Randall 1911 Model B111⑧

サムセフティはこういう感じで硬化しています。

まず切削ビットで表面の大きな凸凹を削り落とします。

ここから棒ヤスリで形状を整えていきます。

またもや本体部分がナナメになっています。ただ前回ほど大きく傾いている訳ではないので、表面が水平になる様に削ります。

ランドール製1911のサムセフティは、指かけ部分が少し延長されたセミロングタイプです。セレーションの刻まれた指かけ部分の外側が緩やかにラウンドした、独特の形状になっています。

ラウンドさせた部分にセレーションを刻み直すのは難しいので省略しますが、それ以外の形状は上手く再現できたと思います。

と、思いきや!

なんとランドール製1911のサムセフティは、ロングサムセフティの指かけ部分を途中で切り落として外側をラウンドさせた様な、非常に独特な形状でした! 指かけ部分の先端は私が加工したシリーズ'70みたいな形状ではなく、真っ直ぐ延長されています!

加工し終わった後に写真を見つけたので、どうしようもありません。指かけ部分をジーナスで延長しても強度が出ないので、諦めて加工を続けます。

本体部分に金属パテを盛ります。

硬化後に棒ヤスリで削ります。

後方部分に面取り加工を施し、全体の形状を整えます。

金属パテは硬い反面、衝撃が加わるとすぐに割れたり欠けたりします。これだけでサムセフティを仕上げるには強度に不安があるので、表面にジーナスを盛ります。

硬化後に棒ヤスリで形状を整えます。

なかなか良い感じ…と思いきや!

指かけ部分の下側に大きな穴がありました!

穴を埋めて全体の形状を整えるために、タミヤパテを盛ります。これでジーナス+金属パテ+タミヤパテの三層構造になりました。

硬化後に400番のペーパーで表面を削ります。

良い感じになってきました。

しかしまたしても穴を発見! しかも今度は二箇所あります!

タミヤパテは大きく盛ると盛大にヒケるのを忘れていました…

穴が大きいのでタミヤパテは使わず、金属パテで埋めます。

硬化後に表面を仕上げます。

これで加工は終了…ですが、ジーナスも金属パテもタミヤパテもそのままでは表面の状態が確認し難いので、インディのブライトステンレスを軽く吹きます。

案の定、ヤスリキズが目立ちます。

スライドストップにも細かいキズが見えます。

再びタミヤパテを盛ってキズを埋め、600番→800番のペーパーで仕上げます。

クレオスのMr.サフェーサー1500を吹いて表面の状態を確認します。

良い感じです!

スライドストップは指かけ部分にアラが目立ちます。要修正です…

銃を組み立てると、こんな感じです!

時系列をスッ飛ばしてお見せしているので、スライドやフレームやアウターバレルにまだご紹介していない加工箇所がありますが、外観はほぼ完成しました!

今回のカスタムの最重要ポイントが無事に完成してホッとしました…

上の二枚の写真は作動調整中に撮影したモノです。

現時点ではすべての加工が終わり、作動調整の真っ最中ですが…よくある「部品単体では問題なく作動するのに、銃を組み立てると不具合が生じる」状態に陥ってしまいました。

次回はフレーム加工です!

お楽しみに!

謹賀新年

皆様、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

四国のおすすめの初日の出スポット2020』より

昨年はYahoo!ブログから追い出されるカタチでWordPressブログに移行したかと思えば、デザートイーグルカッタウェイがカスタムガンコンテスト2019でまさかの銀賞を受賞するという、苦あり楽ありの怒涛の一年でした。

昨年カスタムしたのはデザートイーグルカッタウェイ、M1911A1 US&S、CZ75改ジェリコ941F、そして製作中のランドールB111の4挺です。どれも製作している本人でさえ「このカスタム記事に需要はあるのか?」と自問自答するマイナー銃ばかりですが…

そんなひねくれた記事をご覧頂いた皆様、ありがとうございました!
今年もブレずに(?)マイペースで頑張ります!

栄えある令和初の元日にご紹介するのは、今一番注目されている銃! マルイV10ウルトラコンパクトです! 発売後すぐに入手しました! しかもカスタム済みです!

