グリップカスタム

今回のテーマは「グリップカスタム」です。

皆様もお気に入りのグリップはお持ちでしょう。
グリップのカスタムはテッポー弄りの基本です。
素敵なグリップが市場に溢れてます。



しかし「欲しいグリップが入手できない」事もよくあります。
現在は個人レベルでのグリップ輸入はほぼ不可能なので如何ともしがたいです。

輸入グリップをスポット的に扱うショップか、仕入れルートは不明だがやたらと実銃グリップを出品するオクの出品者から購入できる事はありますが、このパターンは運任せの要素が強いです。
一期一会を逃すと次のチャンスはありません。

有名な人気グリップメーカーなら国内のショップが正規代理店になって販売しているパターンがあります。
これなら安心確実に好みのグリップを購入できます。

VZ Gripsは東京キャロルさんが正規代理店になってます。
キムアーレンズはBack-Up Tradingさんが正規販売店です。
高級1911グリップとして有名ですね。
グリップの取り扱いが多いのはアウセスオーバーシーズさんですが、このショップ?はメールしても返信が早くて半年後なので全くアテになりません。
顧客対応をなんとかして欲しいです。
あとSHOWCASEさんがWicked Gripsを取り扱ってます。
サバイバルゲームフィールド「AGITO」さんのweb通販部門です。

まだまだ他にもありますが、有名どころではこんな感じです。



コルト社の新製品 ”Colt Competition Pistol” です。
東京キャロルさんで全く同じグリップが購入できますので、マルイ1911の刻印加工&スライドセレーション再加工+カスタムパーツ数点で再現可能です。
厳密にはノバックに見えるリアサイトはコルト社オリジナルのフルアジャスタブルサイトなので、これだけはノバックサイトで妥協せざるを得ませんが。
Colt Competition Pistol動画

「よほど変わったグリップ」でない限り、1911なら大半の方のニーズに応えられる状況だと思います。
しかしそれ以外の銃となると選択肢がグッと狭まります。
事実上、アルタモントとホーグの二択状態です。

1911系以外のラインナップが多いのはキャロムショットさんです。
全て自社オリジナル製品ですが、選択肢が多いのは好ましいです。



VZ Gripsには1911以外にもベレッタやCZ、ルガー、ブローニングHP、それに加えて各種リボルバー用のグリップまで実に豊富なラインナップがあります。
VZ Gripsの ”カスタマーギャラリー”
東京キャロルさんには1911以外のグリップもぜひ取り扱いして欲しいです。

しかし「よほど変わったグリップ」がどうしても欲しい、またはどうしても再現したい場合にはグリップカスタムを行う必要があります。

ん? なに言ってんの?

と思われた方が多いと思います。
グリップが手に入らないからグリップのカスタムができないのに「グリップカスタムを行う必要がある」ってバカじゃないの?ですが、そうではありません。

「既存のグリップをカスタムして好みのグリップを製作する」

これが今回のテーマです。

今度は「気が狂ったのか?」と思われたかも知れません。
しかしグリップのカスタムは古くから行われてきました。

有名なのはモーゼルM1916の ”レッド9" グリップです。弾を混同しない様に9mm口径モデルのグリップに「9」の数字が彫られ赤色に着色されました。
戦場で必要に迫られて行われた加工ですが、既存のグリップをカスタムしているのに違いはありません。



ここまでやれば間違うヤツはいないって位のド派手さです。
赤色より蓄光グリーンの方が目立ちそうですが、この時代にそんな気の利いた塗料は存在しません。





モーゼルのオーナーさんなら当然?持ってそうな定番アイテムです。
実物グリップのトイガンへの取付は難易度が高い様ですが、資料的価値がありそうなので純粋にグリップコレクションとして入手するのも良いと思います。

競技射撃で用いる銃もグリップカスタムを行います。
近代五種競技のコンバインド(射撃+ランニング)で使用するAPS-3などの競技銃は、そもそも射手の手に合わせてグリップを加工する前提で販売されてます。
当たり前ですがこれも必要に迫られて行うカスタムです。



お名前は存じませんがピシッと決まった構えが精悍でカッコイイです。
片手打ちなのでグリップの良し悪しは死活問題です。
現在はレーザーガンが使用されている様ですね。



エアガンのシューティングマッチで使用するレースガンもグリップカスタムの定番です。アンリミテッドクラスで用いられるハイキャパ系のレースガンは射手の手に合わせてパテ盛りなどのカスタムが施されます。



エアガンのレースガンの写真が見当たらなかったので実銃のレースガンの写真を掲載しました。
Limcat Custom社の ”Phantera Open Pistol” .38スーパー口径です。
実銃はシュッとしてますが、エアガンのレースガンは機能最優先でグリップにポリパテを盛り付けて射手の手にジャストフィットさせるカスタムが定番です。

