なのが凄いです! 特殊な部品構成のデザートイーグルならではの芸当です!



しかも反対側からはカットしている事が一切判りません!
コレも凄いです!

こうなると寝かせて展示するのが勿体ない気がします。銃を立てらせて両側から観賞する方が面白いかも知れません。
既に高価なケースを購入済みではありますが…



コレでスライドの加工は完了です。
銃の上半分の加工が完了した事になります。

次はいよいよフレームです。
コチラはリコイルスプリングやテイクダウンレバーやトリガーやハンマー等、機能パーツが多数含まれています。バレルやスライドの様に気楽にカットする事はできません。機能パーツの保持や強度等を考えながらカットする必要があります。

お楽しみに!




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