皆様「ただグリップを替えただけ」と思われるでしょうが…そうではありません! 銃の右側をご覧下さい!

なんとスプリングフィールド刻印が入っています!

「彫りっぱなしの無塗装仕上げ」が信じられない、非常に美しい仕上がりです。おそらく下地のABS樹脂はグレー色なのでしょう。スミ入れなしで何の違和感もありません。

実はこのV10、発売日の翌日にマッドさんがヤフオクに「新品加工品カスタム刻印モデル」を出品されたのを、見つけた瞬間に速攻で落札したモノです!

マッドさんがwebサイトでV10の刻印カスタムを始めました

ショットショージャパン2019冬の会場でマルイの方に「V10はいつ発売されるのですか?」と尋ねたのですが、その時は具体的な日程は教えて頂けませんでした(当たり前)。なので「早くて来年早々くらいかな?」と思っていたら突如発売日が決まり、慌ててwebショップを探し回ったものの、どこも予約終了でした…

「初回生産分は無理だな~」と諦め半分な気持ちでwebをウロウロ捜索していたトコロ、マッドさんがまさかの新品加工品をヤフオクに出品されていました! しかも出品価格は定価(税込)と全く同じ20,680円! しかも即決出品! これは買うしかない!

諦めかけていた銃が「カスタム済み」の状態で手に入りました! なんという幸運な巡り合わせ! 夏のカスタムガンコンテストに続いて、冬にも奇跡が起きました!

10個のポートが幸運を吸い寄せます!(嘘です)

しかもこのV10、カスタム箇所は刻印だけではありません!

なんとステンレス削り出しのダミーエキストラクターが装着されています! 純正のV10もエキストラクターが別パーツで再現されていますが、ABS樹脂+塗装と無垢のステンレスでは質感が全く違います! キラリと輝くエキストラクターがカッコイイ!

マッドさんに正規でカスタムして頂くと、ステンレスのダミーエキストラクターは14,000円(税抜)なので、刻印の5,000円(税抜)と合わせて19,000円(税抜)のカスタムが施されています! なのに価格は定価! 超ウルトラバーゲンプライスです!

ちなみにもう一挺、ダミーエキストラクターのない刻印カスタムのみのV10も出品されていましたが、どう考えてもコチラの方がお得です!

この素敵なグリップはオーバーシーズグリップスさんから購入しました。

※ オーバーシーズグリップスさんからご指摘を頂きました。なんとこのグリップは元々このように鮮やかなオレンジ色の木材を使用して製作されたそうです! ラッカー塗料でオレンジ色に塗装したのではなく、オレンジ色の木材に透明のラッカー塗料で仕上げ塗装を施したオリジナルグリップが正解でした! こんな色の木材があるとは驚きです!

このグリップはLS Grips製のプレーンなグリップにサーバルのレーザー刻印を施し、透明なラッカー塗料で仕上げた、オーバーシーズグリップスさんのオリジナル商品です。奇しくもカスタム銃にカスタムグリップを装着するカタチになりました!

サーバルはサーバルキャットとも呼ばれる、アフリカのサバンナに住むネコ科の肉食獣です。ヒョウを極限まで弱々しくした様なルックスが、なんとも言えない頼りなさを感じさせます。こんな弱そうな顔立ちでホントに獲物を捕獲できるのか!? と思わず心配になります。

ま、要するに野生の猫です…

しかしグリップのサーバルは男前です!

強そうです! 目がキリッとしています! 盛ってます!

