ハドソン ジェリコ941⑪

ジェリコは今、ハミ出しマガジンを見栄え良くするプチカスタム中です。
ウレタン塗料を使ったので、乾燥まで数日かかります。

今回はジェリコの「悪の元凶」マガジンについて考察します。

皆様ご存知のように、ジェリコマガジンは構造的にガス漏れ不可避な「非Rタイプ」マガジンです。既に語り尽くされている事ですが、マガジンを切り刻んでまで構造を確認した方は多分いないと思います。
せっかくなので「非Rタイプ」マガジンとはどこがどうなってるからダメなのか?を具体的に見てみましょう(ここでは対象をジェリコマガジンに限って考察します)。

ジェリコマガジンから隔壁ごと切り出した「非Rタイプ」マガジンの心臓部です。



手前の丸い穴が放出バルブ取付部で、隔壁上部の四角い穴が放出側ガスルートです。

かなり奥にガスルートがありますが、この位置はバルブ後端部分の真上です。バルブが押されて後端部分が開いたときに真上にガスが放出されるように、ここにガスルートが設置されています。これはマルイ等の「Rタイプ」マガジンとは逆のガスの流れです。「Rタイプ」マガジンではバルブ後端部分からガスが流入しますが、このマガジンでは逆にバルブ後端部分からガスケットへとガスが放出されます。

後ろ側から見てみましょう。



後ろ側にも丸い穴が開いてますが、これは放出バルブ後端部分がストロークするための空間につながる穴です。
ジェリコマガジン内部にはマガジンボトムを固定するためのネジ穴が大黒柱のように下から上までズドーンと成形されています。放出バルブ後部がこの穴に密着し、穴の奥にある上部が開いた空間内で後端部分がストロークします。

下側から見てみましょう。



写真上側がバルブ取付部分で、下側が柱です。そして柱の手前にある四角い穴が流入側ガスルートです。

バルブ後端部分は無駄にデカイ柱の中でストロークします。放出側ガスルートはこの柱部分に設置されています。対して流入側ガスルートは柱の手前に設置されています。先入観で「流入側ガスルートと放出側ガスルートが一直線に設計されている」と思い込んでいましたがさにあらず、上下で異なる位置に設置されていました。

この位置は放出バルブ側面の開口部の真下です。つまり放出側ガスルートと同様に、マルイ等の「Rタイプ」マガジンではガスを放出させる開口部が、このマガジンでは逆にガスの流入に用いられています。

つまりジェリコ式「非Rタイプ」とマルイ等の「Rタイプ」マガジンは「ガスの流路は同じだが、流れる方向が真逆である」という、ちょっと驚きの結果になりました、

模式図にしてみました。



「非Rタイプ」マガジンを解説したwebサイトを数多く見て構造を理解したと思ってましたが、いやいやどうして切り刻んで初めて詳細が理解できました。まぁこれも既出のネタだと思いますし、切り刻まなくてもちゃんと理解している方々が大半だと思いますが。そして皆こう思っているでしょう。

なんでこんな構造にしたの?

他のガスガンと同じ構造の放出バルブを使いながら、ガスの流路を全く逆にするという離れ業。設計者はよほど他社と同じ構造が嫌だったのか?
私は「全ては無駄にデカイ大黒柱が諸悪の根源」だと思います。これがなけれな普通にバルブ後端部分からガスを流入させてバルブ側面の開口部から放出させる「Rタイプ」設計が可能だったのではないか? 柱の存在が大前提でガスルートを設計せざるを得なかった設計者の苦肉の策が、ジェリコ式「非Rタイプ」マガジンなのでは?

今となっては真相は闇の中ですが。

「ガスの内圧が常にバルブを開放する方向に働いている」設計がガスガンにとって最悪なのは変わりませんが、切り出した心臓部を見比べると「非Rタイプ」と「Rタイプ」の違いはガスルート穴の位置だけです。同じ構造の放出バルブを使用しながらも、ガスルート穴の位置次第でこうも変わるものかと驚かされます。

ガスガンは奥が深いです。




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