ここまでは「銃を特定の目的で使用する際に必要不可欠な加工」としてのグリップカスタムを紹介しました。
正直言ってトイガン趣味のテッポー好きにはあまり縁のない世界です。



ここからトイガンのグリップカスタムに入ります。
前置きが少々長過ぎました。寝てしまった方は申し訳ありません。

大手メーカーがグリップカスタムを行ったのは、多分WAのゲッタウェイモデルが初めてではないかと思います。
グリップ全面をペーパー掛けしてチェッカリングの摩耗を再現するだけでなく、握り込んで付いた指痕まで後加工で再現しています。



これは素晴らしい!と思いました。

ビンテージ加工とかウェザリング加工とかいっても、そういう加工が施されるのは本体だけで、グリップはピカピカの新品が取付されています。
私は常々「本体がそこまで使い込まれてくたびれてるなら、グリップも擦り減ったりキズが入ったりしてるだろ!?」と思ってました。くたびれた本体と新品グリップの組み合わせには違和感があるだろう、と。
なのでこのゲッタウェイモデルは「グリップのウェザリングに着眼した」という意味で素晴らしい商品だと思います。

ま、ウェザリング加工では「グリップは消耗品だからボロボロになったら新しいのに交換するよね」という身も蓋もない正論があるのですが…

ショップカスタムではBARNSさんのトカレフカスタム ”ストラーフ” もグリップがペーパー掛けされて擦り減った状態が再現されてます。



購入当時に撮った写真です。
グリップ全面がペーパー掛けされているのがお分かりでしょうか?
実際に握るとツルッとしていて「おっ!」と感心しました。



実はこの時、実物グリップも用意してましたが…正直トカレフに関してはKSC純正グリップも実物グリップも見た目は全く同じです。並べても区別がつきません。
しかも実物グリップはベークライト製でメチャメチャ硬いです。多大な労力を払って加工取付する意味がありません。
ペーパー掛けされた純正グリップの方が雰囲気あります!



この ”ストラーフ” はメッキ加工やブルーイングではなく塗装でここまでリアルな金属感を実現しています。
丈夫な塗装なので取り扱いに気を遣う必要はありません。気が向いたらいつでも取り出して弄れます。もちろん塗装による性能低下は一切ありません。
素晴らしい商品です。

今回行うのはウェザリング系のカスタムではなく、純粋に審美的なカスタムです。

以前TARGETカスタムの際に紹介したSydrian Gripsのセクシーグリップ。
これほどアメリカンテイストを感じさせるグリップは他にはありません。USMCやアメリカンイーグルなど足元にも及びません。
webサイト
コレは欲しい!と前々から思っていました。



セクシーグリップなら「ぐり子さんグリップ」があるじゃないか!?と思われるかも知れませんが、アチラは方向性が全く異なります。

私も以前1910用と1911用のぐり子さんグリップを持ってましたが、コレは正統派ジャパニーズオタクテイストの延長線上に位置する存在です。言い換えれば「日本の誇るアニメ文化を銃のグリップで再現したらこうなった」という商品ですね。



エロいけど下品じゃない。卑猥さが完全に消し去られたアニメチックで品のある健全なエロスです。細部まで緻密に造り込まれた半裸の女性からはむしろ健康的な若さと美しさを感じます。
ま、悪く言えばガキっぽい商品ですが。

加えてこれはハイレリーフ(高浮彫)と呼ばれる彫刻技法で、完全な立体彫刻と平面彫刻の中間的な彫刻になります。立体彫刻を平面に埋め込んだ様式とも言えます。
正直、彫刻部分が高過ぎて銃のグリップには不向きです。
実銃に使用して「乳首が服に引っかかってドローできず先に撃たれた」とか笑えない理由で客から訴えられるかも知れません。

Sydrian Gripsにもぐり子さんグリップほど高くないレリーフ(浮彫)を施したグリップがちゃんとラインナップされています。
webサイト



このくらいの凹凸なら銃のグリップとして許容範囲内です。テッポー社会の米国市場で販売される製品なので使い心地が悪いと売れません。
実用性を考慮してレリーフに留まってます。
写実的な美しい彫刻ですが、同時に艶めかしさや卑猥さも感じます。
端的に言ってエロいです。

話を戻します。

Sydrian Gripsのセクシーグリップは入手が難しいので、自分で製作するしかありません。似た様な白系のグリップにセクシーな絵柄を刻印加工してもらう作戦です。
これが今回のテーマの「グリップカスタム」です!
素のグリップを加工してSydrian Gripsのセクシーグリップを再現します!