オーバーシーズグリップスさんは、マルイV10に装着する前提でこのグリップを製作されたそうです。オレンジ色をチョイスされたのも、V10のシルバーとの合わせ技でサーバルの体色を彷彿とさせる色を選んだ結果との事。おそらく背中の黄褐色とお腹の白色のコントラストをイメージされたのでしょう。

そういうサーバルな要素を抜きにしても、シルバーの銃とオレンジ色のグリップの組み合わせは抜群に似合います! カッコ良さと同時に、スカッと垢抜けたクールさを感じます。

オレンジ色のグリップは金運がアップします!(嘘です)

もちろんマルイV10のデキが良いのは言うまでもありません。

黒染めインナーバレルやチャンバーカバーの4行刻印、2色の塗料の塗り分け、ポリッシュ仕上げと梨地仕上げの使い分けなど、とても流通価格15,000円前後の銃とは思えません。

それだけに、スライド後端がヒビ割れる初期不良が発生しているのは残念です。現状ではスライドの交換対応らしいですが、同じスライドを交換してもあまり意味はありません。発売まで長い間待たされただけに、こういうトコロはしっかりして欲しかったです。

初回生産分はなにかしら不具合があるモノですが…

東京マルイ公式webサイトより

このV10はカスタム刻印が彫られている時点でメーカー保証の対象外なのですが、マッドさんのカスタム刻印とオーバーシーズグリップスさんのカスタムグリップは、そういう不具合を補って余りある満足感を与えてくれます。

そもそもカスタム銃に保証を求める事自体「?」な気がするので、私は気にしません。

今回は待望のマルイV10ウルトラコンパクトでした! カスタム済みの新品加工品というのも驚きですが、ピッカピカの新製品がいきなりカスタム済みの状態で届くのも驚きでした! もちろん嬉しい驚きです!

次回からランドールB111のカスタムを再開します。

お楽しみに!

Randall 1911 Model B111⑦

スライドストップとサムセフティを土台から剥がします。土台をセロテープで養生しておけばジーナスは食い付かないので、簡単に剥がせます。

スライドストップはこんな感じです。

ハミ出したジーナスを取り除き、表面に盛り付けたジーナスを棒ヤスリで削って整形します。

フレームに仮組みします。

この段階ではスライドストップは全く固定されていないので、銃を傾けるとポロリと抜け落ちてしまいます。

裏側の突起が長過ぎるのでリューターで削っていると、ポロリと取れてしまいました。それでも土台部分にジーナスをガッチリ盛り付けて延長しているので、土台部分が上手くマガジンフォロアーに接触するかも? と淡い期待を抱いていましたが…

惜しい! 長さが約2mm足りません!

しかし手動でスライドストップノッチに引っ掛ければ、ちゃんとスライドを受け止めて後退位置で保持できます。

全体の形状そのものは上手く出来ています。

ブランジャーを組み込んで、ブランジャーピンと接触する部分を加工します。

ブランジャーピンが収まる溝を切削ビットで整形します。スライドストップが抜け落ちない様に、溝の両側はブランジャーピンを保持する形状にしています。

再び仮組みします。

今度はブランジャーピンに固定されているので、銃を傾けても落ちません。ただスライドストップの脱着がし難いので、ブランジャーピンの接触部分の形状をもう少し改良する必要があります。

手動でスライドストップノッチに引っ掛けると、問題なくスライドを後退位置で保持します。

スライドストップの大まかな加工は、これでOKです。

サムセフティはこんな感じです。

あくまでもザックリとした輪郭ができたかな? という状態です。

軽く整形してフレームに仮組み…と思いましたが、サムセフティ軸に対して本体がナナメに傾いて硬化してしまっているので、最後まで挿し込む事ができません。

フレーム右側には内部パーツがギッシリ詰まっています。そのため裏側の突起の長さをフレームの厚さ以下に短縮しなければ、サムセフティそのものを組み込む事ができません。

突起をフレームの厚さ以下に切断します。

こんな感じで、内部パーツに干渉しない長さの突起がフレームに挿し込まれます。

現状では本体がナナメになっているので、どう頑張っても正しい形状に修正する事はできません。とりあえずブランジャーとの位置関係を確認するために、指かけ部分を取り外した状態で仮組みします。

位置関係は悪くありません。本体はナナメになっていますが、それでもちゃんとブランジャーピンで固定されます。

凹部分とブランジャーの位置関係を把握したあとに、サムセフティをバラバラに分解します。そしてセロテープでグルグル巻きに養生したシリーズ'70のフレームに、バラバラにしたサムセフティを並べます。

この状態でジーナスを盛ります。これなら本体がナナメになる事はありません。

スライドストップも上辺を削り過ぎていたので、ジーナスで補修します。そして再び突起を接着します。

硬化後に棒ヤスリで整形します。

再び接着した突起ですが…マガジンを組み込んで長さを微調整していると、どうしても外れてしまいます。そこでセメダイン メタルロックを盛り付けてガチガチに接着します。

突起がスムーズに上下する様に、BBリップの側面に凹断面の溝を彫ります。

ここまで深く削りました。これ以上削ると穴が開く状態です。

BB弾を保持する上端部分の厚さが、ほとんどなくなっているのが判ります。

整形が終わったスライドストップです。ランドール製1911のスライドストップは指かけ部分の形状に特徴がありますが、それを上手く再現出来ていると思います。

裏側の突起はこういう形状になりました。

フレームに組み込むと、こういう感じになります。

突起がマガジンフォロアーを確実に掴みます。

空のマガジンを装着すると、スライドストップがマガジンフォロアーに押し上げられます。この状態でスライドストップを押し込むと、マガジンフォロアーが下に押し下げられます。

強度面で不安はありますが、機能はバッチリです!

スライドストップの左右反転が完了しました!

スライドストップは今回のカスタムの最重要ポイントなので、上手く出来てホッとしました。あとはサムセフティが上手く出来ればバッチリです!

サムセフティはこんな感じで硬化しています。

スライドストップはマガジンフォロアーと連動させる必要がありましたが、サムセフティは内部パーツと一切連動していません。なので形状さえ上手く整形できればOKです。

盛っては削り、また盛っては削り…の地味な加工が続きます。

お楽しみに!

Randall 1911 Model B111⑥

先週の水木は毎年恒例のBUCK-TICK年末ライブ "THE DAY IN QUESTION 2019" でした。

元々この "THE DAY IN QUESTION" は日本武道館オンリーの年末公演でしたが、徐々に日数が拡大され、東京以外の場所でも公演される様になりました。そのため「年末感」は薄くなりましたが、西日本のファンも参加できるので大変ありがたいです!

○ 大阪フェスティバルホール(12月18日・19日)

通常のアルバムツアーとは異なり、この "THE DAY IN QUESTION" は「コアなファンのためのライブ」なので、新しいファンの事など微塵も考えない古い曲の怒涛のオンパレードです!

今回も1991年発売のアルバム『狂った太陽』から二曲、セトリに入っていました。私や私と同年代の人達は大興奮ですが、20代の若いファン達は正直「どうなの?」と思わなくもありません。

ま、BUCK-TICKらしいといえばそれまでですが…

いよいよスライドストップとサムセフティの左右反転を開始します。

今回のカスタムのためにスライドストップを4個、サムセフティを5個用意しました!

シリーズ'70とMEUピストルの2個以外は、ジャンクBOXからかき集めたモノです。さすがに全部使う事はありませんが、失敗した時に予備がないと困るので、このくらいあれば安心です。

1911系のスライドストップとサムセフティは、フレーム外側に設置されたブランジャーピンで固定される構造です。そのためブランジャーピンが接触する部分はスロープ状の凹形状になっています。

スロープに沿ってブランジャーピンが押し込まれる事で、スムーズにレバーが回転する構造になっています。そのため左右反転する際には、このスロープ形状も再現する必要があります。

スライドストップは本体を左右反転させ、指かけ部分とマガジンフォロアーを押し込む突起を新規製作します。

左右反転させると、指かけ部分が上下逆さまになります。

この場合、赤い四角で囲んだ突起が邪魔になります。

突起をすべてグラインダーで削り落とします。

この状態で組み込んで、裏側の突起がマガジンフォロアーに接触していれば、後の作業がとても楽なのですが…

残念! 惜しくも長さが足りません! しかも突起の位置がズレています! このままではスライドストップが機能しないので、ズラした位置に長い突起を新設する必要があります。