…とは言ったものの、webで散々探してもスムース仕上げの白系グリップが見つかりません。メダリオン入りとかフェイクパール系は沢山ありますが、素の白系グリップは探しても出てきません。
すぐに見つかるだろうと安易に考えてましたが、そう甘くはない様です。

これはダメかも…と思いかけた時にオクで見つけました!
実銃用バッファローボーン(牛骨)グリップです。
写真はオクの出品画像です。



素の白系グリップであればバッファロー(水牛)でなくても松坂牛でも神戸牛でも、何なら讃岐オリーブ牛でも良かったのですが、とにかくこのグリップをオクでゲットしました。

次に肝心のエロい絵柄を探します。
私には絵心もなければフォトショップも持ってないのでwebショップで画像を購入するしかありません。
色々検討して、できるだけアメリカンテイストに近い画像を購入しました。1クリックで決済完了→ダウンロードです。世の中は物凄いスピードで便利になってます。
この画像です
有料画像なのでURLだけ紹介します。

グリップと絵柄が揃えば加工を行います。

今回お世話になったのは彫刻加工専門webショップ「エングレーブ」さんです。
事前に内容を説明して「加工可能」のお返事を頂いていました。マッドさんでもできなくはないですが、餅は餅屋です。今回の彫刻加工は彫刻加工専門店にお任せしました。

先に画像データを送信してからグリップを送ります。するとPDFの請求書が返信メールに添付されて送られてくるので、記載された請求額を入金します。
一点物注文の新規個人客なんてメンドクサイはずなのに、キチンとした請求書を発行して頂きました。
安心して商品を預けられるショップです。

入金から二日後にはもう加工完了メールが届きました。仕事が早いです!
で、帰ってきました!



ご覧の通り、グリップの左右に合わせて左右反転のテータを作製して頂きました。
「ふーん」と思われた方、実物は写真より10倍派手です!
見た瞬間に「うわぁ…やっちまった…」と思いました。



事前の打ち合わせでは「扱ったことがない素材ですのでレーザーの熱で溶けた感じになるかも知れません」と言われましたが、そんな事は一切ありません。
刻印部分は真っ黒ではなく、茶色がかったグレーです。
真っ黒だと安っぽいプリント刻印みたいになってたと思います。
これは嬉しい誤算でした。



この手のデータ作成で左右反転を依頼すると料金が倍になりますが、元々の金額が良心的なので倍になっても大した金額にはなりませんでした。
正直アメリカンテイストはあまり感じませんが、かといってアニメっぽい訳でもありません。
そういう特定の「色」がついてない絵柄です。

オクの説明では「マルイ商品にはポン付けです」とありましたが…ホントにポン付けでした。厳密にはちょっと押し込んで「パチン!」と入る感じですが、全くの無加工で取付できました。
おかげで歯医者の匂いを嗅きながら加工せずに済みました。



TARGETカスタムに装着してみました。
ドンピシャです! この銃のために製作したかの様なハマりっぷりです!
正義の味方は絶対持たない銃になりました。
個人的にはこの手の銃をトム・クルーズに使って欲しいですが…100%無理ですね。



撮影は午後でしたが雨なのでブルーが少ししか発色していません。
替わりにモノトーンが強調されてますが…ただのモノトーンではありません。実銃用バッファローボーングリップ改セクシーグリップが主役のモノトーンです。
銃の凄みや押しの強さがタダゴトではありません。
やっちまいました…



この写真がほぼ実物通りの色です。茶色がかったグレーがお分かりでしょうか?

レーザーとはいえ曲面に施工するのは難しいと思いますが、画像データの劣化は全く感じられません。非常に高いレベルの加工技術です。
また良いショップを発見してしまいました!



TARGETカスタムの押しの強さや荒々しさにグリップが負けてません。むしろ両者が融合して「成るべくして成った」感すら漂います。
この「毒の魅力」を味わってしまうと、お上品なフリーダムアートの騎士グリップにはもう戻れません。



目標を遥かに超える素晴らしい結果になりました!
しかもこの手の刻印カスタムにしては破格の安さで完成しました。
 
 グリップ代金  7,800円
 画像データ料  1,080円
 加工工賃    6,264円
 合計      15,144円

この金額で世界にただ一つのカスタムグリップができるなら安いものです。
やはり餅は餅屋、エングレーブはエングレーブ専門店です!

今回の「グリップカスタム」は初めての試みでしたが、予想以上の成果でした!
これは是非とも晴れた日にロケしなければいけません。
とはいえ来月から仕事が超忙しくなるので、ロケできる日があるのか不明ですが。

次回をお楽しみに!




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