指かけ部分を削り落とします。そして別のスライドストップから指かけ部分とスライドに噛み込む突起を削り出し、余った部分から裏側の突起を延長する棒を削り出します。

スライドストップを3個バラバラにしました…

すべてのバーツをジーナスで合体させます。

スライドストップは形状が単純なので、この方法でOKです。

しかしサムセフティはそういう訳にはいきません。スライドストップより遥かに形状が複雑なので、一旦完全にバラバラにしないといけません。

判り難いですが、上辺とスロープ状の凹部分、サムセフティ軸とシアーをブロックする突起部分、MEUピストルの右側サムセフティから削り出した指かけ部分です。

サムセフティも3個バラバラにしました…

すべてのパーツをジーナスで合体させます。スライドストップは平面的なので安定していますが、サムセフティは立体的なので置き方に工夫が必要です。

徐々にパーツの重さで崩れて変形してきます…

なんだかジーナスの粘土細工みたいになりましたが…

果たして上手く行くのでしょうか!? 強度は全く期待できそうにない加工方法ですが、完全硬化後に実用強度は確保できるのでしょうか!?

最近はこういう「次回に続く!」みたいな終わり方が多くてアレですが…

お楽しみに!

Randall 1911 Model B111⑤

今回はマガジンを左右反転します。

前回までシリース'70のマガジンを加工して作動確認を行っていましたが、ノッチ部分の加工がイマイチなのか、ブローバックの衝撃でマガジンが抜け落ちてしまいます。

なので今回はMEUピストルのマガジンを加工します。

切削ビットでノッチ部分を削ります。

マガジンキャッチの突起に乗る部分を深く掘り込み、下側をスロープ状にナナメに削ります。

しかし…

またしてもブローバックの衝撃でマガジンが抜け落ちてしまいます。二本続けて抜け落ちるとなると、マガジン側の加工が原因とは思えません、

マガジンキャッチの突起の加工が悪いのか、マガジンキャッチの距離が遠いのか、それともマガジンキャッチの角度が悪いのか…

考えられる原因は色々ありますが、フレームの内側で起こっている事なので目視確認はできません。突起が長いマガジンキャッチ(あるのか!?)を入手して現物合わせで加工すれば、ジャストサイズで抜け落ちないマガジンキャッチができそうですが…

WAとかMGCとか、他のメーカーのマガジンキャッチを試してみようと思います。

続いてマガジン上部を加工します。

1911系のマガジには、マガジンフォロアーがスライドストップ内側の突起を押し上げるための切り欠きが設けられています。フレームの左側にスライドストップがあるので、この切り欠きもマガジンの左側にあります。

エアガンのマガジンも見た目は異なりますが、この部分にマガジンフォロアーの突起が突出してスライドストップを押し上げる構造は同じです。もちろん突起はマガジンの左側です。

ランドール製左利き1911はフレームの右側にスライドストップがあるので、マガジンの切り欠きも右側にあります。

SR1911とRandall B131を比較した動画がありました。念願の(?)ランドールB131を入手してテンションの高い黒人さんが、両者のマガジンを並べて解説しています。

エアガンのマガジンを左右反転する場合、マガジンフォロアーの突起を左右反転させ、突起が突出するスリットをマガジン右側に新設する必要があります。

なかなか難易度が髙そうです…

二本のピンを抜いてBBリップ(マガジン上部)を取り外します。このピンは方向性があるので、マガジンの左側から右側に抜きます。

マガジンフォロアーの裏側にフォロアーレバーとフォロアーレバースプリングが組込まれています。

マガジンフォロアーが下の方にある時にはフォロアーレバーは引っ込んでいて、マガジンフォロアーが上端まで達した時に、フォロアーレバースプリングに押されて、BBリップのスリットから突出する仕組みです。

向かって右側を切削ビットで削り、反対側をプラリペアで埋めて整形すれば、マガジンフォロアーを左右反転できそうです。フォロアーレバーの軸は適当な金属棒で代用すればOKです。

と、言いたいトコロですが…

残念ながら、BBリップもマガジンフォロアーもジュラコン製です。皆様ご存知の「接着剤がくっつかない樹脂」です。当然ですがプラリペアもくっつきません。

ジュラコンはポリアセタール(POM)というエンジニアプラスチックで、耐摩耗性や耐衝撃性が高く自己潤滑性を持つ事から、ネジやギア、軸受け、各種カバーなどに広く用いられる反面、表面エネルギーが低いために「濡れ性」が低く、接着が困難な難接着プラスチックです。

難接着プラスチック用の接着剤がない訳ではありません。『セメダイン 難接着材料用接着剤PPX』という頼もしい接着剤が販売されています。

しかし所詮は接着剤なので、強度が必要なエアガンのマガジンフォロアーには向いていないと思います。試した訳ではありませんが…

とりあえずマガジンフォロアーを分解します。

そして気合いで加工しました!

模型用の精密ナイフで右側部分をひたすら削り、左側の平面とツライチの平面を右側に削り出しました。中央の凸部分はフォロアーレバーの後退位置を規定しているので、左右対称な形状に加工しています。そして写真では分かり難いですが、左側のフォロアーレバー軸と左右対称な位置に、新しいフォロアーレバー軸を削り出しました。

使用したのはジェリコのトップセレーション加工で使用した『童友社 凄!きさげカッター 短刃タイプ』です。物々しい名前にたがわぬ凄まじい切れ味で、硬いジュラコンがサクサク削れます。とはいえ加工後は刃がボロボロになりましたが…

加工したマガジンフォロアーにフォロアーレバーを組み込みます。

フォロアーレバーの後方に1mmのドリルビットで穴を開けます。

そこに直径1mmの金属棒を挿し込みます。

フォロアーレバーと金属棒の間にフォロアースプリングを組み込めば、マガジンフォロアーの左右反転は完了です。

マガジンの右側を切削ビットで削り、左右対称な位置にスリットを成型します。

BBリップも同様に、左右対称な位置にスリット加工を施します。

これで完成! と思いきや…

マガジンフォロアーが組み込めません。フォロアーレバーは組込時に内側に収納される構造なので、フォロアーレバーが干渉するハズはないのですが…

なんとマガジンフォロアーが入る溝の断面が左右非対称になっていました!

左側は四角い断面でフォロアーレバーが入る空間が確保されていますが、右側は円形の断面なので、角ばったフォロアーレバーの突起が干渉してしまいます。

フォロアーレバーの側面を削り落とします。あまり削り過ぎるとスライドストップ裏側の突起を押し上げる部分がなくなってしまうので、少しずつ慎重に削ります。

これでようやくマガジンに組み込めます。

マガジンを組み立てると、こんな感じになります。マガジンフォロアーを下げるとフォロアーレバーが収納され、上端まであげるとスリットから突出します。

しかし…

マガジン左側と比べると、フォロアーレバーの突出量が足りない様に見えます。加工方法は間違っていないと思うのですが…

なんとBBリップそのものが左右非対称になっていました! スライドストップと接触する左側はスライドストップ裏側の突起と干渉しない様に薄く平らに成型されているのに対し、右側は厚く丸く成型されています!

BBリップの左側はまっ平らです。写真がシリーズ'70のマガジンなのはご愛嬌です。

右側を平らに削ります。写真は加工途中なので、まだまだガンガン削ります。

マガジンフォロアーを仮組します。

ガッツリ削ったので右側がかなり薄くなっていますが、BB弾の保持に問題はありません。正面から見た時に、ちゃんとフォロアーレバーの突起が見える状態になりました! これなら確実にスライドストップ裏側の突起を持ち上げてくれるハズです!

再びマガジンを組み立てます。

今度はフォロアーレバーが大きく突出しているのが一目で判ります! バッチリです!

マガジンを銃に挿し込むと、ちゃんとスライドストップの切り欠きからフォロアーレバーが見えます! 左右反転したスライドストップを組み込めば、正常に機能しそうです!

これでマガジンの左右反転は完了です!

次回からいよいよスライドストップとサムセフティの左右反転が始まります。

ここまではトントン拍子で来ましたが(後回しにした部分はありますが)、亜鉛合金製のレバー類を左右反転するとなると、一筋縄では行かない気がしますが…

ま、試行錯誤するのもカスタムの楽しみです。

お楽しみに!